こんぴらさんを参拝した後、高知へと歩を進めるため、JRの琴平駅へ向かいました。
この駅の特徴はなんと言っても「派手」の一言です。
写真が小さくて見えにくいかもしれませんが、軒先の垂木には丸金マークがあしらわれています。
ちょうど偶然、こんな珍客が一番線に停まっていました。トロッコ列車用の新車である「キクハ32 502」です。
その日は瀬戸大橋トロッコとして琴平に来ていたようです。本当にラッキーでした。
いきなり2番目が本命です。
そう、小学館の「鉄子の旅」(月刊イッキ連載中・コミックス全4巻発売中)で、
そして牛山隆信氏のホームページ「秘境駅へ行こう!」で紹介され、一躍有名となった坪尻駅です!
見てのとおり、完璧な秘境駅です。土讃線の乗客と住んでいらっしゃる人以外はここに居ません。
実際に、私は1時間半もの間この駅を独占?していました。
駅前広場が、まるで緑のじゅうたんでも敷き詰めたように一面の草原と化しています。
「鉄子の旅」でも紹介されていたとおり、この駅はスイッチバック方式です。
私は右写真の「キハ54型」に乗ってこの駅を訪れました。
ただ、唯一惜しいのは、貫通ドアのアンパンマンのステッカーが雰囲気をスポイルしていることでしょうか。
観光路線化して客を集めようとする積極性は感じられるのですが・・・。
まあ、「2000系振り子式特急気動車」のアンパンマン号よりはましなので贅沢は言っていられません。
それに反して、駅舎は昔ながらの端正なたたずまいを遺していてくれたので最高でした。
しかも、改札口には「おつかれさまでした。」(裏は「おはようございます。」)の看板があるのです!!
人のぬくもりがこんな秘境でも感じられるなんて、さすがはお遍路さんの国・四国です。
この坪尻駅は全国でも数少ないスイッチバックの駅です。
左の写真は踏切上から撮影した物ですが、左下から右上に通っている線が本線です。
そして、立っている所が駅に通じる線、左上が引き上げ線です。
ここは駅のホームから本線を見ると、高知方面への下り坂になっています。
そのため、高知方面の普通列車は、左上へ引き上げてからこちら側の駅に入ってくるのです。
ここの踏切は第4種踏切と言われるもっとも簡素な物で、しかも、段差のある変り種です。
この駅で見られる列車は、主に2000系振り子式気動車の特急「しまんと」(左写真)・「南風」、
そしてキハ58系とキハ54系の普通列車です。そのなかでも、キハ58系は国鉄時代からの貴重品で、レイルファンの憧れの的です。
そして、なんと、私が乗った阿波池田行きの普通は運よくそれが充当されていたのです!!
しかも阿波池田方は、現在全国でも四国にしか残っていないと言われている高出力車、キハ65型だったのです!!!
これだから旅はやめられません。
四国滞在最終日、この駅に立ち寄りました。
この駅名とホーム上屋の形状、記憶力の良い方なら覚えていらっしゃるかもしれません。
そうです!青春18きっぷのキャンペーンポスターになった駅です!
海岸線を見下ろす位置にあるこの駅からは、瀬戸内海を望むことができます。
私が行ったのは夜だったので、夜闇に浮かぶ港と灯台の光がとてもきれいでした。
もし、もう一度行けるのなら、今度は昼間から夕暮れまで佇んでいたいと思いました。