ダメ上司論 日経プレミアシリーズ [著者]山田咲道 [定価]850円+税 [読了日]6/13
【概要】仕事を邪魔する敵はすぐ近くにいる。それがダメ上司。「責任は部下に丸投げ」「好き嫌いで人を評価する」など
誰もが見慣れた光景を材料にしながら、どうすれば効率的な組織が作れるかを、会計士である著者が軽快に説く。
【寸評】上司に仕え、部下を持つ中間管理職である自分にとっては、色々と考えさせられ、諭される興味深い内容であ
った。”まずは自分が悪いのではないか?と謙虚に考える””常に考え続けるのは職位・給料的にも当然”という
フレーズが印象に残った。
133キロ怪速球 ベースボール・マガジン社新書 [著者]山本昌 [定価]762円+税 [読了日]6/8
【概要】日本球界を代表するベテラン左腕の著者は、2008年に史上24人目の200勝投手となった。83年秋のドラフト5位
で中日に入団した著者は体だけは大きかったが、しかし決して才能に満ちあふれていたわけではなかった。戦力外通
告におびえていた著者は何を考え、弱肉強食のプロの世界で今もなお生き残ることができているのか等を語る。
【寸評】昨年、コツコツと積上げた勝星が200を越え、家族で東京ドームで観戦した時に完投勝ちされてしまった。90年
に桑田投手と先発同士の試合を観に行ったが、正直、その時、桑田投手以上の投手になるなどと思わなかった。
物凄い速い球を投げる訳でなく、長く着実に勝ち続ける投手、という事で敬意を表する投手である。そんな著者が
綴る野球に対する考え方、人との出会い等、共感できる事が多い。今年は昨年と一転して不調だが、少しでも長く
頑張ってほしい。
それでも、笑顔で生きていく 扶桑社 [著者]佐々木恭子 [定価]1,300円+税 [読了日]6/6
【概要】取材で出会った子どもたちとの交流を通して見えてくる、HIV/エイズがもたらす孤独、人とつながる大切さ、人
間の幸せ…。フジテレビアナウンサーである著者が書き下ろす、HIV/エイズと闘う6人の子ども達の姿。
【寸評】昔、エイズ関係のノンフィクションは家田荘子さんの著作を呼んで感銘した事がある。馴染みのアナウンサーで
ある著者が真摯に現実を捉えて素直な気持ちで語っている。登場していくる子供達は現実を受け止めながらも、恨ま
ずに真摯に前向きに歩んでいっている。まだ日本や我々は恵まれている・・・
リーダーになる人に知っておいてほしいこと PHP研究所
[著者]松下幸之助述 松下政経塾編 [定価]952円+税 [読了日]5/30
【概要】パナソニックグループを創りあげた松下幸之助がその私財70億円を投じてはじめられた松下政経塾。この塾は
その後、政財界に多くのリーダーを輩出してきた。松下幸之助による政経塾でのリーダー向け講話を編集・収録。
【寸評】今、厳しい環境にある中、リーダーの果たす役割・責任は重い。リーダーたる者またリーダーを目指す人は日々
何を心がけておくべきか。本書では、松下が当時の塾生たちにその思いを切々と伝えつづけた未公開テープ約百時
間を中心にしつつ、政経塾の人間教育をベースにして構成されたもので、リーダー云々というより人としての道を説い
ており、心に響く。
旅する力-深夜特急ノート- 新潮社 [著者]沢木耕太郎 [定価]1,600円+税 [読了日]5/24
【概要】「深夜特急」本編には書かれていない裏話や、沢木耕太郎ができるまで、ともいうべきデビュー直後の秘話など
旅に関する文章の集大成となる長編エッセイ。
【寸評】「深夜特急」第3便から16年ぶりの刊行という事で昨年11月に発売された後即購入した(読み始めるのは時間
が経過したが・・)私も若い頃、3回海外へバックパッカー旅行をした事がある。3回目の海外旅行を1人でシンガポー
ル・マレーシアを行こうと思案している時に「深夜特急」第1便を読み、非常に共感し、旅行への情熱が高まった。
「深夜特急」に語られていた旅をする背景、著者が何故書く事になったのか、といった裏話が綴られており、楽しく
読めた。それにしても「深夜特急」に影響を受けた人達が多いんだね・・・”旅は自分の背丈を示してくれる”とは
良い言葉だ・・・
あなたは社員から求められていますか?-名ばかり社長-
日本経済新聞出版社 [著者]日経ビジネス=編 [定価]667円+税 [読了日]5/23
【概要】現場に新しい風を吹き込む異能・異色・最年少社長、「名ばかり管理職」を経営の主役に、派遣社員を磨き上げ
て幸せな工場を作る―。沈滞した現場の雰囲気を「熱い職場」に変える鍵は、管理職の意識改革にある!
