文化財級 | 交響曲 | ||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:425 071−2 | デッカ ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||
ホールトーンをたっぷりと捉えた、充分な響きを持った見事なオーケストラサウンドである。オーケストラには刺激的な音はほとんどなく、美しさと明瞭さを追求した高品位な録音である。ステレオ的な広がりにも充分な配慮をし、アナログを思わせる骨太で懐の深い音像である。各セクションのバランスも良好で、それぞれの楽器は見通しのよい音像で的確に描かれている。弦や木管の弱音の繊細さとブラスセクションのパワー溢れる迫力を、見事な空間処理でまとめ上げている。 ただ、生々しさという音そのもののリアリティには、若干食い足りなさを感じる。原因はマルチチャンネルにより細部にいたるまで調整されたためで、上手くまとめたことの裏返しに、即発的に沸き起こる熱気といったものを弱めてしまっているのである。 一方、アレグロ楽章の2.3楽章など、ブラスと打楽器の突き上げるようなffは、ずしりと重い量感のある音像が得られている。コンセルトヘボウは、こうしたTuttiでも決して響きに乱れや硬直感は現れない。デジタルフォーマットの広いダイナミックレンジを生かしきった、この時代の成功例として評価できる。 |
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文化財級 |