2007年の読書メモ
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決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 朝日新書 [著者]國貞 克則
   [定価]720円+税[読了日]12/31
 【概要】損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書(CS)からなる、いわゆる「財務3表」の役割と関連性を分か
   りやすく解説する書。
  【寸評】今年の締めは真面目にビジネス書です。関東出張の際、東京の八重洲ブックセンターで07年の”ビジネス書ベスト1”
    とされていた(実は以前から購入を躊躇していた)ので購入して拝読。ここでビジネス書を掲載するのは本当はためらう所
   だが、本書は余りに優れ物ゆえ、紹介します。以前、業務で協力会社の決算分析をした時期に、よく財務分析関係の本を
   読んだが、キャッシュフローが導入されたタイミングで業務から離れたので、キャッシュフローを絡めた現在の決算方法を
   実は分かっていない。著者が編み出した「財務3表一体理解法」は非常に分かりやすい!貸借対照表、損益計算書、キャッ
   シュフロー計算書の相関関係を事例を追いながら解説してくれる。本書の内容を習得しておけば、「決算」について、かなり
   太刀打ちできるのでは!

新・マフィアの棲む街―新宿歌舞伎町 文春文庫 [著者]吾妻 博勝 [定価]600円+税[読了日]12/30
 【概要】今、日本の闇社会は激変しつつある。台湾、福建、朝鮮族らのマフィア組織、そして日本のヤクザの対立抗争は、勢
   力図を様変わりさせた。同時にそれは、犯罪をとめどなく凶暴化・国際化させ、一般市民をも巻き込んでいる。歌舞伎町の
   地を這う著者の取材によって、日本のアンダーグラウンドの現状を明らかにしたルポルタージュ
  【寸評】著者の前作である「新宿歌舞伎町マフィアの棲む街」を数年前に読んだ時は、非常に戦慄を感じ、歌舞伎町が怖くな
   った。本作品も怖いもの見たさで拝読。前半の内容は非常に怖いながらも、ひきこまれたが、後半からは余りにも歌舞伎町
   を通り越して、中国・韓国のマフィアの話に特化しすぎているので、集中して読みきれなかったのが実感。

日本は世界で第何位? 新潮新書 [著者]岡崎大五 [定価]700円+税[読了日]12/7
 【概要】日本の格差は、本当に酷いのか。政治家と役人は、どうしようもないほど腐敗しているのか? 日々伝えられる窮屈
   な自己評価に、世界を歩いた元海外旅行添乗員が異を唱えた。約七十の項目で、日本と海外を徹底比較。
  【寸評】ビッグマックの値段、住宅寿命、危険な都市、食糧自給率の位置付けを示してくれて、日本の姿が鮮やかに見えて
   くる。旅ならではの珍騒動も語ってくれる。私も若き頃は、スモール・バックパッカーをした事があるため、著者の体験談は
   非常に興味深く伝わってくる。

父と子の約束 日経ビジネス人文庫 [著者]渡邉美樹 [定価]1,429円+税[読了日]12/9
 【概要】父親は子供の「夢の伴走者」たれ!―父権なき時代の父親のありかたとは。二児の父であり、経営者の枠を超え、
   教育、福祉に挑みつづける著者が語る「新・父親論」。
  【寸評】優秀な活力ある著者が、これまでの生き様と子供への教育の仕方について語ってくれる。超多忙の中で、週1回2時
   間の父子塾を行ったり、本当に事業から子育て迄、しっかり考えて行動している。私は私なりの姿勢で子供と接している
   が、甘すぎるのかどうかね?

