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碾茶の製法 |
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碾茶は抹(挽)茶の原料葉で、縒茶と同様荒茶と仕上げ茶があり、茶葉を乾燥しただけのものを荒茶、それを破砕して葉柄を分かち選別したものを仕上げ茶(茶臼で挽き粉末にしたものが抹茶=濃茶、薄茶)という。
その製法は、蒸熱、冷却、水切りまでの行程は縒茶のそれとほぼ同じである。
焙爐上での作業を順を追ってみると、焙爐や煉助炭は手揉み茶用のものより大形のものを用いる。
生葉重量で200匁(740グラム)から300匁の蒸葉を約5分間広げて乾燥させる。
この間ねん(竹製。小型の熊手状のもので、三本にわかれている。)で、蒸葉の表皮を軽く2、3回ずつ打って茶葉の表皮の組織を破壊し、乾燥葉が丸まらないようにする。
次に焙爐の火勢を中火に落とし20〜30分間焙爐に広げて置き約70パーセントの乾燥をする。
次は茶葉を選別するため、これまでの行程を終えた7、8爐(焙爐7、8杯)分を一纒めにして箕に入れ、そのうち粉になったものは飛ばし、不良茶を取り除く。
再び焙爐に入れて20〜30分間置く。
この間3、4回茶葉の手返しをする意味で回転させ、およそ90パーセント乾燥する。
それを別の爐の直上に設けた棚に4、5時間入れて十分乾燥して荒茶が出来上がる。 |
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