文化財級 | 協奏曲 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:466 375−2 | デッカ ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
冒頭、分散和音が恐ろしいくらいに生々しく捉えられたこの録音は、ピアノとオーケストラが際どいところでバランスを保つ、積極的な音像表現となっている。レコードとしての音作りを優先させた、独奏をクローズアップさせた仕上がりではあるが、伴奏となるオーケストラが曖昧に処理されることは無く、その存在感はシンフォニックな楽曲を聴くかのような広々とした重厚な響きに支えられている。 一方、ピアノとオーケストラのバランスが優先されたことで、ホールトーンは重要なファクターにはなっていないようである。各楽器は豊に響いているし、残響成分も充分に捉えられているが、空間規模を表現するための響きの放射は積極的には狙われていない。ステージレイアウトでは、ソロ・ピアノが左右へのステレオ感をたっぷりと表現しているが、オーケストラはその一回り広い空間に定位していて、音の広がりの中に包み込まれるような安堵感がある。 録音の古さからくるテープノイズは避けられないが、音質そのものを損なうものではなく、ダイナミックレンジも申し分の無いレベルを維持している。 |
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文化財級 |