愛知県碧南市 桜咲く坂で桜吹雪を 「東中学校」の桜を見る自由を私達に!!
<「部外者の侵入を阻止せよ!」高く築かれたフェンスは純粋に桜を楽しみたいと願う者さえ拒絶する。心優しい春のそよ風が、気落ちする人々へ最高のプレゼントをくれた> ボクは碧南一、桜の埋蔵量が多い場所は、東中学校だと睨んでいる。埋蔵量と表現したのは、昨今、部外者の学校への立ち入る事は不可能だからだ。 自由に桜を見られる時代は終わった…。東中学校の高いフェンス越しに桜を眺めるばかり。気落ちする私に、春はそよ風のプレゼント。 空高く拡散する桜の花びらは、やがて私の元へと降り注ぐ。圧倒的な量の桜雪…素直に嬉しい。
<湾曲した松に負けじと、春に頑張る桜。神有・応春寺の松と桜は、どちらも存在を主張すべく壁を越える。あなたはどっちが好き?> 神有・応春寺では、山門を挟んで松と桜が競い合い。”どちらが神有で人気者か”と優越をつけるがごとく、互いにそっぽを向く。 春に優勢なのは、もちろん桜。松は「桜など相手にするものか」と余裕の態度。 境内に入って壁裏を覗けば、余裕の理由が分かる。幹が直角に曲がった珍しい形。桜も負けじと、花の傘を傾ける。 古い街並みの残る神有の地では、日夜、静かな戦いが繰り広げられているのである。
神有地区の氏神様である「天満社」に咲く桜を楽しむ場所は主に2個所。 1つ目は参道入口の池にある桜。水面に垂れるように存在する一対の桜の姿は美しい。両脇には石灯籠があり、夜間は明かりが灯されて夜桜に彩りを与えてくれる。 2つ目は拝殿へと至る石段の脇にある桜。昼にかかわらず鬱蒼とした森の中、木漏れ日に照らされた桜だけが明るく光る。 桜散る時期になれば、次は春の祭。神有の「天満社」は4月下旬に盛大な地区の祭が催されるのだ。 また神有の地にある「照光寺」では4月中旬から「牡丹を愛でる会」が始まる。 70年以上も生き、一株からたくさんの花を咲かせる牡丹は神有の風物詩。
< text • photo by heboto >