文化財級 管弦楽曲
作曲家 リヒャルト・シュトラウス
曲名 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
指揮 ゲオルグ・ショルティ
演奏 シカゴ交響楽団
録音 1975年ごろ(記載なし)
プロデューサー 記載なし
エンジニア 記載なし
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.6
商品番号:433416−2 デッカ ステレオ 
解説
迫力・定位・実存感など、様々な面で高品位の仕上がりを聴かせてくれる。冒頭の、夜の帳からトランペットによる夜明けが告げられる「自然の主題」での空間表現はみごとである。ティンパニーの打音がこれほどに明確に定位した録音は他にないだろう。この序奏部で惜しまれるのは、オーケストラが最強音に達しオルガンが加わってくるところで圧縮がかかり、今ひとつ盛り上がらないことだ。
しかし、続く「後の世の人々について」から「信仰を持って」へとつながる室内楽的な部分では、弦楽器の薄く繊細な表現を明瞭に描いている。
アナログ録音がいかに高品位なものであったのかをまざまざと見せつけてくれる逸品である。
同時期に録音された「ドン・ファン」と「ティル」もこれに近い高い評価を与えることができる。残念なことに、このアルバムでは低音域に暗騒音が乗っている。フランス製のディスクであるためだろうか。録音データも記載がなく、正規のCDを求められるのが良いだろう。
文化財級