ダントンの死

後述のライトナー指揮ウィーン交響楽団の公演記録映像に日本語字幕を付けました。こちらからどなたでも無料でダウンロード可能です。←英語対訳を入手したので、改定字幕版を公開しました('10.12.19追記)

2018年にウィーンでこのオペラが上演されます。日本からこの公演を見に行かれる方に、ダウンロードの手間無く字幕版で予習いただけるように、youtubeにアップしました。
https://www.youtube.com/watch?v=UALThsM9CiA
youtubeの画面上にマウスを持っていくと、右下に記号みたいなのが4つ並びで出てきますが、その一番左(中央寄り)が日本語字幕オンオフスイッチになっています。('18.02.19追記)

作曲者ゴットフリート・フォン・アイネムの代表作とされていますが、ごくマイナーなオペラです。かくいう私もどこでこの作品の存在を認識したのか定かではありません。が、なぜか関心をもっていたらしく、Operashareで見かけた(#55719)際に早速ダウンロードしたのでした。

原作はゲオルク・ビューヒナーの戯曲、この原作者は「ヴォツェック」の原作者でもあります。両方の作品が岩波文庫一冊に入っています。原作が1835年執筆、フランス革命を生き抜いた人がまだ居る頃、オペラ初演が1947年、戦争終結直後ですが、戦争中から作曲していたのでしょうか。フランス革命を舞台にしたオペラとしては、プーランク作曲「カルメル派修道女の対話」1958年初演、に先行します。

無調のところもありますが、歯切れがよくドライな音楽で、調性を維持した「カルメル派修道女の対話」の重苦しさよりむしろ聞き易いかもしれません。殆どの人にとって本格派無調の「ヴォツェック」「ルル」「モゼとアロン」のどれよりも馴染み易いだろうと思います。が、このマイナーぶりからして、大傑作ではない、のでしょう。

しかし、この映像では、エーベルハルト・ヴェヒター演じるダントンが無茶苦茶格好良いです。こんなダントンを演じられるバリトンが中々居ないから上演できない、という見方もあながち外れていないような気がします。
革命に飽きて女性をはべらせるダントン、カミーユからロベスピエール一派の暴走やらを聞かされ、ロベスピエールとの対決に臨むダントン、それもあって公安委員会から逮捕状を出されたダントン、カミーユらと一緒に収監されたダントン・・と見てからの、「被告席でかつて鳴らした雄弁をもう一度ふるうダントン」が、とにかく格好よい、のです。

「カルメル派修道女の対話」と同じく、あるいはそれ以上に、民衆の暴走について考えさせられます。この方向であれこれ書くのは控えますが、一点だけ、裁判員制度導入は失敗だったのではないか、と思ってしまいました。

1963年の舞台収録、白黒にモノラル、という割には画質も音質も良い方ですが、所々数秒に亘って映像も音声も止まってしまったり、甚だしくは同じところを繰り返したり、という部分もありました。これを出来る範囲で止まったり繰り返したりの部分を取り除き、さらに日本語字幕を自分で付けてみたので、公開します! →ダウンロードはこちら

youtube サンプル:http://www.youtube.com/watch?v=2zhFd0V73ps
keyakiさんのご好意により、製作いただいた冒頭約10min分のyoutube映像をサンプルとして使わせて貰うことにしました。
音楽・画質・音質の雰囲気を理解いただけると思います。字幕の見栄えは、DVDフォーマットのものとも字幕付きaviのものとも少しずつ違いますが、内容は同じです。その字幕内容には違和感をもたれると思いますが、この冒頭部分が字幕付けの最難所の一つだった、ということで了解ください。

字幕の日本語には岩波文庫「ヴォイツェク ダントンの死 レンツ」ビューヒナー作 岩淵達治訳 を参考にしました。ただ、この訳文が字幕にするには字数が多すぎるので、そのまま字幕にした部分は余り多くありません。それでも見たこと無いくらいに字数の多い字幕になってしまいました。民衆の叫びの一部は原作にないので、独英自動翻訳から和訳しましたが怪しいところが多々あります。英語対訳を入手したので、改定字幕版を公開しました('10.12.19追記)