日本よ、勁き国となれ ダイヤモンド社 [著者]櫻井よしこ [定価]1,429円+税[読了日]12/1
 【概要】微笑外交に転じた中国、核を突きつける北朝鮮・・・地殻変動を起こすアジア情勢の中で日本が「国益」と「価値観」
   を守りぬく方策とは? 熱い眼差しで祖国の未来を見据える最新時論集。
  【寸評】著者の中国との関係のあり方について熱く語る論調が印象的だ。現在の情勢を幅広く俯瞰し、鋭い視点で切り込む
   著者にはいつもながら感心させられる。私は一向に鋭くなる事はできないけど・・・

10年後のあなた 文春新書 [著者]『日本の論点』編集部編 [定価]730円+税[読了日]12/1
 【概要】人口減少、超高齢化、格差拡大-日本社会を襲う激変は、各人の人生にどのような影響を及ぼすのか?8つのシミュ
   レーションと39の項目から、予定された未来の姿を描き出す。
  【寸評】月刊「文藝春秋」に掲載された記事を集約・編集したもので、非常に興味深く読めた。8つのシミュレーションの話が印
   象的で、今後の先行きに不安を感じる。給食費、保育料、育英会基金、年金等、あらゆるお金が未納者続出で、本当に日
   本はどうなるのか?自分自身、先の事は不安で仕方ないが、子供達の将来を考えると不安は更に増すなあ・・・

星野流 世界文化社 [著者]星野仙一 [定価]1,400円+税[読了日]11/25
 【概要】今、北京五輪の代表の座をかけて、アジア野球最終予選を戦っている日本代表の星野監督が、監督生活14年を振
   り返ってつづった集大成。 人の心を掴むための、そして周囲の協力を得るための星野監督の背番号にちなんだ77の心構
   えを教示してくれる。
  【寸評】星野監督は尊敬できる野球人の一人である。彼のこれまでの生き様・葛藤・経験と共に、我々に対する指針を熱く語
   ってくれる。ビジネス書もよいが、ハートが熱くなり、励まされる本書も読み応えがある。北京出場を見事に決めてくれた。
   本選も期待しています。

内館牧子の仰天中国 幻冬舎文庫 [著者]内館牧子 [定価]495円+税[読了日]11/3
 【概要】今、食材の危険性など仰天報道にさらされている中国。だが、「愛すべき仰天」も何と多いことか!香港からシルク
   ロードまで縦横無尽に渡り歩き、笑って怒って惚れた中国の仰天エッセイ。
  【寸評】私が初めて訪れた異国の地は中国で1989年の事である。上海、北京、桂林、香港を旅したが、18年経った現在、か
   なり成長し、変貌をとげている。来年は北京五輪が開催される一方、仰天報道も多い・・・。最近、冗談半分で中国の旅の
   話をしているが、本書を読むと真剣に訪れたくなる。いずれにしても、子供達が一人前になったら、妻とシルクロードを旅
   してみたいと思った。

池上彰の「世界がわかる!」―国際ニュースななめ読み 小学館 [著者]池上彰
   [定価]1,200円+税[読了日]10/28
 【概要】国際情勢の要点を記載した最新ニュース読本―。「週刊こどもニュース」の“お父さん”として長く親しまれた著者が、
    最近の国際ニュースを独自の視点から紹介。人もペットも殺す「中国」の暴走、「反米包囲網」が広がり、内政面でも難
    題山積の米ブッシュ政権、大統領権限で誰でも暗殺可能な「ロシア」の闇…更にジャパンマネー流出の余波やバイオ燃
    料の悪影響など、地球規模で噴出する難問を、現地ルポをまじえ、ジャーナリスト・池上彰が鋭い切り口で解説・・・
  【寸評】いつまでたっても世界情勢を捉えられない情けない私ゆえ、本書を手にとり拝読。著者の分かりやすい表現だから
    こそ、知りうる情勢が多々あり、有益だが、それでも理解しきれない情勢もある・・・幅広い視点で、環境の変化を捉えら、
    れるよう敏感でいなければならないのだが・・・・