【寸評】日経ビジネスの特集に掲載されたものを編纂された本で「あなたは会社から求められていますか?」と2種類あ
る。本書は管理職向を意識して書かれたもので、こうすべき、ああすべき、という内容ではなく、様々な会社での事例
を紹介している形になっている。社内番付による社員の競争力をあおったり、100回の会議より1回の飲み会を重視し
て毎週社内宴会を企画する等、色々な事例があり、参考になる。もう1種類の本も早く読もうと思う。
告白 双葉社 [著者]湊かなえ [定価]1,400円+税 [読了日]5/9
【概要】我が子を校内で亡くした女性教師が、終業式のHRで犯人である少年を指し示す。ひとつの事件をモノローグ形
式で「級友」「犯人」「犯人の家族」から、それぞれ語らせて真相に迫っていく・・・。
【寸評】08年の各社のミステリー部門で上位に評価され、週刊文春・本屋大賞では第1位となった新人作家の話題作。
冒頭から引き込まれ、大学時代の友人の結婚式(京都)に参列する往復の在来線の電車の中で読み通した。女性
教師、中学生、その家族の心理を独白形式で表し、最後は何ともいえむ後味の悪い形で終わる・・・。一姫も中学生
になった事から、ここで描かれている中学生の心理・行動は決して他人事ではなく神妙な気分だ。賛否分かれる作品
かもしれないが、著者の今後にも期待したい。
イチローの流儀 新潮文庫 [著者]小西慶三 [定価]400円+税 [読了日]5/5
【概要】イチローは、何を考えているのか――大記録達成の苦悩、スランプ脱出法、試合前の徹底した準備、ユニフ
ォームを脱いだオフの過ごし方まで。独自の力を発揮する天才の日常とは? 密着してその実情に迫り、好プレー
を生む暮し方、逆風を楽しむ心、大切にしていることなど限りない進化の秘訣を解明。
【寸評】オリックス時代から現在までイチローの試合を最も多く観続けてきた記者が人間イチローの真髄を綴った内
容。WBCでも最後の最後に決めてくれたイチロー。彼の行動全てが魅せてくれるし、素晴らしく、球界の至宝とい
える。そんな彼の野球への取組み姿勢・考え方・懊悩について書かれていて、非常に感心させられる。まだまだ
永くプレーし続けてほしい。
働くニホン-不安の時代をどう生きるか- 日本経済新聞出版社 [著者]日本経済新聞社編
[定価]1,600円+税 [読了日]5/2
【概要】人が壊れれば、会社も壊れる。日本の様々な職場と働き手への取材を通じて見えてきた「この国の今」と「何の
ために働くのか」。日経新聞で連載していた「働くニホン」の単行本化!
