世界遺産級 | 管弦楽曲 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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商品番号:429 231−2 | グラモフォン ステレオ | ||||||||||||||||||||||||||||||
解説 | |||||||||||||||||||||||||||||||
ライヴの気配を大切に残した、聴き応えのある優秀録音である。音の粒立ちも鋭く、ダイナミックに骨太のTuttiが響き渡る。 ホールトーンは、ホールの残響を充分に捉え、会場の雰囲気を伝えている。客席の気配を削除しなかったことが功を奏し、生々しいライヴ感を演出している。 ステージレイアウトはオーケストラがステージ上に適正に広がり、ステレオ感のある音像に仕上がっている。各楽器の配置や定位も申し分なく、いく分音像が小振りではあるものの、見通しよく明確に浮かび上がってくる。 リアリティも、音の一つ一つが曖昧にならず眼前に迫りくる生々しさがあり、良好な定位感を支えにしてオーケストラの各楽器が有るべきところから聴こえてくる。音質面とダイナミックレンジはデジタルフォーマットのクオリティを問題なく確保しており、最新録音としての優位性を見せつけてくる。 マルチマイク、ライヴセッションという、グラモフォン・レーベルの推し進めてきたこの手法は、客席の気配といった空気感をノイズとして削除してしまった為、音はクリアでも奏者の実態がなく、音楽の生き生きとした熱気が伝わらないものが多い。バーンスタインのほとんどのシリーズがそうしたことが原因で、演奏の評価に比べて録音面での評価を得たものが少ない。それでも、最晩年の録音では、ライヴらしい空気感が残されたものがいくつかあり、この録音もその一つである。イスラエル・フィルとの録音では、おそらくこの録音が最高レベルの仕上がりだろう。 雰囲気に流されることのない、記録としてのライヴ録音の本質を捉えた、最高品質の録音であると評価したい。 楽曲のジュビリーゲイムズは、バーンスタインの最後の管弦楽曲となった。ミュージカルと交響曲の間で常に折衷主義と批判を受けてきた彼の作品であるが、このジュビリーゲイムズは、そうした揶揄を逆手にとって、バーンスタインのあらゆる手法が盛り込まれた、いたずら音楽のようである。内容は宗教色が強いが、それでも音楽のポピュラリティは抜群であり、これぞバーンスタインの真骨頂であろう。 |
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世界遺産級 |