チャプタ1: オープニングタイトル
チャプタ2: 第1幕第1場:ある部屋(No.1) ダントンとジュリー(ダントン夫人)、エロー・ド・セシェルと女がそれぞれ戯れている。
チャプタ3: (No.2) カミーユ・デム−ラン登場、エベール派の処刑を知らせる。
チャプタ4: 間奏曲
チャプタ5: 第2場:裏町の路地(No.3) 犬も食わぬ夫婦喧嘩をきっかけに興奮した民衆が貴族らしい若者をリンチしかける。
チャプタ6: (No.4) ロベスピエールが登場し、民衆をたしなめつつ扇動する。
チャプタ7: (No.5) 民衆が去ったところでダントン登場、ロベスピエールと論争、ダントン退場。
チャプタ8: (No.6) サン=ジュスト登場、ダントン、カミーユらをロベスピエールに讒言する。
チャプタ9: 間奏曲
チャプタ10: 第3場:ある部屋(No.7) ダントン、カミーユ、リュシール(カミーユの妻)が話しているところに、ダントンに逮捕状が出たこと知らされる。ダントン退場。
チャプタ11: (No.8) カミーユがリュシールを残して退場。
チャプタ12: (No.9) リュシールが一人嘆く
チャプタ13: 第2幕第4場:牢獄前の広場と牢獄(No.10) 民衆がダントン擁護を叫ぶが、扇動に乗ってダントン打倒に切り替わる。
チャプタ14: (No.11) 牢獄内のダントンとカミーユの対話。
チャプタ15: (No.12) 格子の外に発狂したリュシール登場。
チャプタ16: 間奏曲
チャプタ17: 第5場:革命裁判所(No.13) 裁判長エルマンの前でダントン咆哮する。かっこいいです。
チャプタ18: (No.14) 休廷中にダントン、カミーユ、エローの会話と、エルマンとサン=ジュストの会話が並行する。
チャプタ19: (No.15) 再びダントン咆哮するも、審議から強制排除される。かっこいいです。
チャプタ20: 間奏曲
チャプタ21: 第6場:革命広場(No.16) 民衆がはしゃいでいるところに護送車登場、カミーユ、エロー、ダントンが処刑される。
チャプタ22: (No。17) 処刑人の後片付けの後、正気に返ったリュシールが感慨にふける。突然「国王陛下万歳!」と叫んで逮捕されるところで幕。
チャプタ23: エンドタイトル

Georg Danton: Eberhard Wachter
Camille Desmoulins: Donald Grobe
Herault de Secheles: Paul Spani
Robespierre: Gerhard Stolze
Saint Just: Hans Christian
Herrmann, Prasident das Revolutionstribunal: Hans Braun
Simon, Souffleur: Karl Schmitt-Walter
Ein junger Mensch: Karl Equiluz
Erster Henker (1st executioner): Karl Terkal
Zweiter Henker (2nd executioner): Josef Knapp
Julia, Gattin Dantons: Helly Spittler
Lucille, Gattin Desmoulins: Sonja Schoner
Eine Dame: Edith Vonkilch
Simons Frau: Elizabeth Hongen

Regie: Otto Schenk
Buhnenbilder: Walter Dorfler
Kostume: Hill Reihs-Gromes

Verstarkter Wiener Staatspernchor (chorus master Wilhelm Pitz)
Wiener Symphoniker
Ferdinand Leitner

Live Rec: Wiener Festwochen, Theater an der Wien, June 15, 1963

字幕製作過程、原作とオペラ台本の比較は
→ 字幕製作者のノート へ

(09.07.24) ←元の映像ファイルダウンロードから丁度1年後

 

◎その他音源
寡聞にして、他の映像の存在は存じませんが、2018年ウィーンの上演録画を入手しました! 感想はこちら
音源ならいくつかあるので、聞いてみました。上記のライトナー盤をとんでもない回数繰り返し見ているので、公平でも客観的でもありませんが・・
この他、初演をやったフリッチャイ指揮のが普通に手に入るはずですが、未聴です。入手しました。感想はこちら

