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傷つきやすくなった世界で 日経プレミアシリーズ[著者]石田衣良 [定価]800円+税[読了日]5/31
 【概要】格差社会、勝ち組負け組、ネットカフェ難民、サービス残業、いじめ??厳しさを増し、ナイーブになった世界を生きる
    若い世代へ、人気作家が贈る優しく力強いメッセージを贈る。
  【寸評】著者の小説「40 翼ふたたび」を読もうと購入して1年半ほど滞留している中で、本書を手にとり、興味ある題材を
    取り上げた気軽に読めそうなエッセイゆえ、購入して短期間で読んだ。これは若者向に書かれたエッセイだが、働き
    方、時間やお金の使い方等、共感持てるメッセージがあった。今度は小説「40 翼ふたたび」を読もうかな。

落合博満 変人の研究 新潮社[著者]ねじめ正一 [定価]1,300円+税[読了日]5/31
 【概要】無口。無愛想。孤高。愛妻家。そして、野球と勝負の天才。沈没寸前の日本球界の中で、著者がただ一人気にな
    る男、落合博満。秋田工業野球部「八回入部、八回退部」に始まり、三度の三冠王に輝いた伝説的な現役時代から、
    あの山井交代事件で世論を二分した監督采配の問題までを読み解く「オレ流」のすべて。
  【寸評】落合氏は真のプロフェショナルで、監督としても力量があると思う。ただし、巨人の原シンパの私としては、現役時
    代は四番を奪われ、監督としても一昨年、中日に惨敗し、昨年リーグ制覇を果たすも、CSで惨敗してしまう、というよう
    に、いつも苦杯をなめさせられているので、一度ぐらい落合氏に大勝してほしい、という複雑な思いがある。本書は落
    合氏を様々な人が様々な視点で語ったり、長嶋シンパの著者が唯一後継と認める落合氏を熱い眼差しで見つめて語
    っていてなかなか楽しませてもらった。

三谷幸喜のありふれた生活6 役者気取り 朝日新聞社 [著者]三谷幸喜 [定価]1,100円+税
   [読了日]5/18
 【概要】特殊メークで老人体験、ドラマ仕立てのCMに初主演、市川崑監督作品にちょび髭で登場と、人気脚本家は役者
    気取り? 泥酔して階段で転倒し骨折、女優さんとエクササイズで有頂天? 抱腹絶倒で奇想天外な「ありふれた」日々!
  【寸評】朝日新聞に連載されている著者のエッセイも長く続いていて単行本も第6作目。私にとっては嬉しく、読むのが楽し
    い。リメイク版の映画「犬神家の一族」に出演した(この事実は知らなかった)エピソード、有頂天ホテルのDVDの特典
    への作りこみの思い、映画監督への取組みスタンスの語り等、面白かった。6月公開の映画「ザ・マジック・アワー」は
    非常に期待している。

ルポ貧困大国アメリカ 岩波新書[著者]堤未果 [定価]700円+税[読了日]5/11
 【概要】高い乳児死亡率。一日一食食べるのがやっとの育ち盛りの子ども達。無保険状態で病気や怪我の恐怖に脅える
   労働者達、選択肢を奪われ戦場へと駆り立てられていく若者達―尋常ならざるペースで進む社会の二極化の足元で
   一体何が起きているのか? 人々の苦難の上で暴利をむさぼるグローバル・ビジネスの実相とはいかなるものか。追い
   やられる側の人々の肉声を通して、その現状に迫る。
  【寸評】大国アメリカの実状はドキュメンタリー映画「シッコ」「スーパー・サイズ・ミー」等でも描かれているが厳しいものが
   ある。本書の内容はかなり衝撃を受ける。日本人がアメリカ兵としてイラクに派遣されている話、トラック運転手募集の
   裏に潜む話は特に強烈である。アメリカの実状が明日の日本に及んでこないように願いたい。

疋田智の自転車生活スターティングBOOK ロコモーションパブリッシング
  [著者]自転車生活ブックス編集部編 [定価]1,500円+税[読了日]5/10
 【概要】“自転車ツーキニスト”疋田智監修、自転車生活に役立つ実用情報満載のスターティングBOOK。疋田氏自身の
   自転車生活ヒストリーを軸に、これから走り始める人が辿るであろうステップに沿って、自転車の楽しみ方を隅々まで
   語った解説本。
  【寸評】今、私は新たな楽しみ・購入品を模索しており、特に自転車とデジカメ(高倍率or一眼レフ)に関心が高い。3,4月
   に家族で渥美半島や浜名湖を自転車で走ってみて、心地よさを感じている。そんな中、G.W連休中に本書を購入し、
   読んでみた。今後、どういう楽しみ方をするかも考え、色々と研究していきたい。(妻とも一緒に楽しみたいと考えている)