【寸評】日経新聞朝刊の一面で連載されていた時に極力目を通していたが、今回、単行本化されたので、改めて、この
厳しい時世に今一度読んでみようと購入。モチベーション、人財活用、同族経営のデメリット等、色々な切り口で語ら
れ、有識者のインタビューも織り交じられて良い内容である。不安の時代ではあるが、前進していくしかない・・・
プロ野球を殺すのはだれだ ベースボール・マガジン社新書 [著者]豊田泰光 [定価]840円+税
[読了日]4/30
【概要】10年後のプロ野球に思いを馳せる。その時、我がプロ野球はどうなっているのか…。プロ野球が未来永劫続くと
いう楽天的な考えに警鐘を鳴らし、その変革を促す。球界のご意見番が綴った、愛するがゆえの辛口球界評。
【寸評】今も著者は日経新聞に週1回コラムを連載していて、その切り口・内容にひかれ、毎週楽しみにしている。著者
は今の球界の実状を嘆いている。その中でもクライマックス・シリーズ、ドーム球場の愚かさを主張しているのが
印象的。確かにクライマックス・シリーズはもうやめてほしいし、広島の本拠地の新球場を見ると、野球は屋外型の
美しい味のある球場で見るのが良いと思う。著者は辛口と言われるが、先を考えて愛情を込めてメッセージを発し
ていると思う。まだまだ色々と意見し続けてほしいもの。
最後のパレード サンクチュアリ出版 [著者]中村克 [定価]1,200円+税 [読了日]4/30
【概要】東京ディズニーランドのキャストだけが知っている涙が止まらない物語。東京ディズニーランドの開業に携わり、
当パークのスーパーバイザーを約15年間つとめた著者が、すべてのキャストたちへ丁寧に語り伝えていた「ディ
ズニーランドの心温まる出来事」を33篇収録。
【寸評】概要の触れ込みにひかれて購入し、読み始めたら、ウルウルきて、一姫の中学の朝の読書タイム用にも本書
を貸したのだが、何と本書の著者が盗用したものだ、と読売新聞・ネットで話題になっているではないか?素直に
感動したもののガッカリ・・・・
お金の教養-みんなが知らないお金の「仕組み」- 大和書房 [著者]泉正人 [定価]1,200円+税
[読了日]4/26
【概要】どうしたらお金に苦労しない人生を送れるのか?お金を使う事・貯める事と・増やす事にルールを決める事が大切
で「仕組み」をつくればお金は貯まっていくと説く。
【寸評】昨年の秋頃、新聞の広告欄に本書が掲載されていて興味があった。名古屋の三省堂で本書を見つけ、購入し
て読んだ。ごく当たり前の事を分かりやすく書かれており、新鮮味はないが、大前研一氏と同様、投資・運用を上手く
行う事を強調している。それにはしっかりと勉強しないといけない・・・
三谷幸喜のありふれた生活7 ザ・マジックイヤー 朝日新聞社 [著者]三谷幸喜 [定価]1,100円+税
[読了日]4/22
【概要】朝日新聞連載の好評シリーズ第7弾。もっとも多忙な脚本家の1年がつづられる。中井貴一、ユースケ・サンタ
マリア、佐藤浩市、堺正章、常盤貴子、故市川崑監督と登場人物も更に豪華な顔ぶれに。巻末付録には映画『ザ・
マジックアワー』の世界が収録。
【寸評】毎年1回はこのコラムの新作にふれる。映画『ザ・マジックアワー』を絡めた話がやはり楽しかった。三谷氏は
『ザ・マジックアワー』の製作前には、これで映画はやめようと思ったものの、製作したら次も挑戦したくなったと
語られていた。非常に喜ばしい話で、まだまだ新たな作品を見せてほしい。
マネー力 PHPビジネス新書 [著者]大前研一 [定価]800円+税[読了日]4/11
【概要】資産運用に対する考え方やライフスタイルを変える事で、これからの人生は様変わりする。単なるマネーに関
する知識ではない、大前流の世界の読み方、資産形成術を伝授。
【寸評】日本人の資産運用力(それに対する関心・努力)のなさを指摘し、IT・語学を勉強〜駆使して資産運用を考えて
いくべきと説いている。私など運用する資産がまだまだ少ないし、今後、教育資金をしっかりと拠出できるようにして
いかねばならない事しか頭にない。長い目でみると資産運用を上手く行えれば確かによいだろう。そのためには、
相応の勉強をしなければならない、と強調されていた。心に留めて損をしないよう、やり方を考えていこうかな・・・
自転車力検定 株式会社ロコモーションパブリッシング [著者]金子直樹 [定価]1,300円+税[読了日]4/5
【概要】奥深い自転車の世界を知るための基礎知識集! 自転車のハードや法律、テクニックなど幅広く知っておきたい
