愛蔵盤級 管弦楽曲
作曲家 モーリス・ラヴェル
曲名 ラ・ヴァルス/亡き王女のためのパヴァーヌ
指揮 シャルル・デュトワ
演奏 モントリオール交響楽団
録音 1981.6/1983.5  St Eustache
プロデューサー レイ・ミンシュル  Ray Minshull
エンジニア ジョン・ダンケリー John Dunkerley
その他 Neumann M50,M49,KM84,KM83,KM86
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.4
商品番号:458 605−2 デッカ ステレオ
解説
オーケストラは距離感のある幾分小振りな音像で捉えられている。ラ・ヴァルスにおいては、曲の冒頭、霧の中から舞踏会の様子が現れてくる雰囲気に、音像表現が良く合っている。しかし、雰囲気重視の曖昧な録音ではなく、各楽器は小粒な印象ではあるものの明瞭に捉えられ、譜面上の一つ一つのパッセージが忠実に表現されている。木管や弦楽器の複雑に絡み合った細かな音符が響きに埋もれてしまったり、不明瞭に陥ったりしていないところにエンジニアのマイクセッティングの優秀さを感じる。
ダイナミックレンジも充分に確保され、デジタルの特徴である、輪郭のはっきりした粒立ちの良い録音である。透明で見通しの良い音像表現の中で、ステージレイアウトも自然で違和感のないまとまりに仕上がっている。
一方のパヴァーヌは、録音が若干新しい分、明瞭度と透明感が増し、この曲の穏やかで神秘的な曲想を上品に表現している。
愛蔵盤級