流星の絆 講談社[著者]東野圭吾 [定価]1,700円+税[読了日]5/5
 【概要】ハヤシライスが看板メニューの洋食店『アリアケ』の経営者夫妻が殺された。功一、泰輔、静奈の三兄弟がペル
   セウス座流星群を見に出ていた間の惨劇だった。;泰輔は店の裏口から出ていく男を目撃したが、犯人特定は難航し、
   時は流れ、14年後・・・。ひっそりと肩を寄せ合ってきた3人は、静奈の美貌を利用した詐欺等で生き抜いていく。その最
   後のターゲットが、レストランチェーン『とがみ亭』の御曹司・戸神行成。功一のたてた作戦で、擬態名人の泰輔と静奈は
   行成に近づくの;だが、泰輔が見た行成の父親は、あの夜に目撃した男だった・・・
  【寸評】今回のG.W連休の中盤で読み始めたら、面白くて止まらず、連休最終日迄に読了(482P)。著者の作品は相変わ
   らず魅力的で面白い。中盤から終盤への展開は次が知りたくて加速読みしてしまう。最後のオチはああなったか。所々
   伏線ははられていたのに、私は気付けなかったな・・・すっかり近年はミステリー系が好きながら、洞察力は弱いね。

いじめるな!―弱い者いじめ社会ニッポン 角川oneテーマ21[著者]香山リカ、辛淑玉
    [定価]686円+税[読了日]4/30
 【概要】どうして弱い者いじめは繰り返されるのか?いじめはなぜ起こり、なぜなくならないのか? あなたは無意識にい
   じめに荷担していないか? インターネットなどを通じてさらに陰湿化していく日本の「いじめ」の実態から、その真の原
   因を探る。
  【寸評】香山さん、辛さんの対談と各々のエッセイから構成されていて、現代の世相を鋭く突いていて、日本に蔓延する
   悪しき構造について語られており、納得させられる内容である。私も家族もいじめには無縁でいたいもの・・・

自動車産業は生き残れるか 中公新書ラクレ [著者]読売新聞クルマ取材班
    [定価]740円+税[読了日]4/28
 【概要】環境への配慮に関わる激しい開発競争、新興国の台頭による摩擦、格差社会の影響・・・日本の一大産業「自
   動車」をめぐって、いま日本と世界が大きく動いている。好調だといわれる日本の自動車業界だが、強さとともに弱さも
   併せ持つ事がわかってきた。こうした自動車をめぐる現実を縦横に取材し、自動車社会の未来までを鳥瞰して語る。
  【寸評】自動車産業に従事する私としても本書の記載内容の一言一言が非常に気になる。昨年、震災で大きく話題にな
   ったリケンの件で、別の面で日本自動車産業界の弱点を指摘していたのが非常にインパクトがある。確かにその通り
   だ。どの業界・どの仕事も先行は厳しいか・・・

ホームレス中学生 ワニブックス [著者]田村裕 [定価]1,300円+税[読了日]4/22
 【概要】中学生時代の田村少年が、ある日突然住む家を無くし、近所の公園に一人住むようになる実話。 ダンボール
   で飢えを凌ぎ、ハトのエサであるパンくずを拾い集めた幼き日々から、母への想いもこめた貧乏自叙伝。
  【寸評】ベストセラーで話題になった作品で、一姫のリクエストもあり、購入したら、小6の一姫はあっという間に読破し
   てしまった。お父さんも負けじと読み始めたが、なかなか一気読みという訳にいかず、期間を要して読了。悲惨な生
   活を余儀なくされながら、救いの神のような温かい友人の家族、近所の方の力添えをえて、生き抜いて現在に至る
   話。著者を支えた人達の行動をみると”世の中まだまだ捨てたものじゃない!”と思える。

