野球小僧remix プロ野球[80年代]大事典 白夜書房 [定価]1,429円+税 [読了日]5/23
【概要】巨人V9時代が終わり、新時代を迎えた80年代はプロ野球の大転換期。テレビでは『プロ野球ニュース』『プロ野球
珍プレー・好プレー大賞』がスタート、『Number』の創刊、新しいタイプの野球アニメや漫画の大ヒット、テレビゲーム
の台頭など、メディアの変化が、ファンのプロ野球の見方を変えていった。そんな1980 年代を100のテーマで振り返る・
【寸評】ここ3年、原巨人が連覇したり、北京五輪やWBCもあって野球観戦を楽しんでいるが、私にとってもプロ野球観戦
の原点・良き時代は80年代である。あの頃は個性派選手や力と力の勝負も多かった。そんな時代を100のテーマで振
り返ってくれるお宝的な楽しい内容でした。
アメリカから<自由>が消える 扶桑社新書 [著者]堤未果 [定価]700円+税 [読了日]5/22
【概要】飛行機に乗れない!突然逮捕される!言いたいことが言えない…これが「自由の国」で頻繁に起きている!『ルポ・貧
困大国アメリカ』の著者が明かすアメリカ社会驚愕の実態。
【寸評】『ルポ・貧困大国アメリカ』の2冊が良書だったので引き続き、すかさず購入して読んだ。映画で出てくるような監視
社会が現実となっている様に驚愕となる。テロ対応のため、手を打つのは分からないではないが国民は辛いだろう・・・
著者のジャーナリストとしてのレポートは引き込まれるし、読み応えがある。次回作も楽しみにしている。
養老孟司 太田光 人生の疑問に答えます 新潮文庫 [著者]養老孟司製作委員会編
[定価]362円+税 [読了日]5/14
【概要】夢を捨てられない。上司が意見を聞いてくれない。家族に尽くしてきたこれまでの人生に疑問を持ってしまった…。
誰もが共感を覚える現代人の悩みの解決策を、2人の論客が真剣に考えた!深刻に思える悩みは、実は本人の思い
違いからきている事が多い。広い視野で問題を捉え、自分の思い込みに気づけば、もっと気楽に生きていける!笑い
あり、名言あり。目から鱗の人生相談。
【寸評】幾つかの悩み事に2人がコメントし、意見を交し合う内容。この意見交換の中に参考にさせられる事があって良か
った。人の悩みは多種多様。周囲に感謝し、思いつめずに生きていくようにしたいものだね。
日本経済の真実 ある日、この国は破産します 幻冬舎 [著者]辛坊治郎、辛坊正記
[定価]952円+税 [読了日]5/5
【概要】小泉・竹中改革が日本沈没を食い止めていた。子供手当は子供達の首をしめる・・・暴論・亡国論にだまされない
経済入門書。
【寸評】新聞で本書の存在を知って購入し、GW連休中に読んだ。連休中のリラックスした気分に緊張感(日本の先行きに
不安を覚える)を感じさせる内容だった。現在を生き抜く事も精一杯だが、後世にツケを負わせる事はやめにしてもら
いたい。
WBC戦記 日本野球、連覇への軌跡 文春文庫 [著者]スポーツ・グラフィック・ナンバー編
[定価]629円+税 [読了日]5/1
【概要】2度にわたってWBCで世界を制した日本代表の軌跡を追う。試合レポートとともに、連続MVPに輝いた松坂大輔ら
のインタビューも収録。
【寸評】2006年、2009年共にWBCの戦いは感動的だった。本書はファンにはたまらない戦いの回顧録・インタビュー録で
ある。DVDのハイライト版も保有していながら、本書も購入する私は単なるモノ好きであるが、あの感動・軌跡を振り返
るには良い書である。
三谷幸喜のありふれた生活8 復活の日 朝日新聞社 [著者]三谷幸喜 [定価]1,100円+税
[読了日]4/30
【概要】朝日新聞連載の好評シリーズ第8弾。伝説の劇団の15年ぶりの公演や、体を張った映画の宣伝活動、1万人の前
での演奏など、人気脚本家の刺激に満ちた日々をユーモラスに描く。本書特別企画、東京サンシャインボーイズ12人に
よる復活記念座談会も収録。
【寸評】毎年この時期に著者のエッセイの新作にふれている。8作目で定番化している。著者の映画等の作品が好きな
事もあり、彼の動向に触れているだけで何かホッとしたり、微笑ましくなる。創作する事の大変さが生々しく語られてい
た事が印象的だった。
巨人-阪神論 角川ONEテーマ21 [著者]江川卓・掛布雅之 [定価]724円+税 [読了日]4/22
【概要】球史に残るライバル対決を演じた2人、元巨人のエース投手・江川卓と、元阪神の4番打者・掛布雅之が、巨人とは