  ・1998年リエージュ

Operashare#75097。ライトナー盤が「同時代の傑作オペラ」としての公演と収録であったのに対し、こちらは「忘れられかけた近過去のオペラのリバイバルの試み」だったのだろう、という聞き方をこちらとしてもしてしまいます。1998年収録としては冴えない音です。合唱は少し粗さが気になります。映像付の合唱団は歌も演技も水準を大きく越えていますので、これと比較されると厳しくなります。ダントンの声質が甘さのあるヴェヒターとは大分違っていて、歴史上のダントンにはこちらが似合っているかもしれませんが、私の好みは勿論ヴェヒターの方です。その他はむしろ「健闘」という感じでしょうか。 
Danton: Marcel VANAUD
Lucille: Mariette KEMMER
Julie: Chrisitne SOLHOSSE
Desmoulins: James McLEAN
Robespiere: Igor SLOUTKOVSKY
Saint-Just: Roger JOAKIM
Simon: Patrick DELCOUR
Hermann: Leonard GRAUS

Choeur et Orchestre de l'Opera royal de Wallonie
Direction: Friedrich PLAYER

Liege, 28 mars 1998

  ・1967年ウィーン

Operashare#53194。録音は年代の割りにまずまず、ライトナー盤とほぼ同水準です。クリップスの指揮が緩過ぎます。特に肝心要の裁判シーンで差が目立ちます。ライトナーの角ばった指揮ぶりの方が20世紀音楽には相応しいと思います。主役のヴェヒターの他、デラ・カーザとか、端役でツェドニクとか、歌手は揃えているようですが、指揮とおそらくは演出がライトナー盤に及ばないようです。 
Wiener Staatsoper, Neuinszenierung, 9.11.1967

Danton Eberhard Wachter
Camille William Blankenship
Herault Kurt Equiluz
Robespierre Helmut Melchert
Saint Just Tugomir Franc
Hermann Gerhard Nienstedt
Julie Gertude Jahn
Lucile Lisa Della Casa
Simon Peter Klein
Simons Frau Elisabeth Hongen
Ein junger Mensch Heinz Zednik
Eine Dame Laurence Dutoit
1.Henker Karl Terkal
2.Henker Ljubomir Pantscheff

Orchester der Wiener Staatsoper
Dir. Josef Krips

Regie: Harry Buckwitz
(以上09.12.20追記)

 

  ・1983年ザルツブルク

OrfeoのCD(C 102 842 H)。演奏会形式の上演記録です。それが音からありありと伝わってきます。当然その録音は非常に優秀ですが、このオペラの上演としては全くいただけません。この演劇性の強い作品で、全歌手が横一列に並んで前を向いて歌っている姿が目に浮かぶようでは話にならないのです。
演奏会形式上演で期待されるとおりの水準でしっかり歌っていると思うし、その中で各歌手は声だけで精一杯演技しているのだろうとは思うのですが、1963年ウィーンと比べると、映像抜きの音だけで比べても、歌手陣の役のなりきり度に歴然とした差が付きます。テオ・アダム演ずるダントンもかなり不満ですし、ロベスピエール役は特に不満大です。込み入った箇所での音の分離では勝りますが、そういうのがこの作品では全く得点になりません。1963年ウィーン並みに演技を合唱団全員にまで徹底するのは大変なのでしょうが、このオペラを演奏会形式で上演しようとした時点で企画ミスだった、と断言します。もしこのCDを聞いて「つまらない作品だな」との感想をもたれた方がいらっしゃいましたら、是非、上記の1963年ウィーンの公演記録をダウンロードしてみてください。
と、文句を散々書いておりますが、元々1963年ウィーン以上の演奏を期待して購入したCDではありません。台本の英語対訳がついていることが分かったので購入した次第です。原作にしても、その原作をそのまま使った箇所の多いオペラ台本にしても、かなり訳し難いドイツ語のようで、この英語訳にもいじり過ぎのところが結構あるのですが、やむを得ないようです。原作の日本語訳(岩波文庫)での妙な箇所も何箇所か判明しました。この英語対訳に基づいて1963年ウィーンの映像の改定字幕版を公開しました。

