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66.キリクと魔女 KIRIKOU ET LA SORCIERE (1998年仏) <3.5>
[監督]ミッシェル・オシロ
[出演]<吹替版・声の出演>浅野温子、神木隆之介
[時間]71分
[内容]アフリカの村。ある日、小さな男の子が母親の胎内から自力で生まれ出てきた。そして、自分でへその緒を切ると自ら
「キリク」と名乗るのだった。彼が生まれた村は今、窮地に立たされている。魔女カラバの脅威に晒されていたのだ。キリク
の父親や村の男達は、カラバに戦いを挑み、その結果、皆は彼女に喰われてしまった。カラバの呪いによって村の泉は枯
れ、黄金も奪われてしまった。そんな中、キリクはカラバとの対決に向かった叔父について行き、彼の危機を救う。その後
も、持ち前の機転で村人の窮地を防ぐキリクは“どうして魔女カラバは意地悪なの?”との疑問を強くしていく。その質問に
“お山の賢者だけが答えられる”と知ったキリクは、危険を顧みず彼のもとに向かうのだった…。
[寸評]本国フランスで大ヒットを記録し、世界各国の映画祭で多くの賞に輝いたアドベンチャー・アニメ。スタジオジブリの第1
回洋画アニメーション提供作品。先月にカートゥン・チャンネルで放送されたので録画しようと思いながら、録画し損なった
のでレンタルDVDで鑑賞(子供達はカートゥン・チャンネルで字幕版を観ていたとの事だが、妻子と日本語版で鑑賞)。
フランスのアニメ作品は初めて観たが、絵や話の展開は独特な雰囲気(多少の違和感はあるかも・・・)だが、丁寧に作ら
れている。正に童話の世界で、家族でも、それなりに楽しめる内容だ。キリクの「なぜ?」と問い続け、逞しく難関に立ち向
かっていく姿勢は漫画的であっても、見習うべき所でしょう。妻も子供達も引き込まれて見入っていた。100円レンタルだっ
たのでお値打ちでした。
67.ハリー・ポッターと炎のゴブレット HARRY POTTER AND THE GOBLET OF FIRE
(2005年米) <3.5>
[監督]マイク・ニューエル
[出演]ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ケイティ・リューング、ロバート・パティンソン
[時間]157分
[内容]ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は無事にホグワーツ魔法学校の4年生に進級。その新学期の初日、ダンブルドア
校長から重大発表がなされた。100年の封印を破り、もはや伝説となった“三大魔法学校対抗試合”がホグワーツ主催で
復活を遂げるというのだ。それは世界の三大魔法学校の生徒が一堂に会するなか、各校から1名ずつ選ばれた代表選手
3名が魔法の力を競い合う交流戦だ。そしてその代表選手は立候補した生徒の中から“炎のゴブレット”が選び出す。とこ
ろが、各校の代表3名が選ばれた直後、立候補もしていなければ17歳という年齢制限にも満たない14歳のハリーが何故
か4人目の選手として選ばれてしまう。かくして、理由も分からぬまま、ハリーはこれから始まる3つの危険な試合に挑む
羽目になる・・
[寸評]シリーズ第4作目。過去3作は原作を読んでいたが、本作品は原作が上下巻のボリューム大で未読。欧米ではPG-13
指定になっている事と予告編も無気味な雰囲気である事から、過去3作を一緒に劇場に観に行き、DVDを何度も観ている
一姫が「今回は怖そうだから、お父さん、様子をみてきて」と言ったので、妻と一緒に鑑賞(有休を取って昼間に)。3作目
の「アズガバンの囚人」もダークだったが、本作品はより一層全編に渡ってダークな雰囲気だ。どんどんダークになって
ダークサイドに落ちてくのかな?妻は前半に睡魔と闘い、私も所々で寝息をたてていた模様。後半はしっかり観ていたの
だが・・・。本作品は先にも触れたが原作のボリュームが多く、それを157分の作品にまとめあげたのは、かなり苦労(割り
切り)があったかと思う。どう見てもエピソードがたくさんありすぎて場面場面のつながりに無理を感じる所が多い。原作に
即して製作されているはずなので作者に言うべき事だが、3つの学校の対抗戦なのに何故ハリーの学校だけ2人の出場に
なるのか違和感を感じずにいられない。ハリーが選出された時に、やたらロンが怒っていたのがよく分からないし、ハリー
が関心を持った女性チョウとのやり取りも中途半端で、幾つかの疑問・アラがある。とは言うものの157分の長時間、退屈
な訳ではない。全般的には見応えはあるし、最後にはヴォルデモート卿が姿を現し、某も一味だという事が判明する。こ
