文化財級 | 交響曲 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:427 646−2 | グラモフォン ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||
木管を中心とした室内楽的な響きを、豊なホールトーンを支えにして表現した良好な音像に仕上がっている。Tuttiでのffで少々肥大したオーケストライメージになるが、この曲の雰囲気の中では大きなマイナスになることはない。 グラモフォンのライヴセッションは、ほとんどが客席などの人の気配を感じない、静かだが空虚な響きのする無機質のものが多いが、この録音では、そうした人工的な音像に陥ることはなく、奏者一人一人の生きた音が聴こえてくる。一方、ステージレイアウトでは弦セクションと管セクションのバランスが充分とは言えず、弦楽器の音像が強調して聴こえてしまうのが残念である。こうした傾向も、マルチマイクで収録することを基本とするグラモフォンの特徴である。 響きの薄いpでの曲想では、この録音の指向する音像は良く合っていると言えるが、Tuttiで音圧が増したときに、各楽器の実存感がちぐはぐに聴こえてくることがある。問題の多い録音ではあるが、演奏のダイナミズムと気の効いた微細なニュアンスを丁寧に捉えた、完成度の高い内容であると評価できる。 |
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文化財級 |