Salzburg, 13.08.1983

Danton : Theo Adam
Camille : Werner Hollweg
Herault : Wilfried Gahmlich
Robespierre : Horst Hiestermann
Saint Just : Hermut Berger-Tuna
Hermann : Kurt Rydl
Julie : Ingrid Mayr
Lucile : Krisztina Laki
Simon : Franz Wyzner

Austrian Radio Symphony Orchestra
Dirigent : Lothar Zagrosek
(以上10.12.12追記)

 

 
  ・2018年ウィーン

 今年3月18日のホヤホヤの公演です。初めてカラー映像でこの作品を見ることができましたが、演出はなじめませんでした。まあ、1963年のをとんでもない回数見ているので、どうしてもそちらと比較して見てしまうのですが。貴重な映像ですから、もしDVDが発売されたらお買い上げ下さい。私も多分買います。
 指揮は違和感無く聞けました。概ね1963年のライトナーの路線をなぞろうとしていたように、私には思えました。
 歌手は、声または見た目で1963年にそれぞれ及ばないように、私には思えました。録音も声が通りにくい収録だったかもしれません。ダントンは見た目も声もヴェヒターには及びません。ロベスピエールは声はまあまあですが、姿にカリスマが全然ありません。演出に邪魔されていた感もありますが。カミーユは声質は違いますが近い感じで割と良い方だったと思います。サン=ジュストがここまでオッサン臭くては駄目でしょう。シモンはイメージが違いすぎ、これでは何者なのか分かりません。主要人物で1963年のに負けていなかったのはリュシールだけ、のように思われます。
 幕を一度も降ろさないままで、舞台中央に斜めに交差する柱2本が出っぱなしなのですが、これが既に感じ悪いです。こんな柱があるから、最初の場面も法廷の場面も全て「壊れかけのあばら家」に見えてしまいます。柱を有効に活用したのが、貴族らしい人物を絞首刑にしかけた時の引っ掛けどころ、だけですから、私には全く評価できません。
 それでも、カーテンコールでは、演出陣にも拍手でしたから、バスティーユの「ロジェ王」の演出よりは遥かに好意的に迎えられたようです。とはいえ、最大の歓声は指揮者に向けられたものでした。これも妥当であるように私には思えました。

Wiener Staatsoper 24-03-2018

Gottfried von Einem: Dantons Tod

Conductor: Susanna Malkki, 
Director & Light Design: Josef Ernst Kopplinger

George Danton Wolfgang Koch
Camille Desmoulins Herbert Lippert
Herault de Sechelles Jorg Schneider
Robespierre Thomas Ebenstein
Lucile Olga Bezsmertna
Saint Just Ayk Martirossian
Herman Clemens Unterreiner
Simon Wolfgang Bankl
ein junger Mensch Wolfram Igor Derntl
1. Henker Wolfram Igor Derntl
2. Henker Marcus Pelz
Julie Alexandra Yangel
eine Dame Ildiko Raimondi
ein Weib Lydia Rathkolb

Gloria Maass Musik
Rainer Sinell Stage
Alfred Mayerhofer Costumes
Ricarda Regina Ludigkeit Choreography
(以上18.04.01追記)

 

 
  ・2019年ウィーン

 昨年に引き続きウィーンで上演されました。再演の事情など勿論存じません。昨年のが好評だったと考えるのが自然でしょう。もしかしたら、昨年好評だったので、DVD発売に向けて歌手を選び直して再演した、のかも(後述)。
 昨年のと同じ演出だったので、「あ〜あ」と思いながら見始めましたが、印象は随分いいです。
 声が通りにくい感じの録音なのは、2018年と同様なのですが、歌手の印象が、主役のダントンから端役まで、軒並み良くなっています。ダントンは声だけなら2018年の人のほうが出ていたかもしれませんが、姿がずっといいです(でも、ヴェヒターには及びません)。カミーユやエローは1963年に近づいた感じで好印象です。「2018年と同じくらいに良いかな」と思ったリシュールは、同じ人でした。他にはシモンとロベスピエールも同じ人が(後で見比べてみれば)殆ど同じように演じてましたが、慣れのせいか、この人達も今回の方が印象良く見えました。例えばロベスピエールvsダントンの場面で、ダントンの背筋がピンと伸びているだけでも場面の緊張感が違ってくる、ように思えました。
 指揮も昨年とは違う人ですが、同じく違和感無く聞けました。

