世界遺産級 協奏曲
作曲家 ヨハネス・ブラームス
曲名 ヴァイオリン協奏曲
指揮 ネヴィル・マリナー
演奏 アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
Vin.ヒラリー・ハーン
録音 2001.6.14 Lyndhurst Hall ロンドン
プロデューサー トーマス・フロスト
エンジニア リチャード・キング
評価項目 評価内容
ホールトーン 9
ステージレイアウト 9
リアリティ 9
クオリティ 10
ダイナミックス 10
平均点 9.4
商品番号:SK 89649 ソニー ステレオ 
解説
デジタル時代初頭から低迷してきたソニーレーベルの音とは一線を画する、新時代の音像表現である。1960年代のアナログ録音を彷彿とさせる、リアリティのある生き生きとした音像が展開する。1980年代の、ステレオ的な広がりを意識しすぎた曖昧なオーケストライメージとは正反対に、各楽器が明瞭に、そして生々しく捉えられている。少々誇張した音像とも言えるが、それが違和感や嫌悪感に繋がることはなく、オーケストラのダイナミズムを狙ったエンジニアの指向として共感できる。
ソロ・ヴァイオリンも同質のリアリティと音像の力強さがあり、充分な存在感を示しつつもオーケストラとのバランスは崩れていない。特に、ソロにはホールの空間規模を生かした残響成分が豊に含まれていて、スピード感のあるシャープな音色に対し、奥行と高域に伸びる懐の深い質感が至上の美しさを表現している。
ハーンは、バッハの無伴奏ソナタ集でデビューし、10代にして実力派ヴァイオリニストとして世界的な人気を得た。その堂々とした演奏と、ピュアな音質、そして何より若さと美貌が彼女のレコーディング活動(セールス)を支えている。デビュー作のバッハは優秀録音としても引き合いに出されているなど、ソニーレーベルとしても、ハーンの録音では他の録音とは違った丁寧な仕上がりを聴かせている。
今回のブラームスは、ドイツ的な重厚で肉厚な雰囲気はなく、ハーンの持つピュアな雰囲気と、サポートするイギリスのオーケストラの響きが程よくブレンドされ、透明で静謐なブラームスとなっている。ジャケットは、彼女に惹かれるオジサマたち向けに、少々セクシーな写真がちりばめられており、このCDは視覚的にも楽しむことができる様に演出されている。
世界遺産級