KTが選ぶ外国映画ベスト200 <2005年1月1日時点>
今まで鑑賞した外国映画のベスト200を選んでみました。今後も、列記した作品を上回る作品に数多く
出会いたいもの。記憶の限りで簡単な感想・コメント等を添えておきます。その時々に再見したりして
評価が変動する事も多々あります。皆様にも共感してもらえる作品はあるでしょうか?
1.アマデウス;ディレクターズ・カット(2002年米) <オリジナル版:1983年米>
・私見だが、クラシック音楽の中でモーツァルトの音楽程、外れがない音楽はないのでないか。そんな超天才
モーツァルトの才能を妬み憎悪する宮廷音楽家サリエリの心理と、彼の目を通して破天荒なモーツァルトの生涯
を描く作品。1983年のオリジナル版に30分の未公開シーンを追加したディレクターズ・カット版は更に進化した
”不朽の名作”となり私の好きなNo.1に踊り出た。「モーツァルトって本当にこうだったの?」という疑問は常に残る
が、本作品は何度観ても『素晴らしい!』とつぶやいてしまう。最後のモーツァルトの遺体がほら穴に投げ込まれ
るシーンには強烈なインパクトを受け、「超天才が何で?」と痛切に思う。クラシック音楽の好き嫌い問わず、モー
ツァルトの音楽の世界に引き込まれます。
2.ライムライト (1952年米)
・脚を痛め人生に絶望したバレリーナを懸命に励ます落ちぶれた芸人の物語。チャップリンの映画では「モダン
タイムス」「黄金狂時代」が概して評価が高いが、私としてはチャップリンの愛情・切なさがにじみ出た本作品が
一番好きだ。話の中で「人生に大切なものは愛と勇気と少しのお金だ」というセリフが出るが、何とも胸を打つで
はないか。「少しのお金」というところがいいよね。人生訓の一つになっている。音楽も「テリーのテーマ」を始め、
大変素晴らしいです。
3.独裁者 (1940年米)
・ヒトラーを痛切に皮肉ったチャップリンの勇気に拍手。独裁者ヒンケルと、その国の貧しい床屋は瓜二つで、ふと
した事から独裁者に間違えられた床屋は演壇で全世界に平和を訴える・・・途中まではコメディ色で笑わせ、最後
の演説シーンでビシっと感動で締めさせてくれる。戦争を題材にした映画では秀逸です。
4.ジャイアンツ (1956年米)
・広大なるアメリカのテキサスを舞台に、エリザベステーラー演じるレズリーと、その夫ビッグの紆余曲折の生き様
を描く。ジェームズ・ディーンの遺作としても有名。最後、ビッグが喫茶店で大喧嘩した時に、レズリーが吐くセリフ
に、この大作の価値観が凝縮されているような気がする。それにしてもテキサスは雄大だ・・・
5.素晴らしき哉、人生! (1946年米)
・生きることの素晴らしさ、人間一人一人の存在価値の大切さを説いた名作。米国ではクリスマスに定例的にTV
放送されている模様。この作品は生きていく上での様々な教訓が織り込まれている。元気を取り戻したい時に
観るのには最適なのでは。
6.インディー・ジョーンズ/最後の聖戦 (1989年米)
・インディー・ジョーンズシリーズの第3作目。このシリーズは非常に好きだが、中でも本作品は、S・コネリーが
インディ(ハリソン・フォード)の父親役として登場して、父子の絶妙なやり取りをして存分に楽しませてくれ、幾つ
かのアクション・シーンに花を添えている。最後の父子+2名で馬に乗って走っていくシーンは好きだなあ。第4作
目の動きがあるようだが、過去3作品が素晴らしいだけに期待を裏切らないでほしい。
7.ジョーズ (1975年米)
・S.スピルバーグ監督の名声を高めた作品。若干27歳でこの作品の監督をつとめた手腕に脱帽。J.ウィリアム
ズ のテーマ曲の効果も大きくスリリングな作品に仕上がっている。ラスト30分のサメとの格闘シーンは見応え十
分。 この映画は「怖い」というイメージが強いが、警察署長の主人公・海洋学者・漁師の3人がサメと格闘するに
あたって.、織り成す人間ドラマとして優れていると思う。
8.スターウォーズ/ジェダイの帰還 (1983年米)<特別編:1997年米>
・本当はエピソード4〜6の3部作をまとめて、ここに挙げたい気がするが、他のシリーズものとバランスを考え
て、エピソード6の本作品を挙げる。J・ルーカスの構想では映画上では6部作の製作のため、本作品が完結編