日本人の美徳 誇りある日本人になろう 宝島社新書 [著者]櫻井よしこ [定価]700円+税[読了日]4/22
 【概要】「夢を持つことの大事さ」「子供に学ばせたいこと」「海外での生活」など、「素敵な自分、素敵な日本人」になる
   エッセンスを著者が自身の体験談を交えながら語る。
  【寸評】著者が大切にしてきたエッセンスをシンプルに分かりやすく語っていて、すぐに読破できる。ニュースキャスター
   時代に体験した言葉遣いの経験、挫折があっても常に前向きな理由、乗り物オンチで大失敗した話など、著者のこれ
   まで知らなかった素顔も見えてきて、こうしたエッセイもよい。

野村の「眼」―弱者の戦い KKベストセラーズ [著者]野村克也 [定価]1,500円+税[読了日]4/12
 【概要】弱い組織が強者の組織にいかに打ち克つか!「知将の眼」がとらえた、情報分析・リーダーの条件・人間育成
   の極意。
  【寸評】今季の楽天は開幕4連敗した後、7連勝、6連敗、3連勝と負け続けるか勝ち続けるかの状態であり、今まで以上
   に興味深い。現在、楽天監督をつとめる著者の本は何冊か読んでいるが、彼の視点は苦労人らしく、鋭く、なかなか
   人生の極意を語っている感じがする。やはり物事はしっかりと考えて取り組まねばね・・・。楽天はCSシリーズに進ん
   でほしいね。

 3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代 ちくま新書
  [著者]城 繁幸 [定価]720円+税[読了日]4/6
 【概要】すでに平成20年。いまだに多くの会社で、昭和の時代から続く風習や決まり事、働き方が支配している。「若者は
   なぜ3年で辞めるのか?」でその状況を描いた著者が、辞めた後の、いわば「平成的な生き方」とは何かを説く。
  【寸評】「若者はなぜ3年で辞めるのか?」を読んだので、本書のタイトルにもひかれて購入した。昭和的価値観を22ヶ取り
   上げて、個々の最近の若者の事例を取り上げ、著者なりの解釈を行っていて興味深く読めた。色々と価値観も変わ
   るのはやむを得ないし、若者から見習わなければならない点も多い。老若男女問わず、時代の変化に適応して生きて
   いかなければならないし、自分なりの目標・信念がなければいけないのでしょうね。

プロフェッショナル 祥伝社新書 [著者]仁志敏久 [定価]740円+税[読了日]3/30
 【概要】「攻撃は最大の防御ではない」「頭を使うということ」「捕ると投げる事の関係」という具体的な技術論、常総学院
    時代の木内監督との面白秘話や、ジャイアンツでの出来事を織り交ぜ、”プロフェッショナルとは何か”について語っ
    ている。 
  【寸評】原監督になると不振・怪我に泣き、確執まで何度も報道されて横浜に移籍した仁志選手だが、個人的には大胆な
    発想の守りをしてチームを救ったりして思い入れのある選手だ。そんな彼の子供時代から現在に至るまでの野球への
    取組み、関係者とのエピソードについて語っている。原監督との確執も誤報と言っている。現在の巨人に心底思い入
    れが出来る選手が本当に少なくなってしまったな・・・川相も中日の指導者になり、仁志も横浜に移籍してしまい、良
    き指導者になれる逸材をどんどん手放す体質もどんなものかな?

カンブリア宮殿 村上龍×経済人2 日本経済新聞社 [著者]村上龍 テレビ東京報道局(編)
   [定価]1,600円+税[読了日]3/29
 【概要】テレビ東京の人気番組「日経スペシャル カンブリア宮殿」の単行本化第2弾。日本を代表する経営者23人の出演
   時の対談をまとめ、カットされた会話や、著者が出演者達の魅力を分析して書き下ろした「龍の眼」を加えて編集。 
  【寸評】TV放送もさる事ながら本書も面白い。放送を観ていても、本書を読む事で改めて出演者(経営者)の凄さ、生き
   様、含蓄のある言葉をかみしめる事ができる。TV放送も長く続けてほしい。

風化水脈 新宿鮫[ 光文社文庫 [著者]大沢在昌 [定価]933円+税[読了日]3/16
 【概要】殺人傷害事件で服役していた藤野組の組員・真壁が出所した。だが、真壁が殺そうとした男は、藤野組と組む中
   国人組織のボスになっていた。一方、高級車窃盗団を追う鮫島は、孤独な老人・大江と知り合う。大江に秘密の匂いを
   嗅いだ鮫島は、潜入した古家で意外な発見をした。過去に縛られた様々な思いが、街を流れる時の中で交錯する・・・。 
  【寸評】シリーズ第8弾。第7弾「灰夜」を読んでから4年振りにシリーズの作品に触れた。相変わらず面白くて引き込まれ
   る。今回は新宿の街の表裏、歴史等を織り込んでいて、大江、真壁という含蓄のあるキャラクターが良い味を出してい
   る。最初の1/3は、なかなか入り込めなかったが、途中から面白くて加速して最後迄読んだ。最後の真壁の台詞が
   しんみりとくる。

