文化財級 管弦楽曲
作曲家 チャールズ・アイヴズ
曲名 セントラルパークの夕暮れ ほか
指揮 レナード・バーンスタイン
演奏 ニューヨーク・フィルハーモニック
録音 1988.11 エイブリー・フィッシャー・ホール
プロデューサー ハンス・ウェーバー
エンジニア ハンス・ペーター・シュヴァイクマン
その他 Live
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.8
商品番号:429 220−2 グラモフォン ステレオ 
解説
するどく研ぎ澄まされた明瞭な音像表現である。楽曲の静謐さや奇抜さとも実に良く合った雰囲気に仕上がっている。室内楽的な見通しの良い音像が、良好なオーケストライメージを引き出している。様々な楽器が複雑に絡み合うアイヴズのテクスチュアを見事に捉えた高品質な録音である。
ホールトーンは豊であるとは言えず、ライヴとはいえ客席の気配などはまったく感じられない。しかし、ステージ上の各楽器はほど良い残響成分に助けられ、その音像は充分な質感を得て豊に響いている。ステージレイアウトは左右に広く配置され、室内楽的な曲想では合っても、大編成のオーケストラが演奏しているという空間規模は適正に伝えている。
マルチマイクによってくっきりと浮かび上がる音像は、アンサンブルのつながりや各楽器の実存感を醸し出し、シャープでスピード感のある音の放出を成し得ている。
なおこの「セントラルパークの夕暮れ」は、9.11テロの後にジョン・アダムスによって作曲された追悼曲「On The Transmigration Of Souls」(輪廻について)に影響を与えており、随所にこの曲の手法が取り入れられている。
またアルバムには、アイヴズの定番の管弦楽曲「答えのない質問」と交響曲第2番が同録されている。
文化財級