何か、阪神とは何か、エースとは何か、4番とは何かについて熱く語り合う。
【寸評】プロ野球が熱く面白かった80年代では江川×掛布の対決は注目度が高かった。現在、特定の対決が注目される
事がないので寂しい感じもする。江川氏・掛布氏の巨人・阪神を軸に対談がされ、当事の戦いの舞台裏等を語ってくれ
興味深かった。この2人は何故かユニフォームを着ていず、いつか着てほしいと思い続けているのだが、これまでのオ
ファーの実態、今後の野球界への関わり方にも言及されている。正直、巨人・阪神での線はないだろうが・・・
ウルトラマンになった男 小学館 [著者]古谷敏 [定価]1,700円+税 [読了日]4/10
【概要】著者の古谷敏氏は初代ウルトラマンのスーツアクターとして以後数十年にわたるウルトラマンシリーズのアクショ
ンの原型を作り上げた。本書はその円谷プロの特撮現場における1年間の苦労と知られざるエピソードを生々しく描いた
初めての回想録。
【寸評】「ウルトラセブン」のアマギ隊員が「ウルトラマン」の中に入っていた人だという事を本書で初めて知り驚いた。スー
ツの中に入っている役者の心情を綴った本を読むのは初めてで、とても共感ができ、感動的な内容だった。子供達に夢
を抱かせるために様々な立場で奮闘するスタッフ達の温かい人間模様・・・正にウルトラマン世代の私にとっては、傑作
といえるノンフィクションでした。
信念を貫く 新潮新書 [著者]松井秀喜 [定価]680円+税 [読了日]4/5
【概要】困難にぶつかった時、迷いが生じた時き、松井はどう考え、どう乗り越えてきたか。愛するニューヨークを去る決
断、ワールドシリーズMVPの伏線となった一球、チームの指示に反して手術を回避した理由……野球人生で初めて
直面した長く苦しい時期から世界一への道程、さらに、新天地にかける思いを、初公開エピソードを織り交ぜながら綴
る。常にぶれない強さを支えるその思考法とは―。
【寸評】今年から移籍した松井は開幕から良い状態で頑張っている。本書は松井の輝かしい球歴の中でも苦労・煩悩
(いつも苦労しているとは思うが・・・)した怪我の時期、移籍を決断するまでの葛藤が書かれていて、松井の人間味
がよく分かる。彼には素直な気持ちでエールを送りたくなる。今年の活躍を期待している。
原点〜勝ち続ける組織作り 中央公論新社 [著者]原辰徳 [定価]1,500円+税 [読了日]3/25
【概要】頼れるリーダーとして活躍する原監督の原点とは何なのか。その半生、原体験を辿りながら、勝つ組織を作り、
進化し続けていく秘訣を日本のビジネスマンを始めとする“リーダー”達に問う。
【寸評】2009年は原監督の野球人生の中でも一番賞賛された年ではなかったか。(入団時からのファンであったから
常に厳しい環境におかれて戦っている事を知っている)自身の生い立ちを振り返りながら、チーム作りの考え方を
述べていて購入して2日目で読了してしまった。本当に精進されているなと思う。いつもでも応援し続けるので、頑張っ
てほしい。
新参者 講談社 [著者]東野圭吾 [定価]1,600円+税 [読了日]3/23
【概要】舞台は、日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの40代女性の絞殺死体。「どうし
て、あんなにいい人が……」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭
一郎は事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る・・・
【寸評】2009年のミステリー部門で(相変わらず)本書の評価が高く、前事件である「赤い指」も面白かったので、期待
して読み始めたら、一気にはまってしまった。章毎の話がじわじわと繋がってくる。事件が起こる背景・被害者・加害
者に少しだけでも関わった人達の人間模様が非常に上手く描かれていて面白かった。著者の作品にハズレはないの
かな?4月から阿部寛主演でドラマ化されるので観てみよう。
7割は課長にさえなれません 終身雇用の幻想 PHP新書
[著者]城繁幸 [定価]700円+税 [読了日]3/14
【概要】40歳になっても昇進できないバブル世代。2人目が産めない女性一般職。正社員になれない団塊ジュニア……。
終身雇用にはもはや希望はないのか・・・
