文化財級 交響曲
作曲家 ジャン・シベリウス
曲名 交響曲第1番ホ短調・第2番ニ長調・3番ハ長調
4番イ短調・6番二短調
指揮 レナード・バーンスタイン
演奏 ニューヨーク・フィルハーモニック
録音 1967.3.4 66.5.15 65.10.18
66.2.1 67.5.9 フィルハーモニー・ホール
プロデューサー リチャード・キロウ  ジョン・マックルーア
エンジニア
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.2
商品番号:SM2K 47619/47622 ソニー(CBS) ステレオ 
解説
5番と7番を除く5曲を、65年から2年ほどかけて録音したものである。各曲音像表現に若干の違いはあるものの、おおむね仕上がりは同等と評価した。中でも2番が知名度とともにクオリティが高かったため、代表として解説する。
マルチマイクでの近接的な録音であるが、ホールトーンを程よく感じさせるよいバランスを保っている。各楽器の音像は曖昧さのないクリアな仕上がりで、ステレオ感のあるステージレイアウトも評価できる。オンマイクとはいっても、ステージ上の響きが充分に捉えられているので、オーケストライメージを崩すようなことはなく、視界の広い雄大な音像表現が展開されている。また奏者の息遣いを感じるようなリアリティも得られていて、マルチ録音のメリットが生かされている。
バーンスタインのシベリウスは、後にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団とのライヴセッションがリリースされたが、演奏ではなく録音での評価で見れば、旧盤のこちらが断然聴き応えがある。
また、評価から外れた5番と7番は、録音の古さもあるが響きが硬く伸びやかさもないため、オーディオソースとしては聴く喜びを見出しにくい録音である。
文化財級