となる。ハン・ソロの救出作戦、ルークとベイダーの戦い・和解、クライマックスの戦闘シーン等、SFXが十分駆使
されていて、好きな場面が多いし、前2作からの疑問もすっきりする点で一番好きな作品。
9.ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 (2003年ニュージーランド・米)
・3部作の完結編。見応え十分・満足感一杯という内容。戦闘シーンも前作を上回り凄まじい。サムの活躍が際立
っており、彼が本シリーズのMVPといえよう。2005年2月発売のDVD:スペシャル・エクステンデット・エディション版は劇場版に
50分加えられるので、それを見て3部作を完全に観たといえるだろう。映画史に残る屈指の3部作。
10.ダイ・ハード (1989年米)
・入社式の3日程前に居住地の映画館で観た。観客は私一人だけであり贅沢な気分で観たのを覚えている。主人
公が急遽、緊急事態に追い込まれた時に、どのように対応して危機を脱するか、というスリリングな展開に息をの
む。注意してみると個々のセリフ・行動が後々にうまくつながっており、良く考えられて製作されていると感心する。
エンディングに「第九」の第4楽章が流れたのにはビックリしたが、余韻を楽しませてもらいました。
11.バック・トゥ・ザ・フューチャー (1985年米)
・映画館で観終わった瞬間に「あーおもしろい。絶対次回作も観るぞー」と小声でつぶやいたら、周りの人も皆同様
につぶやいていた。タイムマシーンに乗って30年前の自分の両親の青春時代に飛び込んでしまうマーティと発明家
ドクの奇想天外な物語が繰り広げられる。2・3作目と未来・西部時代と物語は展開されるが、何と言っても1作目
のインパクトが強い。時代背景の差を巧みにおかしく描いている。
12.ウエスト・サイド物語 (1961年米)
・大学時代のクラブの最後の演奏会で「ウエスト・サイド物語」を歌と楽器と振り付けを織り交ぜて行った。実は映画
を観ていなくて話を全然知らなかったので、後々じっくり作品を観た。大学時代が思い出される感慨深い作品。
「トゥナイト」「マリア」「クール」等、今でも思わず口ずさみたくなる数々の名曲と共に、ニューヨークでの若者の無益
な争いが描かれ、随所にカメラワークのさえた本作品はミュージカル映画の最高峰。
13.風と共に去りぬ (1939年米)
・誰もが(タイトルは)知っている不朽の名作。4時間の大作だが、あきない。南北戦争を舞台に力強く生き抜くスカ
ーレット・オハラの半生を綴る。個人的にはスカーレットのような綺麗だけど、お高くとまっていて、ずる賢く、人の心
を踏みつけるような女性は張り倒したくなる’嫌な女’だ。この映画の凄いところは、そんな’嫌な女’のアクの強さが
最初から最後まで貫き通されることだ。本来なら主人公的な性格のメラニーを脇役に添えて、うまく対比させてい
る。最後にレッドに去られても、すぐ気をとり直して「明日があるさ・・・」という図太い(たくましい)セリフには恐れ入
りました。
14.スティング (1973年米)
・ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビが織り成すイカサマ師の話。2人の味が存分に発揮されて
いる。初めて観た時、最後のトリックに「あっ、だまされた!」と思わず叫んでしまった。そして何ともいえぬ爽快感
が残った。テーマ曲も大好きです。是非、観ていない方は最初から凝視して下さい。だまされますよ。
15.プライベート・ライアン (1998年米)
・二太郎が生まれて間もない時期に映画館で観た。将来の記念のためにDVDも買ってしまった。ともかく冒頭のシ
ーンが強烈で、結構みせてくれる。いきなり参ったな・・・と思いきや、人間ドラマへ移行していく。何で一人の若い
兵士を探すのに何人も招集されなければならないのか?召集された者はどうでもいいのか?・・・事前に宣伝等
から疑問に思っていた事を登場人物達も当然のごとく思い、葛藤する。最後のライアンの言葉には、ほろっときた
な。再見しても泣けるんだな。演技評価で名高いトム・ハンクス主演の映画では本作品が一番だと思いますがい
かがでしょう?