【寸評】「若者はなぜ3年で辞めるのか?」の著者が雇用問題の解答として示されたのが本書の内容。7人の登場人物
が各々の悩み・辛さを語り、それを踏まえた日本の実態と今後の展望について語っている。生きていくのが厳しい環
境になっているので、皆が明るい未来を夢見れるように精進していくしかないだろう。
ルポ貧困大国アメリカU 岩波新書 [著者]堤 未果 [定価]720円+税 [読了日]3/8
【概要】4経済危機後のアメリカでは,社会の底割れが加速している.職がないにもかかわらず,学資ローンに追い立てら
れる若者達、老後の生活設計が崩れ,絶望の淵に立たされた高齢者達.今や中間層の没落が進んでいるのではない
か.オバマ登場で状況は変わるのか.人びとの肉声を通して,アメリカの今をビビッドに切り出すルポの第二弾
【寸評】前作のインパクトが強く第二弾が発売され、すかさず購入して読んだが、アメリカ社会の矛盾、厳しい局面に立た
されている人の多さに驚愕する。マイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画を観ている感じだ。日本もこんな状況
になってしまうのだろうか?本の内容を秀逸だが、何か先行きに不安を感じてしまう・・・
野球は人生そのものだ 日本経済新聞社 [著者]長嶋茂雄 [定価]1,600円+税 [読了日]3/7
【概要】栄光の背番号「3」。自ら振り返る“燃える男”が走った軌跡!この比類無きスーパースターの何が人を感動させ
るのか――日経新聞の連載で大きな反響を呼んだ初の自伝。
【寸評】「ミスター・プロ野球」と称される長嶋氏を他者から見た著作は何度か読んだが、自身が語る自伝は初めてで
本音を語られていて想像以上に面白かった。原監督が掲げるのと同様に巨人への強い愛情を感じ、著者の生き様
を汲み取れた。2/26に桑田氏の講演を聴いたが、やはり野球は奥深く面白いスポーツだ。今季の開幕も近い。巨人
のリーグ4連覇、連続日本一を期待している。
赤い指 講談社文庫 [著者]東野圭吾 [定価]552円+税 [読了日]2/28
【概要】少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。
「この家には、隠されている真実がある。それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。
刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?
【寸評】昨年初に刑事・加賀恭一郎が登場する「悪意」を読み非常に面白かったし、2009年のミステリー作品で評価の
高い「新参者」を読みたいが、まずは「新参者」の前の事件にあたるという本作を購入して読んだ。相変わらず、著者は
上手く、引き込まれてしまい、速いペースで読了してしまった。高齢化社会、親との関わり、思春期の子供との関わりと
いう家族の問題を描写した内容で最後に仰天させられる。それにしても登場人物の前原昭男の逃げの姿勢は憤慨する
な・・・やはり真摯に対峙しないとな・・・・色々と考えさせられた。
日経スペシャル カンブリア宮殿 村上龍×経済人4―新時代の経営:景気回復に依存しない―
日本経済新聞社 [著者]村上龍・テレビ東京報道局編 [定価]1,600円+税 [読了日]2/28
【概要】テレビ東京の人気番組の単行本第4弾。大東隆行(王将フードサービス)、住谷栄之資(キッザニア)、坂根正弘(コ
マツ)、永守重信(日本電産)―景気回復に頼らずに、自ら不況突破を成し遂げたリーダー達に作家・村上龍が迫る。
【寸評】年末年始の休みに第3弾を読んで、間を空けたが、第4弾を9日間でこまめに読み通した。想像を絶するどん底か
ら這い上がってきた体験の語りもあるし、顧客の事を真剣に考えて対応する姿勢等、多くの事を教えられる。読み応え
があり、価値のある本である。今後もTV放送・書籍化は継続してほしい。
読むだけですっきりわかる日本地理 宝島SUGOI文庫 [著者]後藤武士 [定価]457円+税 [読了日]2/20
【概要】四方を海に囲まれ、面積は約38万平方キロメートルの中で1億2千万人が暮らす日本。四季折々の自然に恵まれ
地域ごとの特色ある産業もいっぱいある。そんな日本の姿をマンガのように楽しく語り、おなじみのお国自慢、隠れた名
所や特産品、いまさら人に聞けない気候・地名・農業・工業・水産業・交通など、この一冊で日本の地理を網羅。
