愛蔵盤級 交響曲
作曲家 ディミトリー・ショスタコーヴィチ
曲名 交響曲第7番ハ長調 「レニングラード」
指揮 クルト・マズア
演奏 ニューヨーク・フィルハーモニック
録音 1998.5  エイブリー・フィッシャー・ホール
プロデューサー マーチン・フォーク Martin Fouqué
エンジニア エバーハルト・セングピール Eberhard Sengpiel
その他 Live
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.6
商品番号:3984−21467−2 テルデック ステレオ
解説
ライヴセッションであるが、ことさら客席の気配を嫌うことなく、会場全体の空気感を大切にした好感の持てる音像表現である。
ホールトーンはステージ上の残響成分を生かしたもので、開放感のある広がりを得て会場の雰囲気を適度に伝えている。ステージレイアウトも実物大で、見通しの良い適正な配置で各楽器が定位している。また、奏者の息遣いも感じるような充分なリアリティも確保されている。音質面でも高いクオリティを得ているため、分離の良いオーケストラサウンドを描いている。ただ、フルオーケストラのTuttiでのダイナミックレンジに伸びやかさがなく、この曲の持つ大編成の大音響が迫力を持って飛んでこないのが残念である。オーケストラは、眼前に広がる雄大な音像ではなく、小振りで薄い音像になっている。
pからfまでの再現は素晴らしく目を見張る実存感があるが、肝心のダイナミズムが消化不良となっているである。数字的な評価はまずまずではあるが、聴き応えとしては評価を高くすることはできなかった。
愛蔵盤級