文化財級 管弦楽曲
作曲家 モデスト・ペトロヴィッチ・ムソルグスキー
曲名 組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編曲)
指揮 フリッツ・ライナー
演奏 シカゴ交響楽団
録音 1957.12.7 シカゴ・オーケストラ・ホール
プロデューサー リチャード・モーア
エンジニア ルイス・レイトン
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.2
商品番号:82876−61394−2 RCA SACD ステレオ 
解説
生々しい原音再生が楽しめる最高品質の録音である。3chでの、モノラル・ステレオ同時録音が行なわれていた時代の、ステレオ盤がようやく市場に出始めた頃の録音である。モノラル録音によって培われた技術に加え、ステレオという左右への広がりを描くこと、そしてそのステレオイメージの中にある空気感をどのように描くかが、当時のエンジニアたちに課せられたノウハウの構築であった。
この録音は、その辺りの課題を十分に克服し、実存感のあるオーケストライメージを表現している。一方、ホールトーンをどのように捉えるのか、またそこから広がる奥行感をどう表現するのかまでは、当時はまだ目が向けられていなかった。意識されていたとしてもプライオリティは低かったであろうし、それをクリアできるノウハウもなかった。そうしたことが問われるようになったのは、実はデジタルも熟成し、マルチchの時代になってからなのである。
文化財級