愛蔵盤級 | 交響曲 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:429 220−2 | グラモフォン ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||
このホールでのライヴとしては、例外的にホールトーンをたっぷりと捉えた録音である。ただ、その響きが人工的に付加された雰囲気になっているのが残念である。そうした雰囲気志向の響きの中で、オーケストラは過度に広がらない中規模なステレオイメージを描きながら表現されている。反面、少々団子状態に膨らんだサウンドになっていて、厚化粧を施したようなテイストである。響きが豊な割りに音像に伸びやかさが無く、マルチマイクによって各楽器が明瞭に捉えられているが実存感は薄く、生々しさに欠けるのが残念である。 音の一つ一つの質感は充分なクオリティを確保しており、ダイナミックレンジも申し分ないが、オーケストラの捉え方、描き方としては曖昧であると言わざるを得ない。 作曲されてから50年後、バーンスタインによって1951年2月22日に初演されたこの曲は、彼の献身的な普及活動によってアイヴズの代表作となっている。バーンスタインの1959年のロシア訪問、1961年の初来日でも演奏され、録音もこのアルバムが2度目となっている。演奏は、所々カットや変更が見られるが、健康的で伸びやかな演奏を聴けば、そうした欠点は大きなリスクとはならないだろう。 交響曲第2番は1890年代のコネティカットの田舎の風景や生活ぶりを表現したものと言え、ローカルな歌謡曲で満たされている。前衛的手法で後の作曲家を先取りしたアイヴズではあったが、この第2交響曲には、そうした難解な響きはほとんど聴かれない。しかし、祖国アメリカを高らかに謳いあげるかのようなフィナーレにおいて、最後の1打撃は12音全ての音が一斉に奏されるという凄まじいエンディングとなっている。 近年、この曲の新録音が増えてきており、アメリカを代表する交響曲としての評価も高まっているようだ。なお、私自身も1990年にこの曲をアマチュアオーケストラで演奏している。非公式ではあるが、日本人オーケストラによる初演であったと思われる。曲の最後の和音が放たれたときの、聴衆の戸惑いと静寂が今でも忘れられない思い出となっている。 |
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愛蔵盤級 |