愛蔵盤級 管弦楽曲
作曲家 リヒャルト・シュトラウス
曲名 交響詩「ドン・キホーテ」
指揮 アンドレ・プレヴィン
演奏 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
独奏 Viola:ハインリヒ・コル Cello:フランツ・バルトロメイ
録音 1990.12.3 ムジーク・フェラインザール
プロデューサー ジェイムス・メイリンソン
エンジニア ジャック・レナー
その他 Sennheiser MKH−20,MKH40
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 7.4
商品番号:CD−80262 テラーク ステレオ
解説
ハイクオリティな録音を標榜しているテラークの、自然派指向の音像表現を特徴付けている仕上がりである。ワンポイントでの録音にこだわり、オーケストラの広がりと奥行には高い評価を得ているレーベルである。
オーディオ再生の観点から見れば、極めて自然なオーケストラ・サウンドを楽しむことができるが、コンサートホールでの実演がこのように聴こえるかというと、そうではなく、こうしたところにワンポイント録音の課題が顕在化してくる。
ホールで聴くオーケストラは、音が空間全体に拡散しているため、視覚情報をなくしてしまうと楽器の定位が曖昧になり、ステージレイアウトが崩れてくる。しかし、オーケストラと同じ空間にいることで、聴衆は奏者の息遣いを感じながらオーケストライメージを描くことができるのである。一方、録音ではどんなに克明に空気感や気配といったものを捉えても、リスナーが同じ空間にいない以上、ホールと同じ感覚を得ることはできない。また、ワンポイント録音といっても、そのマイクセッティングは様々あり、オーケストラとの距離やマイク間の幅をどうするかで、音像そのものが変わってくるのである。
こうした不安定な要素を避けるために、マルチ録音によりエンジニアが楽器の定位そのものを決めていくのである。
ドン・キホーテは、チェロとビオラがソリストとしてオーケストラに加わる。この録音は、ソロとオーケストラの掛け合いや協和などが上手く表現された録音である。
愛蔵盤級