牛丼一杯の儲けは9円 「利益」と「仕入れ」の仁義なき経済学 幻冬舎新書 [著者]坂口孝則
    [定価]720円+税[読了日]3/9
 【概要】利益が生まれる舞台裏では何が行なわれているのか?そこには大量仕入れから詐欺仕入れまで、工夫と不正
    が入り混じる攻防があった。身近な商品の利益率から、仕入れの仕組みを明らかにする。
  【寸評】調達部門者向を意識した具体的事例を織り込んで仕入れと利益の関係を解り易く解説してくれている。手軽に
    読め、コスト意識を高める契機となる内容である。

ニュースの読み方使い方 新潮文庫 [著者]池上彰 [定価]476円+税[読了日]3/2
 【概要】政治経済から生活情報まで、どんなに難しそうなニュースも、著者が説明すればたちどころに分かりやすくなる。
    「週刊こどもニュース」で評判をとったあの分析力はどこから生まれたのか? “難解に思われがちな社会の出来事
    をなるべくやさしく噛み砕く”をモットーに、事件記者時代から毎日絶えず培った池上流情報整理術・解釈術を大公開! 
  【寸評】情報を整理して人に解り易く説明する事は非常に大切で難しい。情報収集、整理、読書、ニュースの読み方、
    情報の発信の仕方について、ノウハウを解り易く語っていて、参考にして実践したいところである。

あぁ、阪神タイガース―負ける理由、勝つ理由 角川oneテーマ21
    [著者]野村克也 [定価]686円+税[読了日]2/24
 【概要】敗軍の将だからわかった復活のための「野村の考え」。著者が阪神監督で失敗した原因は何か?それは、選手と
    の戦いに負けていたことであった。選手だけでなく自分自身にも負けていたのである。だが、再び勝利への飢餓感が
    生まれてきた今、“阪神の敗因”と“己の弱点”を知ることは、最強の組織を目指す指揮官の最大の責務であると考
    え、本書で語る・・・
  【寸評】著者にとって阪神在籍の3年間は思い出すのも嫌だという。『巨人軍論』に引き続き、他球団について語る画期的
    な内容で非常に面白い。やはり組織はトップ・リーダーによって大きく変わる事を具体的に説明してくれる。最近の
    阪神は常に上位に入るし、補強も積極的である。巨人はここ5年間、阪神にやられっ放しであるので、今年は優勢に
    熱い戦いをしてほしいね。

「食い逃げされてもバイトは雇うな」なんて大間違い 禁じられた数字〈下〉
   光文社新書 [著者]山田真哉 [定価]700円+税[読了日]2/23
 【概要】『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』からちょうど3年。ついにシリーズ完結の『禁じられた数字』下巻。 宝くじは有
    楽町で買うべきか否か、少子化対策のトンデモ結論、求人広告のワナ、グラビアアイドルに学ぶ「カードの切り方」、
    といったエピソードから数字・会計・ビジネスについて解き明かす。
  【寸評】著者の作品を読むのもこれで3作目。今回も相変わらず楽しく読め、会計について認識できる。何でも目標や指
    標を数値化している中で、数字に騙されていはいけない事、数字の裏側を読む考える力の必要性、計画値に左右さ
    れていはいけない事を説いており、非常にインパクトがあり、参考にさせられる。章別にポイントをまとめてあり、シリ
    −ズ3部作のポイントを集約しておくと役立ちそうだ。

虫眼とアニ眼 新潮文庫 [著者]養老孟司、宮崎駿 [定価]438円+税[読了日]2/16
 【概要】小さな虫の動きも逃さず捉えて感動できる「虫眼の人」養老孟司と、日本を代表する「アニメ(眼)の人」宮崎駿が、
    宮崎作品を通して自然と人間のことを考え、若者や子供への思いを語る。
  【寸評】宮崎駿作品のファンである私にとって、「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」等について「バカの壁」(未読)の著者の
    養老孟司氏と繰り広げる対談は面白かった。実は宮崎駿の考え方・思いを綴った書物を読むのははじめてかもしれな
    い。自然、子供達、生きる事への数々のメッセージがちりばめられていて心に響く。