自転車関連全100問のQ&A集。
【寸評】温かくなってきたから、折りたたみ自転車を活用して動き回りたい(ややトーンダウンしているが・・・)。自転車
の知識を少しはつけようと思い、本書を一読したが、奥が深く、知らない事ばかりだ。これから何度かサイクリングを
実践しながら、本書の知識を習得していきたい。
現役力 PHP新書 [著者]工藤公康 [定価]680円+税[読了日]3/29
【概要】第一線で長く生き残るためには自分をどう磨き、人から何を盗むべきか? 年齢45、球界最年長のピッチャー
がプロフェッショナリズムについて語る。
【寸評】著者の工藤投手は私が中3の時に名電高校のエースとして甲子園に出場し、鋭いカーブでノーヒット・ノ
−ランを達成したのを目にしたし、1999年のダイエー×中日の日本シリーズでの快投、2000年の巨人での活躍、
2004年に200勝を自らのホームランで花を添えたのも目にした。正に英雄、敬意を表する投手だ。巨人時代の
ドキュメンタリー番組でも感心したが、彼の向上心・努力は凄い。本書でも彼の考え方・意識の高さが分かり、
見習わなければと改めて思う。
「未納が増えると年金が破綻する」って誰が言った?〜世界一わかりやすい経済の本〜~
扶桑社新書 [著者]細野真宏 [定価]700円+税[読了日]3/22
【概要】今、日本が抱えている2大難題である、現在の「アメリカ発の世界不況の仕組み」と将来不安を生み出してい
る「年金問題」を、予備知識を一切前提とせずに、文字通り“世界一わかりやすく”解説。
【寸評】相変わらず著者の分かりやすい解説は凄い。年下である著者には本当に敬意を強く感じる。それぐらい本書
の内容は目が覚め、インパクトがある。本当に分かったような分からんようなふりをしている自分が恥ずかしくなる。
時折読み返してしっかりと身につけたい内容である。
生きる意味って何だろう? -旭山動物園園長が語る命のメッセージ 角川文庫 [著者]小菅正夫
[定価]590円+税[読了日]3/21
【概要】雪の中で寄り添ったカバの夫婦。オランウータンのお母さんの子育て。キリンのお父さんの話、ゾウのアサコ
の死の話…。旭山動物園にいる動物たちは「命の絆」を知っている。一生懸命に生きる動物達は「命」と「死」の意味、
生きる知恵を私達に教えてくれる。日常生活ではなかなか伝わらなくなってしまった「命」。動物たちと接する中で考
え、思った“命のメッセージ”の話が満載。
【寸評】著者は幼少の頃から大の動物好きで、その時に経験を踏まえ、動物と触れ合う大切さを説いている。私自身
が触れるのに苦手で後ろめたいが、子供達は関心を持っているし、二太郎は虫などを追っかけているのは救い。
写真がたくさん挿入されていて、読みやすく、著者のメッセージが心に響く。旭山動物園には家族で行っておいて
良かったし、機会あれば再びじっくりと見たいものだ。
原辰徳 -その素顔- 三修社 [著者]今井美紀 取材・編 [定価]1,500円+税[読了日]3/6
【概要】長嶋茂雄、王貞治、江川卓、松井秀喜、阿部慎之助、坂本勇人、江本孟紀、牛島和彦、仁志敏久、徳光和
夫、テリー伊藤、小倉弘子、横尾要、岩井美樹、原貢、中学校同級生、高校野球部の仲間達が侍ジャパンを率い
る原監督について語る。
【寸評】私がプロ野球が大好きである。その大きな要因として原監督の存在がある。中3の時に原選手が新人で、
彼の姿に憧憬し、応援し、プロ野球を見つめ続けている。今年はWBCの監督という大役も担い、巨人も3連覇が
かかっている。そんな原監督に関わった様々な人が、その素顔について語っている。本書を読んだら、ますます
好感を持ち、応援したくなった。ずっと巨人の監督をやっていてほしいな。
王の道 ”王貞治”を演じ切るということ メディアファクトリー [著者]飯田絵美
[定価]1,200円+税[読了日]3/6
【概要】人を変える、人を動かすリーダーの条件。本当の「人間・王貞治の姿と思い、彼が選んで歩み続けた道」とは
どんなものだったのか、その実像を読み解き、そこから現実の普通の人が学べる、人間成長や人間関係の知恵を
提示する・・・
【寸評】偉大な王氏が昨年、50年に渡るプロ野球の世界から身を引いた。私の小学校時代のホームラン打者といえ
ば王選手であった。巨人監督、ホークス監督、WBC監督を歴任し、リーダーシップを存分に発揮し、多くの人々に
尊敬されている。そんな王氏を温かい眼で見続けた著者が実像を細かに描写している。王氏を改めて尊敬し、好感
を持たさせてくれる内容である。