れからは、ヴォルデモート卿一味との壮絶な闘いが繰り広げられるのかな?さて、完結まであと3作あるが、かなり成長し
た3人組(ロンの変化が著しい)は7作目まで出演するのだろうか?ここまで来たら最後まで映画には付き合う予定だ。
68.キング・コング KING KONG (2005年ニュージーランド・米) <5.0>
[監督]ピーター・ジャクソン
[出演]ナオミ・ワッツ、ジャック・ブラック、エイドリアン・ブロディ、アンディ・サーキス、ジェイミー・ベル
[時間]186分
[内容]1930年代初頭のニューヨーク。野心家で大胆不敵な映画監督カール・デナムは、かつてない冒険映画を撮ろうと、誠
実な脚本家ジャック・ドリスコルと美しい女優アン・ダロウを加えた撮影クルーを率い危険な航海に乗り出す。やがて一行
は、幻の孤島“髑髏島(スカル・アイランド)”へ辿り着く・・・。カールはさっそく撮影を開始するが、その最中アンが何者かに
さらわれてしまう。救出に向かったクルー達だったが、彼らはそこで想像を絶する世界を目の当たりにするのだった…。
[寸評]1933年製作のSF映画の金字塔「キング・コング」を、最新のテクノロジーを駆使し、空前のスケールでリメイクしたアド
ベンチャー超大作。「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのピーター・ジャクソン監督が9歳の時にオリジナル作品を観て映画
監督を志し、リメイクを製作する事を長年夢みてきて実現させたもの。今年の劇場公開作品では「エピソード3」に次ぐ私の
期待作。公開日前日の先行上映が観たくて、仕事が多忙の中で金曜日の残業を割り切って打ち切り、鑑賞。結構空いて
いて一番大きいスクリーンの中央の場所で観れた。一言でいうと文句のつけようのない素晴らしく、凄い作品である。内容
は1分で説明できる単純明快なものだが、それを186分という長時間で描いている。時間など何ら気にならず、あっという間
のスピードで思い切り楽しませてくれる。「ロード・オブ・ザ・リング」と「ジュラシック・パーク」の世界を合わせた世界を堪能
させてくれる。ラブストーリ−あり、アクション・ホラー要素ありで、スリリングなシーンでは「さあ、来るか!」とファイティン
グ・ポーズを取ったり、「よくここまでやってくれるわ!」とニヤニヤしたり、本当に観ていて楽しい。正に映画の醍醐味でし
ょう。ピーター・ジャクソンは「ロード・オブ・ザ・リング」通りの実力を発揮してくれている。最後に表示されるコメントも謙虚
な姿勢が伺われ好感が持てる。本作品のメイキングDVD(2枚組:4時間)が発売され早速購入した。じっくりとあの素晴ら
しい映像の舞台裏を観てみよう。実は1933年版を観ていないので、観てみたい。本年を代表する大傑作です。
69.ブラック・ジャック ふたりの黒い医者 (2005年日) <4.0>
[監督]手塚眞
[出演]<声の出演>大塚明夫、水谷優子、鹿賀丈史、平山あや、石垣佑磨、大和田伸也、冨田耕生
[時間]100分
[内容]世界的製薬会社“ダイダロス”の巨大ビルを狙った謎の組織による爆弾テロで大惨事が発生した。鉄骨に挟まれ救助
隊も手が出せない少年を助けるため、無免許での医療行為を無罪とする条件でブラック・ジャックが前代未聞の外科手術
に挑む。一方、爆破事故で体を動かす事が出来なくなった母親を救おうと、アルバイトでためた金を持って現われた兄妹
の必死な願いを聞き入れ手術を承知したブラック・ジャック。それに対し、子ども達の未来を台無しにしてしまうと悲観する
母親は、秘かに“死神の化身”ドクター・キリコを呼び寄せるのだったが…。
[寸評]手塚治虫の傑作を、息子である手塚眞が自ら監督を務めてアニメ化した人気TVシリーズの初の劇場公開版。毎週
月曜日のTVシリーズは非常に面白く妻子共に欠かさず観ている。当然の如く本作品も妻子と一緒に劇場で鑑賞。不可能
を可能にして生命を助け、存命させようとするブラック・ジャックと生きる苦痛から解放させ安らかに生を閉じる事を手助け
するドクター・キリコの対決が描かれる。今回の悪玉は巨額の富を得ようと他人の生命を軽んじる権力者。世の中、ああ
いう類がいるのが真理かな・・・。キリコとは後半は悪玉と共闘する形になっている。TVシリーズの乗りで、ロックや琵琶
法師、友引警部等、豪華キャストが出てきて、楽しませてくれる。一姫も二太郎もMサイズのジュースを飲んだせいか、
後半の5分間をトイレに離脱(私は付き添い)・・・。皆それなりに満足できた模様。同時上映の「Dr.ピノコの森の冒険」は
ご愛嬌というところか・・・