16.ロード・オブ・ザ・リング (2001年米)
・トールキンの原作の大ベストセラー「指輪物語」の映像化。あらかじめ全3部作という事で3作品が2002年より1年
毎に公開され一つの物語が成立する。その第1部。バリバリの「アドベンチャー&アクション系」で且つファンタジー
色が豊かで目茶苦茶面白いと思う。壮大で美しい景色・凄まじいアクションと映像、次から次へ襲い来る危機と回避
の連続・・・3時間などあっという間に過ぎ去る。
17.ローマの休日 (1953年米)
・某国の王女が親善旅行中に脱走して新聞記者と公園で出会い、素敵な休日を送る、という話で、ラブ・ロマンス
ものでは一番好きな作品。若き日のオードリー・ヘップバーンの可愛らしい事。相手役がうらやましく思えたもの。
ラストのシーンは爽快です。
18.プラトーン (1986年米)
・ベトナム戦争に志願した主人公の目からみた壮絶な戦場の姿と対照的な2人の上官のはざまでの葛藤を見事
に描いた作品。当初(大学3年)観た時「戦争の悲惨さ・愚かさを自分の子供達に伝えるのは、この映画だ!」と痛
切に思った。まだ一姫二太郎には見せられないけど、将来は一緒に観たいです。
19.グリーンマイル (1999年米)
・死刑囚と看守達と織り成す人間ドラマ。何ともいえぬ心温まるシーンもあれば、思わず目をつぶるシーンもある。善良
な看守達・残虐な死刑囚・コネを盾に振舞う若手看守等、各キャラクターが個性的に描かれており、こういう人間ドラマ
は非常に好きであるし、逸品だと思う。この映画の時代は人種差別の時代でもあり、最後、本当は無実な黒人が何の
抵抗もなく憂き目にあう姿は「何とかならないものかよ・・・」と感じた。
20.ジュラシック・パーク (1993年米)
・恐竜が現代に戻ってきた!見事なSFXを駆使した映像・襲われる恐怖感は凄い!さすがはスピルバーグ。ティラノサ
ウルスが山羊の骨を車の窓に投げつけたシーンで私は映画館で飛び上がりました。この映画もシリーズ化され
るが、この作品には及べないでしょう。
21.スターウォーズ(−エピソード4:新たなる希望−) (1977年米)<特別編:1997年米>
・この映画を初めて観たのは小学校6年生の時。大画面に映し出される巨大戦艦に感嘆したのと、何でロボット・宇宙
戦艦が出てくるのに、冒頭で「むかし、むかし・・・」というのが理解できなかった。(実はストーリーも理解できなかった
が)後に繰り返して観る事により、新たな発見があり面白味を認識する。R2-D2は宇宙戦艦ヤマトのアナライザーを
参考にしたのだろうか?何はともあれ、SF映画・映画音楽において革命的な作品でしょう・・・
22.ナチュラル (1984年米)
・スポーツ(野球)映画ではイチ押し作品。ホームランを打った打球が照明にあたり、電光石火になるのは大袈裟とは
いえアメリカ映画らしくていい。最後のキャッチボールシーンも心温まる。日本では、こういう野球映画はみられない
な。野球界のレベル差が映画にも出ている・・・
23.タイタニック (1997年米)
・予告編からでは「レオナルド・ディカプリオが出演する船上での豪華なラブ・ストーリーか!」とあまり期待せずに観た
ら違った。時間も苦とならない十分見応えのある作品であった。さすがに凄い制作費(240億円)をかけているだけの
事はある。船が沈む時に、楽器を演奏していた3人の毅然とした姿が印象的。
24.ゴッドファーザー (1972年米)
・マフィアのファミリー;ドン・コルシオーネ一族の3世代に渡る凄まじいまでの壮大な愛憎ドラマ。当初は純真だった
マイケルがマフィアに入り込んでいく過程を描いた本作品はシリーズ3部作の中でも一番見応えがある。
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