経済脳をきたえよう!こどもにもわかるレッスンブック 日本経済新聞出版社
[著者]池内正人 [定価]1,400円+税[読了日]2/28
【概要】ある南の島…。漂流して流れ着いた主人公が仲間を見つけ、物々交換から貝殻の貨幣を造りだし、やがて別
の島との貿易がはじまる―。イラストをふんだんに使い、小学生から新社会人まで経済の基本を紹介。
【寸評】日経新聞で本書の広告を目にし、「こどもにもわかる」という標題に惹かれ、我が家の一姫二太郎にも解説で
きるようにするか、と思い、購入した。小学校高学年のでも読めるよう、上手く解説されていると思うので、まずは
一姫に渡しておこうかな。
なぜ閉店前の値引きが儲かるのか?-戦略経営会計・基礎の基礎-
日経ビジネス人文庫 [著者]岩田康成 [定価]667円+税[読了日]2/15
【概要】閉店直前に入った原価割れの大口値引注文に応じるべきか? なぜ行列店なのに儲からないのか? 身近で
単純化した事例をもとに「どうすれば儲かるか?」を対話形式で解説。
【寸評】会社の厳しい状況から部門の予算管理に携わる私にとって、この時期は数字との格闘。そんな時に対話形式
で字が大きく早く読めそうな感じがしたので、購入し、集中して読んだ。いずれにせよ、どの会社も経費節減、管理会
計はしっかりしておかねばならない・・・
あぁ、監督 ―名将、奇将、珍将 角川oneテーマ21 [著者]野村克也 [定価]705円+税[読了日]2/13
【概要】監督の器とは何か?WBC問題に端を発した監督選考。リーダーの資質と条件を徹底分析する前代未聞の監督
論。過去を含め、様々な監督を著者が徹底評論!
【寸評】今年も相変わらず野球関連の本をよく読んでしまうし、著者の作品が出ると手にとってしまう・・・本作品は面白
い。監督の仕事の難しさ、必要な素養・努力すべき事等、具体的に書かれていて、色々な監督を分析している。
広岡氏、古田氏について書かれている内容は辛辣な箇所があり、本人達は(事実であれ)怒るのでは?
世界経済危機 日本の罪と罰 ダイヤモンド社 [著者]野口悠紀雄 [定価]1,500円+税[読了日]2/8
【概要】なぜ、日本の株価はアメリカ以上に下落するのか。なぜ、円はこれほど高騰するのか。誰もが抱く疑問を氷解さ
せ、「日本は被害者」ではなく「世界経済危機の共犯者」であることを指摘。そして、これから日本を未曾有の経済危機
が襲う事の必然性を説く。
【寸評】「超整理法」で著名な著者が冷静な現状分析から、今後なすべき対策までを提言。各章ごとにポイントをまとめ
てくれていて丁寧に書かれている。最後の章に書かれている”危機こそチャンス”と思って皆が前向きに対峙していく
しかないのだろう・・・
サムライJAPAN連覇 徳間書店 [著者]永谷脩 [定価]1,200円+税[読了日]2/8
【概要】「『第1回WBC』のでは王監督のもと、初代チャンピオンに輝いたジャパン。連覇を期待される『第2回WBC』は、王
からバトンを渡された原辰徳がサムライジャパンを率いる。監督決定に至るまでの様々な経緯や、イチロー、松坂らの
出場選手の数多くのエピソードを紹介。
【寸評】2006年のWBCは見応えがあり、印象深い。第2回のWBCが3月上旬に始まるため、代表候補選手達の動きが
話題になっている。シンパの原監督がジャパンを率い、イチロー、松坂等が出場するため、非常に楽しみにしている。
本作はWBCに関わる幾つかのエピソードや大会にかける選手達の思いが綴られており、期待度合がヒートアップし
た。良い戦いをしてほしい。
男道 幻冬舎 [著者]清原和博 [定価]1,400円+税[読了日]1/24
【概要】「ただ、真っ直ぐに歩きたかった」清原和博が初めて明かす、誰も知らない本当の素顔。
【寸評】以前にも書いたが清原氏は気にはなる選手だった。彼の半生を振り返る自伝で、話題の節目の時々で、どう
思い、どう前に進んでいったかを語っている。それにしても巨人のフロントって冷めたものなんだなあ・・・オリックス
への入団の敬意、仰木氏の温かみ、膝の大手術、長渕氏とのやり取りの話は胸を打つ。いずれは指導者として
球界へ復帰してくるだろうが、色々な事を吸収して頑張ってほしい。
日経スペシャル ガイアの夜明け 経済大動乱 日経ビジネス人文庫
[著者]テレビ東京報道局=編 [定価]800円[読了日]1/16
【概要】地球規模で繰り広げられる資源・食料の争奪戦、サブプライムショックの真相と世界経済の行方、「モノ作りニ
ッポン」に忍び寄る新たな危機―経済大動乱期に突入したビジネスの最前線に迫る。シリーズ最新作!