下流社会 第2章 なぜ男は女に“負けた"のか 光文社新書 [著者]三浦展 [定価]7200円+税[読了日]10/12
 【概要】新たに実施した延べ1万6000人を超えるアンケート調査結果にもとづいて、職業別・雇用形態別に「下流社会」の
     内実を徹底検証した。明らかになったのは、「正社員になりたいわけじゃない」「妻に望む年収は500万円以上」「派遣
    一人暮らしは"三重楽"」といった本音であり、そこに垣間見られる男女間の深刻な「希望格差」である。男の不満と女の
    希望が、下流社会を新たなステージへと導く。
  【寸評】前著「下流社会」を読んだので、引き続き購入して拝読。アンケート調査結果に基づして、緻密に分析し、著者の視点
    で解説してくれる。自分自身の今後ももちろん、子供達の将来も考えると、不安要素が多いな。ともかく、子供達には将
    来、自立して人に迷惑をかけず、粛々と生き抜いていく強さを身につけていくようになってほしい。もちろん、我々自身も
    そうだが・・・

ワーキングプア―日本を蝕む病 ポプラ社 [著者]NHKスペシャル『ワーキングプア』取材班・編
   [定価]1,200円+税[読了日]10/12
 【概要】マンガ喫茶を住処とする若者、衰退する地方都市、死ぬまで働かざるをえない老人、貧しさを受け継ぐ子ども達…。
    明日は我が身となりうる“ワーキングプア”とは? 今の日本の現状を伝えるドキュメント。
  【寸評】私は見逃していたが、NHKスペシャルでも放映されたドキュメンタリーの書籍化。非常に深刻な内容で、厳しい生活
    を送っている人達の姿が生々しく描かれている。取り上げられている人達は決して怠け者ではない。一歩間違えれば、
    どうなるか分からない世の中・・・。今に感謝し、粛々と懸命に生きていくしかない、と神妙に思った。

いのちの授業-がんと闘った大瀬校長の六年間- 新潮文庫 [著者]神奈川新聞報道部
   [定価]476円+税[読了日]10/7
 【概要】実は、校長先生はがんなのです―。そう告白した大瀬先生を見つめる子供たちは泣いていた。新設校のリーダー
   として奔走する最中の末期がん宣告。しかし、病にも衰えない情熱に導かれ、茅ヶ崎市立浜之郷小学校は生徒・教師が
   一体となってかけがえのない「学びの共同体」へと成長してゆく。死の恐怖に苛まれつつも、最後まで真摯に現場と向き
   合う教育者の姿を追った感動のドキュメント
  【寸評】病と闘い・向き合いながら、子供達に「命の授業」を企画・実践した大瀬先生の情熱的な生き様に感銘を受ける。下劣
   な事件が話題となり、教員のイメージが低下している風潮の中、こんなにも素晴らしい教員がいた。教員のみならず、我々
   も大瀬先生の生き様を見習わなければならない。

「1日30分」を続けなさい 人生勝利の勉強法55 マガジンハウス [著者]古市幸雄
   [定価]1,300円+税[読了日]10/6
 【概要】人生の勝利に学歴は関係ない! 社会人になってからどれだけ勉強するかが、その人の人生を大きく左右する。あま
    たある既存の“勉強本”に足りない「具体的な勉強法」を詳細にき詰っている人、スキルアップを図りたい人、老いも若き
    も、男も女も・・・・輝く人生を手にいれたい人のためのノウハウを満載。
  【寸評】相変わらず、実行できないくせに、この種のハウツー本を手にとってしまう。本書の「プロローグ」に書かれている事
    は自分にとっては身につまされる。全般的に参考・刺激になるが、要は目標・夢を定めて、日々着々にやっていくしか
    ない、という事だね。

小林研一郎とオーケストラへ行こう  旬報社 [著者]小林研一郎 [定価]1,600円+税[読了日]9/15
 【概要】世界的指揮者“炎のコバケン”が案内するオーケストラの魅力。イラストによる楽器紹介、コバケンおすすめの名曲、
    交響楽団の活動など、初心者でもわかるクラシックコンサートの入門書。
  【寸評】今から約20年前、1986年、1987年の冬に京都交響楽団の演奏の第九交響曲演奏会に私の所属の大学グリークラ
    ブも合唱のメンバーとして参加し、その時の指揮者が小林先生だった。小林先生は皆をおだてて、のせて楽しい気持ち
    にさせてくれる指揮者で敬愛しているし、社会人になっても、時折、小林先生の指揮の演奏会を聴きに行く事がある。
    クラシックは永年愛好していて、よく演奏会に足を運びながら、未だに楽器名で分かっていないもの等ある。本書は、そ
    んな基礎的な事をやさしく解説してくれるクラシック入門or復習書として良書である。

