八橋かきつばた園       

メ  ニュ  ー
 かきつばたまつり  カキツバタの世話は誰がするのか
 2  花はどのように開くか  池の水は、どこからくるのか
 3  花は1本の茎から何回咲くのか   かきつばた園近隣のかきつばたの花
 4  アヤメとカキツバタとどう違うのか  在原業平の立像と歌碑
 9  新しく建て替えられた茶室「燕子庵」  10  かきつばた あれこれ
11  かきつばた祭り行事予定 12
13 開花情報現在の花の様子は
かきつばた祭りは4/27〜5/26です
かきつばた祭り交通案内図

                                      
                                     
                                         会 場 案 内

     場   所   愛知県知立市八橋町寺内61番地(無量寿寺庭園)
     交通機関  
名鉄三河線八橋駅下車、徒歩8分(名鉄本線知立駅で乗換え) 
                
※交通安全のため、少し遠回りの道案内となっています。
 
    駐 車 場   知立市井戸尻駐車場及び文化広場運動場(カキツバタ園から約5分)
        
   310台[ 5月中の祝祭日及び土・日曜日は有料(乗用車1台1日300円)]    
           ※花の最盛期には、駐車場が満車となり待ち時間が発生する日があります。


       (犬を連れての入場はご遠慮頂いています。但し、小型犬を抱きかかえるなどをしている場合は許可されています。)




  1  かきつばた祭り
            
 
期   間   4月27日 〜 5月26日(入場無料)
                               
 
    ※ 祭り期間中は、観光ガイドボランティアが常駐(AM9:30〜PM2:30)していて、現地で
直接 申し込めば、無料で案内をしてもらえます。お気軽にご利用下さい。
     
 ○ 無量寿寺庭園コース 約30分〜   ○ 鎌倉街道コース 約60分〜

コース名 コース内容 申  込  受  付
まつり期間中 期間以外
かきつばたコース 「無量寿寺とかきつばた園」
「鎌倉街道」周辺史跡めぐりなど
「史跡八橋かきつばたまつり」
4/27〜5/26は現地で直接申込む
(グループの場合は、事前予約をする)
(午前9時30分〜午後2時30分)
知立市観光協会へ事前に申し込み下さい。
花しょうぶコース 「知立神社と花しょうぶ園」 「知立公園花しょうぶまつり」
5/25〜6/20は現地で直接申込む
(グループの場合は、事前予約をする)
(午前9時30分〜午後2時30分)
その他コース 「東海道」周辺史跡など
「鎌倉街道」周辺史跡など
  
 

   


 八橋かきつばた園は、 庭園面積約13.000u、大小16箇所の池(池の合計面積約5.000u)があり、毎年3万本のかきつばたが咲き乱れます。


 また、ここのかきつばたは、平安時代の物語「
伊勢物語」の第9段で在原業平が東下りの途中三河の国八橋で
     
   「 
から衣  きつつなれにし  つましあれば  はるばる来ぬる  旅をしぞ思う 」 と詠まれて以来 1,200年近くの歴史をもつ花です。 
 
そして、今日では、愛知県の花(昭和29年)、知立市の花(昭和48年)でもあり、広く愛知県民、市民から深く愛されている花でもあります。
 さらに、
現在使用されている5千円札の裏面の印刷されている、江戸時代の芸術家、尾形光琳によって描かれた国宝「燕子花図」のモデルになったとされる花でもあります。

 昭和41年5月には、当時の美智子妃殿下並びに皇太子殿下に、ここ八橋の杜若が献上されました。



 
国宝「燕子花図屏風」は、伊勢物語第九段東下りの一節にちなんだモチーフとして、平安時代以来、絵画工芸全般にわたって広く親しまれてきたもの。金箔地に緑青と群青の明快な装飾的構成、律動感あふれる燕子花の配置、左右隻での構図の対比も面白い。模様化されながらも生命感に満ちた燕子花の描写に活気を与えている。尾形光琳の44〜45歳ころの制作と推定される。
 モデルのかきつばたは知立八橋のかきつばたと言われている。

 ※かきつばた祭り期間中は、知立市所蔵の国宝「燕子花図」と全く見分けのつかない複製品が『八橋史跡保存館(資料館)』に展示されます。旅の土産に一見の価値ありと思います。入場料150円




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  かきつばたの花はどのように開くのか?


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 写真1〜7のように花びらが開く。蕾の中間が少しづつ膨らみ始め2の状態へ。そして花びらが1枚だけ伸びて3の状態へ。次に残り2枚の花びらがほぼ同時に伸びて4の状態へ。そして3枚の花びらが垂れ下がり5へ。次に花びらが広がり始め6となり7のように完全な咲いた状態になる。この状態で2日間ぐらいもち、しぼむ。そのころには、すぐ2回目の花の蕾がすぐ脇に伸びてくる。そして、2回目がしぼむと3回目の花の蕾がまたその脇から伸びてくる。一般的には、一本の茎からの花は3回咲くので、一本の茎で1週間くらいの間、花を楽しむ事ができる。蕾の中央が膨らみ始めて完全に咲き終わるまでに3〜5時間ぐらいかかる。その日の天候によって異なる。



  3  かきつばたの花は1本の茎から何回咲くのか?


花が3回咲いたもの

花が4回咲いたもの

花が5回咲いたもの
 ここでは、種の袋の数から分かるように3回〜5回咲いたものを載せたが、まれに6回咲くものもある。また、反対に1回あるいは2回しか咲かないものもある。(野生のものには1〜2回のものが多い。)


  4  アヤメやハナショウブとどうちがうのか? 