【寸評】「ガイアの夜明け」は永きに渡って観ている経済ドキュメントで、最近は「カンブリア宮殿」と取り上げるテーマを
見極めて、関心あるテーマは必ず観るようにしている。本書は2007年1月〜2008年5月までに放映された番組から
30本を収録していて、観た内容・観れなかった内容がミックスされているので、勉強になり、刺激を受ける。2002年に
始まった、この番組も10周年に向けているとの事。まだまだ継続してほしい。
6歳のお嫁さん 亡き娘から託された「いのちの授業」 実業之日本社 [著者]鈴木中人
[定価]1,260円[読了日]1/16
【概要】サラリーマンだった著者が、愛娘を失う悲しみを経て、「いのち」を語り始めた。生きるとは、死ぬとは、いのちと
は、家族とは―会社を辞めて伝え続ける感動の「メッセージ」
【寸評】著者の鈴木さんは私と同じ部署にも所属していて上司としてお世話になった方でもある。”ごく平凡なサラリーマ
ン”と語られているが、非常に優秀な方であった。あの時期にこんな思いをされていたのかと思うと今更ながら何ともい
えない気持ちになる。過去2冊の本と講演の講述録を発刊されているが、今回は会社を早期退職された後に活動され
て感じられた事・思いを綴られている。今、元気で生きていられている事に感謝しなければと痛感させられた。本書は
家族全員にも読ませようと思うし、皆様にも推奨します。
清原和博 野球バカ一代 ゴマ文庫 [著者]中田潤 [定価]619円+税[読了日]1/10
【概要】最後の番長・清原和博と読売巨人軍を軸に、プロ野球衰退の軌跡を描いたスポーツ・ノンフィクション。
【寸評】清原氏は最初から最後まで好感は持てなかったが、気にはなる選手だった。西武時代はもてはやされていた
(対極的に当事の原選手がヒドイ叩かれ方をしていた)が、巨人に移籍したら、これでもかというぐらい叩かれるハメ
になり、巨人からも解雇されてしまう。無冠の帝王と言われるが、残した数字は凄い。騒がれて入団しても何の結果
も残せないまま退団していく選手が多い中、確実に実績を残し、話題を提供した。著者は阪神ファンで阪神寄りの
視点で書かれていて、巨人の体質の悪さ、長嶋元監督のコミュニケーションの無さを説いていて、事実だろうが、
変な気分にはなる。但し、内容は非常に面白く、楽しませてもらった。
榊原式スピード思考力 幻冬舎 [著者]榊原英資 [定価]952円+税[読了日]1/4
【概要】情報収集、ディベート、スケジュール管理…自分の頭で考える50の方法を95年に国際金融局長を経て財務官に
就任し、外国為替への積極的な介入を行ない、「ミスター円」と呼ばれた著者が解説。
【寸評】50のポイントを分かりやすく解説してくれている。スピードも考える力も弱い私にとって、参考にし実践できるよう
にしたい所が幾つかあった。やはり地道に努力しなければならない事、健康な体をつくる事が大切である旨、力説され
ていた。
悪意 講談社文庫 [著者]東野圭吾 [定価]629円+税[読了日]1/3
【概要】人気作家・日高邦彦が仕事場(自宅)で殺された。第一発見者は、妻の理恵と被害者の幼なじみである野々口
修である。犯行現場に赴いた刑事・加賀恭一郎の推理、逮捕された犯人が決して語らない動機とは。人はなぜ、人を
殺すのか・・・。
【寸評】職場の若手のI君が東野圭吾作品の中でも一番のオススメと推奨してくれたのが本作品。東野氏の作品は、これ
まで数冊読んだが、どれも外れがないが、本作品もしかりだった。これまでにない実に巧みな描き方で、途中でビックリ
し、最後にドンデン返しという感じだ。よくもこんな構成を考えるものだ。年末に読み始め、正月3ヶ日の隙間時間で読了
した。実に面白い!