裁判官の爆笑お言葉集 幻冬舎新書 [著者]長嶺超輝 [定価]720円+税[読了日]9/10
 【概要】「死刑はやむを得ないが、私としては、君には出来るだけ長く生きてもらいたい」(死刑判決言い渡しの後で)。裁判官
   は無味乾燥な判決文を読み上げるだけ、と思っていたら大間違い。ダジャレあり、ツッコミあり、説教あり。スピーディーに
   一件でも多く判決を出すことが評価される世界で、六法全書を脇におき、出世も顧みず語り始める裁判官がいる。法廷で
   の個性あふれる肉声を集めた語録集。
  【寸評】裁判官は冷静沈着に判決文を読み上げるクールなイメージを勝手に持っていたが、なかなか人間味あふれる人が
    いて気の利いた言葉を発している事が知れた。しかしながら、本書に取り上げられているように信じ難いような様々な
    事件が数多い事!これらを裁く仕事の厳しさも尋常ではないね・・・本書も東京出張の道中に読んだ。

レバレッジ時間術 幻冬舎新書 [著者]本田直之 [定価]720円+税[読了日]9/2
 【概要】1時間かかった仕事が5分で終わる! スケジューリング、ToDoリスト、睡眠、隙間時間......時間資産を増やすノウハウ
   を満載。毎日いっぱいいっぱいに働いているのに、成果が上がらない人。定時で帰って休日も満喫しているのに、人並み
   以上の結果を残す人。 一日24時間は誰にも平等なのに、こんな不平等が生まれるのは、時間の使い方が決定的に違う
   からと説く・・・
  【寸評】3冊連続で幻冬舎新書を読んだ。手軽で読みやすく、三重県の「永楽のゆ」でダベりながら読んだ。私は時間の使
   い方が正直効率悪いし、下手である。それがゆえに、この種の本を読むのだが、まずは意識して実践する事か・・・
   それにしても著者は、よく上手く回るものだ・・・

日本進化論 幻冬舎新書 [著者]出井伸之 [定価]700円+税[読了日]8/24
 【概要】大量生産型の産業資本主義から情報ネットワーク金融資本主義に、いま世界は急速に移行中である。戦後、驚
    くべき発展を遂げた日本にとって、こうした社会の変動期こそ再び跳躍する好機といえる。21世紀の日本は「平和国家」
    を宣言して「競争から共創へ」をテーマに、この国最大の資源である豊かな自然を活かしながら文化・伝統の多様性を
    重視する地方と、ものづくり・金融資本主義をより徹底する都市へ移行すべきである。日本再生に向けた「国家」経営論。
  【寸評】前ソニー会長兼CEOが大胆に提案する“新しい価値”のシナリオ。本作品も出張の車中に「義理と人情」に引き続
    き読んだ。過去の歴史を振り返り、日本の未来像を描いて方向性を提言する興味深い内容だ。日本を”いい国”と強調
    し、明るい未来を構築できると勇気付けてくれる。

義理と人情 幻冬舎新書 [著者]みのもんた [定価]720円+税[読了日]8/24
 【概要】ひと月のレギュラー番組32本、一日の睡眠時間3時間。依頼された仕事は、決して断らず、医者に止められよ
    うが、働かずにはいられない―。屈辱を味わったサラリーマン時代、テレビ・ラジオから干され、ひたすらトラックで営
    業周りした10年間を経て、今、諦めきれなかった芸能界で仕事ができるのは、人の情けのおかげ。その情けに報い、
    義理を果たすために、著者は働き続ける・・・
  【寸評】関東への出張の車中で読んだが、著者が水道業者の経営者である事も初めて知った。しかし、よくもあれだけの
    仕事をこなせるものだ。全てが共感できる訳ではないが、いい事をたくさん言っている。印象に残る記述は「”惨め”と
    いう感情は確実に男を小さくする。だから、惨めな気持ちに陥ったら、その気持ちが払拭されるのを、じっと待つ」「プロ
    セスを見ないで、結果だけ見て嫉妬するのはお門違い」の2点。後、奥さんに感謝しているのもいいですね。

