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94.風花 <1.5>                 一覧表へ
 [内容]満開の桜の樹の下で目覚めた男と女。男は文部省のエリートである澤城。女は30過ぎの風俗嬢ゆり子。
  澤城は酒を飲むとヘベレケになり見境がつかなくなり只今謹慎中の身。ゆり子によれば、5年ぶりの北海道への帰省に
  付き合うと約束をしたらしく、澤城は状況がつかめないまま、結局、ゆり子と2人で北海道を旅する事になる・・・
  [寸評]正直ダル〜い(特に後半)作品だった。小泉今日子は本作品の演技が評価されて、賞を得ている。昔のアイドル
  時代の映画と違って確かに大人の女性の演技という感はするが、作品内容がなあ。テーマも、よく分からんし、最後の
  シーンも無理がある。学生時代に旅した北海道の道が懐かしく感じられたのと、酒が飲めない私がいうのも何だけど、
  あまりヘベレケになってはいかんな、と思えたぐらい。

95.顔 <3.5>
 [内容]吉村正子は友人・恋人もいない40過ぎの引きこもりの女性で、クリーニング店を営む母親を手伝っている。ある
  日、正子を擁護してくれていた母親が急死してしまう。葬儀の時、東京でホステスをしている妹・由香里に罵倒された事
  にカッときた正子は由香里を殺してしまう。我に返った正子は香典袋をかき集め、その場から逃げ出してしまう。あまり
  外の世界に触れた事のない正子にとって、逃亡生活はいかに・・・
  [寸評]キネマ旬報の2000年日本映画のベスト1に選出されていたため、かねてからレンタルしようと思っていたが、いつ
  も借りられていて(それだけ皆の評価が高い?)、ようやく拝見できた。逃亡ムービーなんだけど、残虐ではなく、いかに
  正子が世間の色々な人達と触れ合って「人間らしさ」を身に付けていくか、というのがテーマ。本作品は、まずまず面白
  いとは思うが、それは先日観た「エリン・ブロコビッチ」同様、主役の藤山直美の演技によるところが大きい。彼女が演じ
  るからこそ、題名の「顔」というインパクトもあるかと思う。佐藤浩市や豊川悦司等、支える俳優達は豪華なんだけど、
  岸部一徳・大楠道代以外はイマイチ中途半端な役柄だった気がする。2000年のトップ作品かあ。う〜ん。個人的には
  「十五才〜学校W」の方が、余程好きだな。

96.隣のヒットマン <4.0>
 [内容]カナダの郊外に住む歯科医のオズは悪妻ソフィに食い物にされる悲惨な人生を歩んでいた。離婚したくても借金
  がネックとなり、ままならない束縛状態。そんな時、隣に一人の男が引っ越してくる。気軽に声をかけたオズはびっくり
  仰天。新聞を賑わしているボスを売って刑期減となって出所してきた有名なヒットマン=殺し屋だったのだ・・・
  [寸評]なかなかテンポも良く、ストーリー展開にも引き込まれて、気軽に楽しめるコメディ&犯罪物作品。オズ役のマシ
  ュー・ベリーは非常に面白い。彼のこなす仕草等、どれも上手くて全編に渡って楽しませてくれる。今回はブルース・ウィ
  ルス以上に惹き付けられたと言っていい。「グリーンマイル」のマイケル・クラーク・ダンカンの登場も嬉しかったし、歯科医
  助手で実はソフィに雇われたヒットマンだったというアナンダ・ビートは非常に可憐で役柄にピッタリで良かったと思う。

97.シュレック <4.0>
 [内容]人里離れた森の沼のほとりに、人の骨をすり潰し、パンにして食べてしまうと噂される怪物「シュレック」が住んで
  いた。しかし本当はシュレックは優しい心の持ち主であった。そんなある日、孤独を愛するシュレックの居住地に、おとぎ
  話の登場人物達が大挙押しかけてきた。彼らは国の支配者ファークアード卿によって無益な存在として追放されてしま
  ったのだ。困ったシュレックはファークアード卿に対し、彼らを国に戻すよう交渉するが、ドラゴンに囚われているフィオナ
  姫を救出する事を交換条件として提示される。  
  [寸評]一姫と劇場で本年最後の鑑賞。ドリームワークス製作のCG映像の作品。非常に綺麗な映像でアクション・シーン
  も迫力があり楽しませてくれる。ディズニーへの対抗心メラメラという感じで「白雪姫」「ピノキオ」「三匹の子豚」等のパロ
  ディが満載。「インディー・ジョーンズ」で見たようなシーンもあった。最後の展開も、ディズニーのおとぎ話を観る感覚でい
  ると「オヤ」という感じ(悪い意味ではない)。作品の主旨は「人は見かけだけで判断できない。要は中味が大切なんだ
  よ」という事で、子供にはアクション等を楽しませ、更には大人にも色々な事を考えさせてくれる内容でないでしょうか。