日本のプロ野球を作った男たち! たちばな出版 [著者]江本孟紀 [定価]1,400円+税[読了日]2/10
 【概要】今日のプロ野球を作り上げ、育ててきた数々の男達の人間、活躍ぶりを、著者が活写し、功績を振り返ると共に
    野球界の未来のための「再建策」をも提言する、日本球界への「福音」の書。
  【寸評】「プロ野球を10倍楽しく見る方法」シリーズは高校時代から愛読しており、野球の関心度が増している。昔からの
    ゴーストライターが書いていると思われるが、内容は全般的にマズマズ楽しめるが、今回は、事実と異なる記載(阪神
    の優勝時期等、誰でも分かる誤り)が2〜3ヶ所顕著で目に付いたので、いつもと違って爽快感がなかった。これは校
    正する中で気づくべきであり、出版社の品位を疑う・・・

なぜ若者は老人に席を譲らなくなったのか 幻冬舎新書 [著者]大林宣彦
   [定価]760円+税[読了日]2/9
 【概要】老人に席を譲らない若者を責めるのは間違っている。責任は、長く生きる事の尊さを教えてこなかった大人にあ
   る。今、大人達が子どもに対して何を伝えられるか。言っておかなければ絶対に後悔する、魂の人生論。
  【寸評】著者は映画監督であり、私は著者の監督作品は非常に好きである。若者の姿を見つめ、大人達が正しく成長で
   きていない事、今後の社会への危惧・警鐘を語っている。温かい眼差しで子供の姿を見ていて、大人達が正しい事を
   伝えていかなければならないと認識させられる。

なぜ、エグゼクティブはゴルフをするのか? ゴマブックス [著者]パコ・ムーロ
   [定価]1,200円+税[読了日]2/3
 【概要】スペインで最も優れたビジネス書としてノミネート。多くのビジネスマンが抱える悩みや問題をいかに解決し、明日
    への成功につながるチャンスを見つけるかを13の物語でガイドする。
  【寸評】”ワタミ鰍フ渡邉美樹社長推進!、年間ベストセラーランキング:ビジネス部門6位”というカバーの文字にひかれ、
    本書を購入して拝読。13ヶのショート・ストーリーから構成され、気軽に短時間で読めてしまう。ビジネス・ライフを過ご
    す上でのポイントを語っていて、読む分には納得させられる箇所がある。それをどう活かすのが難しいのだけど・・・

なぜ社員はやる気をなくしているのか 日本経済新聞社 [著者]柴田昌治
   [定価]1,500円+税[読了日]2/2
 【概要】成果主義、非正社員化、相次ぐ不祥事、掛け声ばかりの改革に、職場に渦巻く不信感。どうすれば日本的強さの
   基盤を取り戻せるのか。閉塞感を打ち破り、濃密なチームワークを蘇らせる新しい考え方を著者が提唱し、トヨタ、キャ
    ノン、タケダなど先進企業が続々導入している。
  【寸評】勤務している会社で「職場力向上するためには、どうすればよいか?そのための活動をどうするか?」という事に
    力が入っており、グループメンバーとも議論したが、なかなか皆、色々な思いを抱えている事がよく分かった。職場
    力を向上するための何か糸口はないか?と思った所、本書が目に入り読んでみた。なかなか良い事が書いてあり、
    参考になる。何といっても、会社・組織は人が活き活きしているかにかかるからね。少しでも自分自身、活き活きしな
    ければいけないんだけどね・・・

千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン 角川ONEテーマ21
  [著者]野村進 [定価]705円+税[読了日]1/27
 【概要】日本には創業100年以上の老舗企業が10万社以上あると推定されている。これほど老舗が多い国は世界でも
   例がない。特に老舗製造業に焦点を当てて、職人集団としての製造業が、どのように生き続けてきたのかを追う。
  【寸評】著者の「コリアン世界の旅」「救急精神病棟」を読んだ事があり、非常に優れたルポであった。本書も巷で話題に
   なっていた事と著者の名前にひかれ、購入して拝読。何と世界最古の企業は日本の「金剛組」という飛鳥時代の西暦
   578年から寺社を建築してきた建築会社である。本当に驚異的だ!本書を読み始めた時、TVの「ガイヤの夜明け」で
   「金剛組」等の老舗企業の特集が放送され、タイムリーであった。確かに社会・人々に貢献できる企業は存続できるの
   がよい。永く続くのは大変な事だが、そんな企業が数多くあり、日本の美点を感じさせてくれる・・・