日経スペシャル カンブリア宮殿 村上龍×経済人-ニュースが伝えない、ニッポン経済-
  日本経済新聞社 [著者]村上龍、テレビ東京報道局編 [定価]1,680円[読了日]8/16
 【概要】トヨタ:張会長、京セラ:稲盛名誉会長、ミクシィ:笠原社長、ワタミ:渡邉社長、ホンダ福井社長―。日本経済を変
    えた経営者たちの魅力を、村上龍ならではの視点で引き出す人気トーク番組を単行本化。
  【寸評】毎週、なるべく「カンブリア宮殿」は観るようにしている。村上龍、小池栄子が上手く、登場してくる経営者から、
    色々な事を引き出す。彼等の語る言葉一つ一つには含蓄があり、感銘を受ける事が多い。本書は番組のダイジェスト
    版だが、上手くまとまっていて改めて勉強になった。 

歴史ポケットスポーツ新聞 野球 大空ポケット新書 [著者]石川哲也 [定価]800円+税[読了日]8/11
 【概要】明治初期に野球が我が国に伝来して130年あまり。以来、数多くの名選手たちが幾多お名勝負、名場面を繰り広げ、
    日本の野球は発展してきた。野球の伝来から現在まで、日本野球史に欠かせない出来事を年代毎に、見出しと写真、
    記事で構成されている。
  【寸評】野球の年度毎のトピックスがコンパクトにまとめられており、野球の歴史が分かる貴重な一冊。こうしてみると80年
    代のプロ野球は良かったな。FA制度・ドラフト逆指名制度の導入以降、面白味にかける気がしてならない。

鈍感力 集英社 [著者]渡辺淳一 [定価]1,100円+税[読了日]8/11
 【概要】著者自らの医師時代の体験をはじめ、数々の出会いや苦い経験から導き出した“渡辺流賢く生きるヒント集”。推
   奨するのは、ずばり「鈍感であり続けること」。心身の管理から人間関係や仕事に至るまで、敏感すぎる人には良い結果
   が訪れないことを様々な事例で結論づけていく。
  【寸評】家族で北海道旅行に行く予習でTVの旅番組で北海道出身の著者が野際陽子さんを伴って支笏湖等を案内する
   中で、本書が話題になり、北海道旅行の往復の飛行機の中で読んだ。色々な場面から説く「鈍感力」は、あまり深く考え
   込まない方がよい、という事を言い続けている。全くその通りだと思うし、読みやすかった。割とパターン化された内容か
   と思ったが、最終章の母性愛の話は印象的だった。

こころの健康学 日経ビジネス人文庫 [著者]大野裕 [定価]667円+税[読了日]7/31
 【概要】仕事がうまく進まない、上司との人間関係に悩んでいる、家庭での子育てに不安がある―。そんなこころの悩みに
   ストレス・マネジメントの権威がやさしくアドバイスしてくれる。
  【寸評】日本経済新聞夕刊連載「こころの健康学」を文庫化したもの。心身共に健康である事が第一だが、特に”こころ”の
   問題は、自分自身もしかり、職場のメンバーに対しても気をつけなければならない。幾つかのエッセンスに勇気付けさせ
   られたり、リラックスさせてくれる。

父から学んだこと、息子に教えられたこと 実業之日本社
  [著者]松井秀喜、松井昌雄 [定価]952円+税 [読了日]7/29
 【概要】子供を一個の独立した人格として接してきた父。そして、その父を尊敬してやまない息子。松井秀喜・昌雄父子のゆ
   るぎない信頼関係を浮き彫りにし、親子がともに成長していくヒントがいっぱいの、夢と勇気を与えてくれる父子交歓記。
  【寸評】NYヤンキースで活躍している松井秀喜と父との間の温かい思いが感じられる内容。息子を持つ親として、父子関係
   を2人のように、血の通った温かいものにしていきたい。松井秀喜の巨人〜ヤンキースへの移籍・米国での生活の心情も
   綴られており、松井ファンにとっても、親子のあり方を考える上でも良書かと思う。

