一覧へ  前頁ヘ  次頁ヘ
56.バックマン家の人々 PARENTHOOD (1989年米)<4.0> 
 [監督]ロン・ハワード
  [出演]スティーヴ・マーティン、メアリー・スティーンバージェン、ダイアン・ウィースト、リック・モラニス、トム・ハルス
  [時間]124分
 [内容]内向的な息子を抱えた長男夫妻、3歳の娘の英才教育にご執心の次女の夫妻、2人の問題児に悩む長女、一獲
   千金を夢見て大人になりきれない次男、そして彼らの両親、祖母で構成される米国の中流家庭バックマン一族の日々
   を笑いと哀愁を織り交ぜて綴る・・・
  [寸評]近くのレンタル店で旧作のオススメ100作品のコーナーがあり、その中でファミリードラマの本作品が目に付き、レン
   タルDVDで鑑賞。1989年の作品で、私が会社に入社した年で本作品の事は知らなかったのかな・・・。でも「バック・トゥ・ザ・
   フューチャー3」のメアリー・スティーンバージェン、「アマデウス」のトム・ハルス、「スピード」のキアヌ・リーブス(若い!)が
   出演しているので、正に1989年の時代の作品といえ、私にとっては嬉しかった。複数の家族(親族)が各々に抱える問
   題に対して、葛藤し、何とか前向きに生きていこうとするシンプルな内容。決してドロドロとしたものではなく、心温まる
   所もあり、安心して観ていられる手頃な作品でした。

57.義兄弟 SECRET REUNION SECRET REUNION (2010年韓)<4.0> 
 [監督]チャン・フン
  [出演]ソン・ガンホ、カン・ドンフォン、チョン・グクァン
  [時間]116分
 [内容]国家情報員のイ・ハンギュは、北朝鮮が送り込んだ工作員の大物である“影”の行方を追っていた。しかしある時、
   その“影”の捕縛に失敗した上、多くの死傷者を出す事態を招いてしまう。ハンギュはその責任を問われてクビとなる。
   それから6年後、ハンギュは逃げた外国人花嫁の捜索といった冴えない探偵仕事をしていた。ある日、彼は6年前の事
   件現場で目撃した工作員ソン・ジウォンに偶然出くわす。彼を見張っていれば“影”に繋がると考えたハンギュは、自分
   の仕事の相棒にならないかとジウォンを誘う。その誘いを受け、一緒に働き始めたジウォンだったが、彼もまた、ハン
   ギュが6年前の国家情報員である事に気付いていた。そんな中、互いに相手を騙し続けてはいるものの、少しずつ友情
   も芽生えてしまう2人だったが…。
  [寸評]韓国と北朝鮮という各々の祖国の宿命を背負い敵対する2人の男が、互いに身分を隠して行動を共にする中で次
   第に友情が芽生え始め、葛藤に直面していく様を描いたサスペンス・ドラマ。名古屋で毎年行う大学時代のクラブの仲
   間との会合があり、会場(世界のやまちゃん)の傍の映画館で丁度関心のあった本作品が上映されている(愛知県で唯
   一)ので鑑賞した。久々に韓国映画を観たが、本作品はあっと叫ぶような血生臭いシーンもあるが、見応えがあり、時折
   心温まる所もあり、なかなか良かった(“影”を巡る攻防は実は理解しきれない所もあるが・・・)。久々の韓国映画の当た
   り作といってよい。ソン・ガンホとカン・ドンフォンの2人が相手の正体を知りながら、はぐらかしながら行動を共にする中
   で奇妙な友情が芽生えていく、その掛け合いを上手く見せてくれる。もっと多くの劇場で上映されてもよいのでは・・・

58.ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1
    HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART I (2010年英・米)<4.0> 
 [監督]デヴィッド・イェーツ
  [出演]ダニエル・ラドグリフ、ルパート・グリンフ、エマ・ワトソン、ヘレナ・ボナム=カーター、レイフ・ファインズ
  [時間]146分
 [内容]ダンブルドア校長から託された使命を果たすべく、ヴォルデモートの不死の秘密である“分霊箱”を見つけ出し、
   破壊するための旅に出たハリーとロンとハーマイオニー。3人は、もはや誰の助けも受けられず、彼らはこれまで以
   上に互いを信頼し合い、助け合わねばならない。しかし、思うようにいかない旅の中で、次第に3人の絆にも亀裂が生
   じ始める。一方、ヴォルデモートの影響力は急速に拡大し、ついには魔法省ばかりかホグワーツまでもが支配下にお
   かれてしまう。そして、ヴォルデモートが放つ死喰い人が迫る中、分霊箱の発見に奔走するハリー達だったが…。
  [寸評]J・K・ローリング原作のシリーズの第7作目にして二部構成で描かれる最終章の第一部。ついに闇の帝王ヴォ
   ルデモートとの最終決戦に臨むべく過酷な旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニーが、次々と待ち受ける試練に立ち
   向かっていく姿を描いている。2001年に第1作目が公開されて早10年経ち、いよいよ最終作のクライマックスに突入。
   あどけなかったキャスト達もすっかり大人の雰囲気を漂わせ、物語もとてつもなくダークで戦慄を感じるテンションで
   展開される。本作は夢に出てきてうなされそうな怖いシーンもあるが、これまでのシリーズ中では一番見応えのある内
   容ではないか。冒頭から、いきなりあるキャラが命を落とし、最後も別のキャラが命を落としてしまう・・・私は原作を読ん
   でいないが、主要キャラで命を落とすというが、それは誰なのか?ハリー、ロン、ハーマイオニーの葛藤のしあう所は
   人間味を感じるし、ダンブルドアの読みの深さにも感心する。PART2がどんな展開を見せ、どんな結末を迎えるか、非
   常に楽しみだ。正直、これまで惰性で観ていた感のある本シリーズ。最後にきて次回作が待ち遠しい。PART1とPART2
   併せて本当に評価できる作品となるかだが、シリーズ最高傑作になる事を望んでいる。