【寸評】昨年、著者のこのシリーズの日本史を楽しく読めたので、日本地理に挑戦。地理を語った本を真面目に読むのも
何十年振りかになる。1歳年下の著者は非常に分かりやすく、楽しく解説してくれるので、日本全般を軽く旅して触れた
感じにさせられる。初めて知る事もたくさんあり、勉強になった。今度はシリーズの「政治経済」を読むつもりだ。
運命の人(全四巻) 文藝春秋 [著者]山崎豊子 [定価]1,524円+税 [読了日]2/13
【概要】沖縄返還にまつわる政府の機密文書を入手した新聞記者と、ニュースソースの女性秘書が逮捕された「外務省機
密漏洩事件」に材をとり、ひとりの男の挫折と再生のドラマとして再構築。国家権力に完膚なきまでに叩きのめされ、
職も、家族も、誇りも失った男が辿り着いたところは・・・。
【寸評】次から次へと名作を生み出す著者の最新作。昨年末から読み始め、約1.5ヶ月で読了。一巻の前半迄は政治の
世界の話でなかなか取っ付きにくいが、そこを通り抜けると過去の作品同様にグイグイ引きこまれた。裁判絡みの話
が終わり、何のかも失って沖縄に流れ着いてからの四巻は異色の内容となる。著者は四巻の沖縄の事を強く書きた
く、三巻までは前座だったのかとも思えてしまう。4年前に家族で沖縄に訪れたが、今更ながら沖縄の辛酸な過去に
触れたので、その史実を把握して訪れていたら・・・と思う。本書も渾身の力作で読み応えがあった。
勝間さん、努力で幸せになれますか 朝日新聞出版 [著者]勝間和代、香山リカ
[定価]1,000円+税 [読了日]2/13
【概要】ふつうの幸せを手に入れるための処方箋を説いた香山リカは、成功者のアイコン・勝間和代を目指すなと書いた。
そもそも勝間は<成功者>なのか、ふつうの幸せとは何か、仕事、結婚、出産…は幸せに結びつくのか。現在、話題の
2人が真正面から議論した350分の記録。
【寸評】香山リカさんの「しがみつかない生き方」の中で「勝間和代を目指すな」というフレーズが印象に残っていて、この
本が出た時、どんな議論を交わすのか妙な関心が湧き、購入した。各々の言っている事は正論だとは思うが、生きる
土俵・視点も違う事からかみ合わず、最後迄歯切れの悪い論議が繰り広げられる。とっつきやすいのだが、結局、
余りインパクトのない議論だった。
あ〜ぁ、楽天イーグルス 角川ONEテーマ21[著者]野村克也 [定価]705円+税 [読了日]1/22
【概要】最下位から歓喜のCS進出、そして驚きの解雇通告。楽天野球とは何だったのか?その全貌をすべて公開。楽天
再生、選手育成までを具体的に解説。
【寸評】楽天監督をつとめた著者の最新作。何だかんだ新作が出ると購入して読んでしまう。著者の選手育成の思いが
綴られ、「人間教育」やDNAの継承の大切さを強調しており、一般社会でもいえる事だと思う。今年は著者の毒舌解
説を聞いて野球を楽しみたい。
フィギュアスケートを100倍楽しく見る方法 講談社
[著者]荒川静香 [定価]1,300円+税 [読了日]1/16
【概要】「オリンピックで金メダルを取るのは誰?」「ジャンプの回転不足は、なんで大きな減点になるの?」「コーチって、ど
んな人?」フィギュアスケートの不思議や疑問を、金メダリストの著者が語る。
【寸評】もうすぐバンクーバーオリンピックが開催される。前回のトリノオリンピックで金メダルを獲得した著者の演技を早朝
に観て感動した。フィギュアスケートの初歩的な解説、選手への期待のメッセージ等が語られ、楽しく読めた。2月はオリ
ンピックを楽しみたいし、この本の内容を頭にいれてフィギュアスケートに注視したい。
日経スペシャル カンブリア宮殿 村上龍×経済人3―そして「消費者」だけが残った―
日本経済新聞社 [著者]村上龍・テレビ東京報道局編 [定価]1,600円+税 [読了日]1/5
【概要】テレビ東京の人気番組の単行本第3弾。柳井正、カルロス・ゴーン、三木谷浩史―既存企業を更に強くするべく経
営改革を推し進める経済人達に作家・村上龍が迫る。
【寸評】年末年始の休みに毎日3人の対談を読み、連休最終日に読了。概ね毎週観ている「カンブリア宮殿」で対談した
内容を書籍化したもので、本として読むと非常に勉強になる。経営者としての考え方、苦労、這い上がる様は、とても及
ばないが、参考になるフレーズが幾つかあり、少しは見習えるようにしたいもの・・。第4弾も購入してあるので楽しみだ。