ビジネス版 悪魔の辞典 増補改訂版 日経ビジネス人文庫 [著者]山田英夫 [定価]648円+税[読了日]7/22
 【概要】ビジネスの現場を教科書よりも“正確”に書いた話題の本。この3年間の企業の激変を受け、用語の定義を抜本的に
    見直し、150項目以上を追加。
  【寸評】以前、改訂前のものを読んだ事があり、各用語の解説のブラック・ユーモアというか真理を突いた表現にインパクト
    を受けた。本書は最近の情勢を踏まえて、新たに用語が追加されている。本当に真理を突いていて、自分にとっても
    思い当たる節が幾つかある・・・

野球再生-よみがえれ魂の野球 集英社インターナショナル [著者]広岡達朗 [定価]1,680円 [読了日]7/8
 【概要】2006年巨人軍大惨敗にTV視聴率の低下。松坂、井川、岩村、桑田と、次々にアメリカへスター選手が流失する。日
   本野球に再生の道はあるのか。2007年開幕を前に、改めて名将が"日本野球蘇生の鍵"を熱く提言。
  【寸評】著者の見解は辛口に聞こえるが、本質を正直についている。本書に書かれている巨人の首脳陣・選手の取組み姿勢
   を見ると昨年の凋落は分かるし、今年も危ういかもしれない(既に兆候が出ているが・・・)。経験と実績を付けて、強い巨人
   になってほしいんだけどね・・。そんなに簡単に再建できるものではないのかもしれない。

日経スペシャル ガイヤの夜明け 不屈の100人 日経ビジネス人文庫 [著者]テレビ東京報道局=編
   [定価]714円+税 [読了日]7/4
 【概要】御手洗冨士夫、孫正義、渡辺捷昭、永守重信、鈴木敏文―自らを信じ、闘い続ける人たちを追ったテレビ東京のビジ
   ネス・ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」。その5周年を記念して100人の物語を収録。その時、変革者たちは何を
   想い、何を語ったか国にはない日本野球特有の強みとは? より良くなるための課題とは? 
  【寸評】「ガイアの夜明け」等のドキュメンタリー番組が好きでよく観ているが、こんなにも頑張っている素敵な人達がいる中で
   自分なんて・・・と思ってしまうが、過去TVで取り上げられた内容をポイントを絞ってまとめられていて良い刺激になる。この
   番組が長く続いてくれれば、日本はまだまだ捨てたものではないといえる。

人生で大切なことはすべて映画で学んだ PHP文庫 [著者]童門冬二
    [定価]533円+税 [読了日]6/30
 【概要】「自分の人生観は落語と映画が基礎にある」という著者が映画史に名を残す名作映画から韓流ドラマまで、人生に
    役立つ映画の見方を紹介してくれる。
  【寸評】映画好きな私にとって、著名人が記す本書の内容は非常に興味深い。自分と同じ事を思い、感銘している事も少しは
    あるし、私の未見作品が幾つか紹介されていたので、今後、押さえていきたいとも思う。映画をたくさん観ているが、仕事
    も出来ないし、頭もよくならない自分が、「これでよいのか?」と思う事が多々だが、映画によって学び、教えられる事も
    ある。確かに意義はあるんだよね・・・

素晴らしき日本野球 新潮社 [著者]長谷川滋利 [定価]1,300円+税 [読了日]6/10
 【概要】米国にはない日本野球特有の強みとは? より良くなるための課題とは? メジャーリーガーとしてしっかりと「成
   功」をおさめた著者が言うからこそ説得力がある、祖国球界への提言。
  【寸評】地味ではあるが(失礼!)、日米で着実に実績を残した著者が日本野球の実力、構造(プレーオフの意義・問題等)、
   WBCの勝利の意味等について独自の視点で語ってくれており、納得させられる。著者は頭が良いし、努力をしていて、心
   構えも素晴らしいね。それゆえ成功しているのだが・・・

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