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60.ジュラシック・パークV <3.5>         一覧表へ
 [内容]舞台は前作同様サイトBがある島。そこにパラセイリングを楽しんでいた少年が不慮の事故で不時着してしまう。
   彼の両親が少年を救出したく、恐竜に遭遇した経験を持つグラント博士に、研究資金を援助する事を条件に、島の
   上空飛行のガイドを依頼(救出の意図は内緒で身分も偽り)する。(両親は救出隊を結成) 研究仲間のビリーを伴い
   飛行機に搭乗したグラントは、島への着陸は絶対避けるべきと主張していたが、気絶させられ、その間に一行は島に
   着陸してしまっていた・・・
  [寸評]シリーズ3作目だが、スピルバーグは今回、製作総指揮にまわっている。偉大な第1作目を超える事は厳しい、
   と大きな期待はしないようにしていた。今回は93分に短くまとめられていて、ひたすら一難去って、また一難という連
   続脱出劇という内容。恐竜も智恵をつけたり、空や海とあちこちにクローズ・アップされて登場する。単純に面白く楽し
   めるには違いないが、過去2作ほどの衝撃感はない。1作目のグラント博士(サム・ニール)が登場したのは嬉しいが
   話の設定上、何で研究資金を本当に援助してくれるような人物か見極めずに島に接近してしまうか不信に思う。勝手
   な両親のために、犠牲になる人は予測できるし、母親が幾多に渡り、危機に陥って助かっても、応援してあげたくなる
   気持ちになれなかった。なにかアラ探しばかりしているようですが、このシリーズ、まだまだ続きそうな感じがする。
   「ジョーズ」「ロッキー」のように続編の度にレベルダウンしていくような事は避けてほしいな。

61.リトル・ダンサー <4.0>
 [内容]炭鉱で働く父と兄と暮らすビリーは、ボクシング教室に通っている。ある日、リングの隣でバレエ教室が行われ
  ているのを見て、バレエに惹かれてしまい、女の子に交じって練習を始める。家族に反対されながらも練習を重ね、次
  第にダンスの才能を発揮するビリーであったが・・・
  [寸評]少年が、親から与えられた事でなく、自分自身の好きなものを見つけ、懸命に取り組んでいく、という何とも微笑
  ましい内容。「男がバレエなんて・・・」と猛反対していた父親が、後半は息子の姿に感銘し、自己犠牲を払いながら支援
  する姿が美しい。父親と兄が「俺達はともかく、ビリーには未来がある。未来を大事にしてやろう!」と語り合うシーンは
  感動的です。妻と観終わってから「二太郎は何に興味を持つかねえ・・・」と話をしたが、本当に好きな事をみつけ、取り
  組むのなら応援してあげたいね。「Shall we ダンス?」にもあったが、人が何に(社会的に逸脱する行為は別として)取り
  組もうと「ダサイ」だの、どうのこうの批判するのは良くないよね。

62.ギャラクシー・クエスト <4.5>         一覧表へ
 [内容]約20年前に一世を風靡したTVシリーズ「ギャラクシー・クエスト」。今でもファンの間では根強い人気を保ってい
  る。だが、出演者達は、ファンによって催されるイベント・サイン会で細々と生活している、という有様。そんな時、サーミ
  アン星人が、(放送を傍受していて「ギャラクシー・クエスト」は真の歴史ドキュメンタリーで、出演者達を「スーパーヒー
  ロー」とみなして)異星人からの侵略から守って欲しい、と出演者達に懇願しに来たから大変・・・
 [寸評]非常に面白いおバカちゃん(失礼!)コメディ。こういう話の発想自体が滑稽で「だから映画はやめられないよ」とい
  う感じ。ティム・アレンや、あの「エイリアン」のシガニー・ウィーバーが真面目にコメディアンと化している。窮地に陥った
  際、マニアに助けを求めたり、役柄・決めゼリフに劣等感を持っていたり等々、大笑いさせてくれるところが満載で、かつ
  ホロリとさせてくれる箇所もある。愛知県では、1〜2館ぐらいしか劇場公開していなかったマイナーな作品ですが、是非
  レンタルビデオで借りて観てみて下さい。

63.初恋の来た道 <4.0>
 [内容]中国のある小さな村に、教師として赴任した青年チャンユーに、盲目の母と暮らす娘デイは一目ぼれする。娘は
  青年の気を引こうと、一生懸命、料理を作ったり、待ち伏せしたり・・・。ようやく思いが通じるようになったかと思ったら、
  青年は彼の故郷に連れ戻されてしまう・・・・
 [寸評]中国の田舎を舞台にした純愛ストーリー。全体的に淡々としているが、恋の健気なアプローチの仕方等、微笑ま
  しい。性描写を色々と織り込んだ恋愛ものに比べ、思いが伝わる格段とさわやかな作品でしょう。89分と短くまとめられ
  ているのは良いが、欲をいえば青年が故郷に戻った背景や、青年と娘の再会のシーンを織り込んで見せてほしかった。

64.踊れトスカーナ! <4.0>
 [内容]イタリアのトスカーナで会計士をしている平凡な男レバンテはレズの妹、素人画家の弟、いびきが豪快な父と、の
  どかに暮らしている。そんなある日、スペインのフラメンコ・ダンサー達が巡業の途中、道に迷い込み、レバンテの家で
  宿泊する事になる。セクシーなダンサーに一目惚れしてしまったレバンテは・・・
 [寸評]「ライフ・イズ・ビューティフル」を思い出す街並み、壮大な向日葵畑・・う〜ん、これはイタリア映画だ。この映画に
  出てくる登場人物は皆、嫌味がなくユニークで人間味があり、観ていて非常に笑わせてくれ、心地良い。お下劣なセリフ
  も結構出てくるが、それもユーモア化していやらしくない。あるHPで本作品の事を知り、観てみたが、楽しい作品でした。

65.グリーン・デスティニー <4.0>
 [内容]剣手リー・ムーバイは山ごもりの末、剣を置く決心をし、女弟子のユー・シャーリンに伝説の名剣「グリーン・デス
  ティニー」を北京のティエに届けるよう頼む。ユーはティエの屋敷で隣に住む貴族(長官)の娘イェンに出会う。イェンは
  家の都合で近日嫁ぐ事が決まっているという。その夜、「グリーン・デスティニー」が何者かに盗まれてしまう・・・
 [寸評]2000年アカデミー賞で4部門受賞した話題作。中国の壮大なる風景のもと、凄まじいほどの格闘シーンをみせて
  くれるので見応え十分。「初恋のきた道」のチャン・ツィーが話の中で、一番目立ってしまっていたが、彼女がこんなアク
  ション女優だとは・・・(感嘆)。「007/トゥモローネバーダイ」のミシェル・ヨーも非常に良い味を出していたと思う。今回は米国と
  の合作ではあるが中国映画もなかなか見せてくれる。アジア映画にも十分注目して鑑賞していきたいもの。