 カキツバタ

アヤメ

 ハナショウブ
  かきつばたは、はなびらの中央に白い線が1本ある。アヤメ虎の皮のような模様がある。ハナショウブは中央のラインが花びらの色が変わっても黄色である。この3枚の写真では、アヤメの花が大きく見えるが、中央の虎の皮模様をはっきりさせるために花を拡大して載せている。
 花の咲く時期は、一般的にはカキツバタとアヤメは5月であり、ハナショウブは6月に咲く。また、アヤメは畑で咲くが、カキツバタは湿地帯で咲き、ハナショウブはその中間的位置を好む植物である。

 ノハナショウブ

 ハナショウブ

 カキツバタ

 ノハナショウブ(ハナショウブノ原種と言われている)も中央ラインはやはり黄色である。中央のハナショウブも花びらの色は違ってもやはり中央ラインは黄色である。赤いかきつばたであるが、やはり中央ラインは白である。

 
生育適地 開花期 葉の区別 花ことば
アヤメ 乾地(畑) 5月 主脈がはっきりしない 気まぐれ・神秘な人・よい便り
ハナショウブ 乾地(畑)・湿地(池)どちらでもよい 6月 主脈がはっきりしている 情熱・信頼・優しい心
カキツバタ 湿地帯(池) 5月 主脈がはっきりしない 幸福・幸運・気品

※ この表の開花期はこの地方の平野部でのこと。山間部では遅れる。例えば、茶臼山高原ではカキツバタが6月下旬から7月上旬に咲く。



 
 5  かきつばたの世話は、誰がしているのか?

 『 村こぞり 育てつぎきし かきつばた 』

 八橋では、在原業平公の業績を偲び、「八橋旧蹟保存会」(昭和29年創立)を結成し、カキツバタの世話をはじめ庭園の手入れをしている。現在、最高齢86歳の顧問さん、77歳の会長さんをはじめ、60〜70歳代を主力とした約50名近くの会員が活躍をしている。主な仕事は、池の水の管理、施肥、除草作業(除草剤が使えないため、これが最も大変なしごとで主に偶数月に実施している。)、竹垣の修理、樹木の剪定など。また、業平公の命日近くの日曜日に業平公の追弔会(毎歳忌)を実施している。祭り期間中には毎日交代で庭園清掃やゴミの管理なども行って観光客に気持ちよく花を見ていただこうと努めている。

※ 戦後世の中が次第に落ち着きだした昭和23年頃から八橋町在住の心ある人々が、無量寿寺に咲くカキツバタを戦前のようにきれいに咲かそうと庭園の清掃やカキツバタの手入れをはじめた。そのことが発展し「八橋旧蹟保存会」が誕生した。


        

  6   かきつばた園の水はどこから来るのか?

  戦前は、かきつばた池も、庫裏東の心字池(煎茶式庭園の四つの池)だけであった。水源は近くに掘った井戸のみであったので水の管理に相当苦労していたと言われている。戦後、簡易水道(水源は無量寿寺より500mほど南西の井戸)が八橋にもでき、それを利用するようになった。やがて一般家庭では上水道に変わったが、かきつばた池では、塩素分を含まない簡易水道の水を平成20年(2008)1月まで使用してきた。
 平成22年2月に明治用水の水を利用する工事が完成した。
 南信州にその源をおく矢作川の水が、豊田市水源町から明治用水に導水され、本流から分岐した西井筋を通ってこの無量寿寺の八橋かきつばた園を潤すこととなった。

※ 明治用水は、栃木県の那須疎水、福島県の安積疎水とともに日本3大疎水(用水)の一つといわれている。





      園近隣のかきつばた

   (1)明治用水緑道(遊歩道)のかきつばた

 来迎寺小学校運動場近くの遊歩道
 少しだが、えんじ(赤)色のかきつばたが咲く

   (2)知立神社のかきつばた

 春だけでなく、秋や冬にも開花する(四季咲き)
 数は少しだが白いかきつばたも咲く。


 
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   業平の立像と歌碑


 平成21年12月6日、知立市民とかきつばた園に来ていただいた方々の温かい寄付金で左の写真のような立派な在原業平の立像と「からごろも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもう」の歌碑が除幕されました。

 かきつばたの花と業平像とその歌碑をバックに記念写真はいかがですか。

 業平像の高さ約180cm(台座上から烏帽子の先までの高さ)、年齢およそ35歳、カキツバタの花を見ながら和歌を思索中の姿を想定し制作されたと聞いている。

 [作者]熊谷友児(くまがいともじ)氏
 1954年富山県高岡市生まれ
 1976年武蔵野美術大学卒業・彫刻家米治一氏、般若純一郎氏等に師事。




 9   茶室「燕子庵」


 これまであった茶室(昭和45年建築)が、耐震の関係で今年新しく建て替えられました。また、茶室前の池のカキツバタをすべて新しく植え替えました。
 最高の茶室で、最高の花の観賞ができると思います。
かきつばた祭り期間中は、毎日、日替わりで各流派のお師匠さんによる茶会が開かれています。
 是非、お立ち寄りください。お待ちしています。
 茶室の扁額「燕子庵」は、当時の県知事桑原幹根さんの書であります。(旧茶室のものを再活用)


10 かきつばた あれこれ

2英咲き紫
2英咲き赤
3英咲き紫
3英咲き赤
3英咲き白
4英咲き紫
5英咲き紫
6英咲き白
6英咲きまだら

上の写真の多くは東海市の上野台公園で撮影しました。赤色や5英咲きのカキツバタは自宅の庭で撮影しました。



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