愛蔵盤級 管弦楽曲
作曲家 ジョン・ケージ
曲名 横道の地図  ほか
指揮 ジェイムズ・レヴァイン
演奏 シカゴ交響楽団
録音 1990.7  オーケストラ・ホール
プロデューサー クリストファー・アールダー
エンジニア グレゴール・ツィーリンスキー
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.4
商品番号:431 698−2 グラモフォン ステレオ
解説
現代アメリカを代表する前衛音楽を集めたアルバムである。繊細で研ぎ澄まされた楽曲の構造を、録音はゆとりのあるダイナミックレンジで実物大のオーケストライメージによって再現している。
ホールトーンは空間規模や会場の雰囲気を伝えるものではないが、各楽器は豊な残響成分に支えられて伸びやかで美しい音像で表現されている。ステージレイアウトは左右への広がりを充分に意識したもので、変則的なオーケストラ編成を見事なバランスで定位させている。弦セクション、管セクション、そして電子楽器など多種多様な楽器が混在する雑然としたオーケストラサウンドの中で、それぞれの音像が曖昧にならず、分離の良い明瞭なアンサンブルを聴き取ることができる。クオリティやリアリティは充分なレベルに達しており、特筆すべき程のものではないものの、トータルバランスに優れたこの録音の重要なポイントを担っている。
ケージの「横道の地図」は、天体図にある星の位置を、そのまま五線譜に書き込んだ作品である。またアルバムには、カーターやシューラー、バビットの作品が収められている。
愛蔵盤級