親が反対しても、子どもはやる PHP研究所 [著者]大前研一 [定価]950円+税[読了日]1/20
 【概要】学校だけが全てじゃない。子どもの得意ワザをみつけ、応援してあげるのが、親にできるベストの仕事。「勉強する
   よりファミコンをやれ」「子どもの将来を定食メニューで考えない」など、新しい親と子の関係を提案する著者独自の教育
   論。
  【寸評】一般的にはファミコンの弊害を説く事が大多数の中、著者は違った視点で教育論を説き、新鮮的である。全てを
   鵜呑みにする事はできないが、共感を覚える点が多い。親の責任は大きいね・・・。”愛情は子どもにかけた時間で測れ
   るもの”という事は最もだろう。何も大した事はできないが、家族で共有する時間は大切にしていきたいものだ。   

世界一やさしい問題解決の授業 ダイヤモンド社 [著者]渡辺健介 [定価]1,200円+税[読了日]1/13
 【概要】世界的な経営コンサルティング会社で受けさせられる「問題解決能力」のトレーニングを、中高生にも分かるように
   解説。学校では教えてくれない考える力のトレーニング。
  【寸評】自分程、考える力のない人間はいないのでは?と日々懊悩する中で、本書に飛びついてみた。117ページで字
   数も少ないので、2時間程度で読みきれる。なかなか分かったつもりになっても、実践できないのがいけないのだが、
   本書の”問題解決能力は、主体的に生きるために欠かせないもの”という事を肝に命じよう。

悪人 朝日新聞社 [著者]吉田修一 [定価]1,800円+税[読了日]1/12
 【概要】なぜ、もっと早くに出会わなかったのだろう――携帯サイトで知り合った女性を殺害した一人の男。再び彼は別
   の女性と共に逃避行に及ぶ。二人は互いの姿に何を見たのか? 残された家族や友人たちの思い、そして、揺れ動く
   二人の純愛劇。
  【寸評】昨年の夏に元同じ部署だったAHさんから本書が面白い旨を聞き、その日に購入したものの例のごとく滞留状態
   にしていた。12月に「ダ・カーポ」(悲しい事に廃刊となってしまった)の”07年の面白い本”の特集に本書が絶賛されて
   いて、新聞の書評にも高い評価がされていた。そこで年初より読み始めたら確かに面白く、引き込まれた。現在の時世
   を反映させた様々な人の思いを描いた秀作で、もの哀しい内容でもある。小説は読むとはまるんだが、最近、読む量が
   少ない。今年は小説の比率を高めようかな?(ずいぶん滞留もある事だし・・・)

男おばさん的映画道楽 扶桑社 [著者]軽部真一&笠井信輔 [定価]1,143円+税[読了日]1/6
 【概要】アナウンサー界で1、2を争う映画通の「男おばさん」こと、軽部真一・笠井信輔コンビ(フジテレビ)が160本の作品
    をメッタ斬り。
  【寸評】年齢が近い軽部真一・笠井信輔アナは「めざましテレビ」「とくだね」で馴染みで好感が持てる。私に比して遥かに
    多忙で質の高い仕事をしている彼等は何と毎年150本の映画を劇場で観ているとの事。2007年のベスト10作品、エン
    タメ、新旧対決、温故知新の観点で多くの作品について語ってくれる。本書を読んで、観たい作品も出てきた。彼等に
    及ばないものの、私も多くの作品を鑑賞していきたい。

親の品格 PHP新書 [著者]坂東眞理子 [定価]720円+税[読了日]1/6
 【概要】少子化、核家族化、共働きでむずかしくなった親子関係のあり方を、66の例をあげて具体的に語る。親と子はどう
    つきあい、支えあえばいいのか。著者の体験を基に、いまの時代にふさわしい新しい考え方、振る舞い方を提案。
  【寸評】2007年は著者の「女性の品格」がベストセラーで話題になったが、男性の私が読むのも可笑しいかと思っていた
    ところ、続編である本書が登場。これなら読める!と購入して拝読。実は私は著者の事(職歴含)をまるで知らず、07
    年大晦日の紅白歌合戦で初めて姿を目にした。著者の人となりから、本書の記載内容が、どれくらいの説得力を持
    つか分からないが、読みやすいし、的を得ていると思う。子供の成長を見守る上で、時々目にしたい書である。