愛蔵盤級 管弦楽曲
作曲家 アントニン・ドヴォルザーク
曲名 交響的変奏曲 ほか
指揮 ジョン・エリオット・ガーディナー
演奏 北ドイツ放送交響楽団
録音 1992.1 ハノーバー・Landesfunkhaus
プロデューサー カール・アウグスト・ネーグラー
エンジニア ウルリッヒ・ヴェッテ
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.2
商品番号:437506−2 グラモフォン ステレオ
解説
生々しいリアリティは感じないが、美しさと透明感が特徴的なまとまりの良い音像表現である。ふくよかな広がりある音像は、弦や管の肌触りの良い手応えや滑らかな音のつながりが心地よい。
ホールトーンは会場の雰囲気を伝えるものではないが、オーケストラを豊かに響かせるのに充分な広がりと残響を持っている。ステージレイアウトは、ミキシングによってまとめられたマルチマイクの音の配置を感じてしまうため、バランスの良い定位に返って違和感を持ってしまう。リアリティも同様で、奏者の息遣いやオーケストラの熱気と言った気配を感じ取ることはできない。
しかし最新の技術でとことんノイズを排除し、音質の向上を追及した録音だけに、音の粒立ちや見通しの良さは素晴らしい内容となっている。この響きに、アンサンブルの呼吸や会場の空気感が加われば、紛れもない一級品の録音として評価できるものに成っただろう。この時代のグラモフォンが世に問うた、究極の美音なのだから。
愛蔵盤級