文化財級 交響曲
作曲家 アレクサンダー・グラズノフ
曲名 交響曲第8番変ホ長調
指揮 ネーメ・ヤルヴィ
演奏 バイエルン放送交響楽団
録音 1983.12.22  ヘルクレスザール
プロデューサー Wolfram Graul−Kern
エンジニア Gerhard von Knobelsdorff
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.4
商品番号:C 093 201A オルフェオ  ステレオ 
解説
オーケストラは雄大に鳴り響くが、各楽器の音像は少々小ぶりな印象である。ホールトーンは自然な空気感をとらえた良質なものであり、オーケストラはその空間の中でたっぷりとTuttiを響かせている。また、低域に伸びる音像はオーケストラをダイナミックに鳴らしており、迫力に欠けることはない。
デジタル初期に、マイナーな存在であるこのレーベルが仕上げた録音には、良質な内容のものが多い。自主制作のスタジオ録音はラインナップはとても少なく、扱っている楽曲もマイナーなものである。ヒストリカルなライヴ音源のリリースではメジャーな存在ではあるが、正規の録音はほとんと市場に出てこない。しかし、技術面で見ればその完成度はとても高く、オーケストラをあるがままの音像で表現しようとするエンジニアの良心が伺える。
ステージレイアウトも自然な楽器配置で、違和感はない。また、リアリティは標準的だが、音質やダイナミックレンジは充分なクオリティを確保している。
オーディオソースとして聴くと、地味な印象を受けるかもしれないが、決して物足りなさを感じることはなく、じっくり聴き込むほどに内容の良さを認識できるだろう。

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