愛蔵盤級 交響曲
作曲家 エクトル・ベルリオーズ
曲名 幻想交響曲
指揮 レナード・バーンスタイン
演奏 ニューヨーク・フィルハーモニック
録音 1963.5.27 マンハッタン・センター
プロデューサー ジョン・マックルーア
エンジニア
評価項目 評価内容
ホールトーン
ステージレイアウト
リアリティ
クオリティ
ダイナミックス
平均点 7.8
商品番号:SMK 60968 ソニー(CBS) ステレオ
解説
ステージレイアウトは、ステレオ感を意識した左右に広げた音像で、弦セクションは高弦と低弦にはっきりと分離してしまっている。一方、木管と金管は弦セクションほど過度に広げたステレオ処理ではないため、適正な配置で定位している。このバランスで弦セクションがまとめられていると評価が一段上がったであろう。
各楽器をクローズアップすることもなく、良好な雰囲気を狙った空間表現で、ホールトーンを感じさせる余裕のある響きの中で、オーケストラは奥行と広がりを持って捉えられている。
2楽章の2台のハープの掛け合いが、ステレオを強調するために左右に振り分けてあったり、5楽章の鐘の音が生々しい音像で捉えられていたりと、当時のオーディオファンを充分に楽しませたと思われる音作りである。
バーンスタインの演奏は、幻想交響曲のグロテスクな面を強烈に狙った内容で、4楽章と5楽章のブラスセクションにはやり過ぎた感は否めない。しかし、ベートーヴェンと時代を同じくするベルリオーズの革新性を抉り出そうとした、時代の先を行く演奏であったと評価できる。
愛蔵盤級