文化財級 交響曲
作曲家 ヨハネス・ブラームス
曲名 交響曲第1番ハ短調
指揮 ネッロ・サンティ
演奏 読売日本交響楽団
録音 1999.4.26 サントリー・ホール
プロデューサー 平井義也
エンジニア 平井義也
その他 Live  エテルナムジカNo.13&14
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 8.6
商品番号:MM−1065 マイスター・ミュージック  ステレオ 
解説
2本の特製マイクを使ったワンポイント録音である。ヴァイオリンのソロからフル編成のオーケストラまで、この2本のマイクのみによってレコーディングするという、エンジニアの確固たるポリシーの貫かれたレーベルである。
仕上がったサウンドは自然な音像表現で、良好な空気感の中で、オーケストラは見通しの良いステージレイアウトを描いている。しかしワンポイント録音であるがために、各楽器の細部は定位感の良さに比べて実存感に欠ける傾向にあり、客席で感じるような迫り来るリアリティは望めない。
またこの2本のマイクは、ステージの音像表現を描くのには長けてはいるものの、ホール全体の空気感を捉えるだけの余裕は無く、オーケストライメージはこじんまりとまとまってしまっている。
録音コンセプトとしてはステージのあるがままを捉えたものではあるが、オーディオソースとして客観的に聴く場合、このあるがままの音像だけではコンサートの熱気を伝えることはできないのである。ここに、エンジニアの介入する余地が生まれるのである。
文化財級