愛蔵盤級 交響曲
作曲家 グスタフ・マーラー
曲名 交響曲第1番ニ長調「巨人」
交響曲第2番ハ短調「復活」
指揮 ブルーノ・ワルター
演奏 コロンビア交響楽団
録音 1961.1.21/1958.2.21
プロデューサー ジョン・マックルーア
エンジニア 記載なし
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 7.6
商品番号:M2YK 45674 CBS ステレオ
解説
大編成の曲であるが、音響的に過剰なダイナミックレンジやステレオイメージを狙ったものではなく、まとまりの良い小振りな音像表現である。しかし各楽器は明瞭に捉えられていて、ステージレイアウトはバランスよく定位している。過不足のない迫力あるオーケストラサウンドも確保されている。
ステレオ初期というハンデはほとんど感じることはなく、良好な仕上がりである。
「巨人」も「復活」もサウンド指向は同じであるが、「復活」のほうが録音が新しいのか、幾分音質が向上し骨太の安定した響きが得られている。
ブルーノ・ワルターが、ステージからの引退をした後、コロムビアレコードに説得されてスタジオセッションでの録音活動を開始した。時代はステレオ録音の始まりであり、このプロジェクトによってワルターの演奏がステレオで残されることになった。得意のマーラーを積極的に取り上げたワルターだが、ちょうど同じ時期に人気急上昇中のバーンスタインがマーラーの録音に着手していた。同じレーベル内での競合を避けるため、プロデューサーが調整に走ったというエピソードは有名である。バーンスタイン自身も「巨人」への録音に意欲を燃やしていたため、当初は納得しなかったが、プロデューサーからワルターの「巨人」を聴かされると、あっさり引き下がったそうだ。
愛蔵盤級