金科玉条(きんかぎょくじょう) |
意味:最も大切な法律・規則。絶対的なよりどころ。「金」「玉」は貴重・重要の意味。「科」「条」は法律の条文のこと。 |
前漢末、王莽(おうもう)が新王朝を建国したとき、前漢の官吏であり、学者だった揚雄(ようゆう)が『劇秦美新』の中で秦の国策を批判し、新を褒めたたえて言った。
(新では)失われた殷、周の偉業を受け継ぎ、絶えてしまった堯(ぎょう)、舜(しゅん)の遺風を継承し、立派な制度、良き計らい、重要な法律(金科玉条)があり、優れた占いが行われ、昔の典籍がすべて世に現われて、光り輝き、もれなく行き渡っている。
【劇秦美新】
※新王朝(西暦八年~二十三年)・・・漢王室の外戚であった王莽が摂政として政治の実権を握ったのち、前漢皇帝孺子嬰(じゅしえい)を廃し建国した。都は常安(長安)。復古政策をとったが失敗。後漢の初代皇帝劉秀(りゅうしゅう)らに滅ぼされた。