 さて、今回入手分には完全な形で字幕が独英、不完全な形では仏伊日露、とついていました。少なくとも日本語字幕は私のとは独立に製作された字幕でした。
 話せば余りに長くなるので詳しいことは省きますが、その不完全な日本語字幕を付けた状態で前半分は見ることが出来て、残り半分は文字データだけ読みました。「こう訳せば良かったのか」と思えた箇所もありましたが、トータルすれば私のも決して負けていないと思います。冒頭の二重会話とか、牢獄の場面とか、全部字幕になっていましたが、多分字幕で読んでも理解できないと思います・・・そもそも原作戯曲の和訳を読んでも分からないのは原作者と訳者と読者と、誰の問題なのでしょう。
 来歴が分からないながら、6ヶ国語の字幕データつき動画が流出したというのは、DVD発売に向けて準備がされているのではないか、と勝手に期待を膨らませた次第です。

Wiener Staatsoper, 29-05-2019

Gottfried von Einem:"Dantons tod"

Conductor: Michael Boder
Director & Light Design: Josef Ernst Kopplinger

George Danton  Tomasz Konieczny
Camille Desmoulins  Benjamin Bruns
Herault de Sechelles  Michael Laurenz
Robespierre  Thomas Ebenstein
Lucile  Olga Bezsmertna
Saint Just  Peter Kellner
Herman  Clemens Unterreiner
Simon  Wolfgang Bankl
ein junger Mensch  Wolfram Igor Derntl
1. Henker  Wolfram Igor Derntl
2. Henker  Marcus Pelz
Julie  Szilvia Voros
eine Dame  Ildiko Raimondi
ein Weib  Lydia Rathkolb

BUHNENBILD Rainer Sinell
KOSTUME  Alfred Mayerhofer
CHOREOGRAPHISCHE MITARBEIT  Ricarda Regina Ludigkeit
(以上19.06.09追記)

 

 
  ・1947年ザルツブルク

 付録データの記述が正しければ、まさしくこのオペラの初演時の収録ということになります(参考:英語版wiki)。所々に聞き覚えのない部分が挟まります。はっきり分かるのは、冒頭のかなり長い前奏曲、ダントン処刑後のオケによる間奏曲、最後の場面にリュシールの「国王陛下万歳」がない代わりにオケが静かに続くところ、の3点です。どちらが勝るとは言い難いですが、聞きなれた方が私は好きです。
 歌手の印象は1963年と余り変わりません。カミーユの声質が少し違いますが、歌い方は似せてますし、他はもっと近いです。1963年の上演がこの1947年のを参考にしていたと理解すべきでしょうか。ただ、合唱は縦の線が揃わない感じで、1963年には及びません。入手した録音は、ノイズ除去とピッチ修正が成されていて、かなり聞きやすいものでした。
 歴史的に貴重な録音であることは間違いないでしょうが、作品を知って楽しむには1963年のがあれば十分なようにも思います。映像もつきますし。

DANTONS TOD
Oper in zwei Teilen und sechs Bildern von Gottfried von Einem.
Libretto von Boris Blacher nach Georg Buchner.

Georg Danton: Paul Schoffler
Camille Desmoulins: Julius Patzak
Herault de Sechelles: Peter Klein
Robespierre: Josef Witt
St. Just: Ludwig Weber
Herrmann: Herbert Alsen
Simon: Georg Hann
Ein junger Mensch: Erwin Nowaro
Erster Henker: William Wernigk
Zweiter Henker: Wilhelm Felden
Julie: Gisela Thury
Lucile: Maria Cebotari
Eine Dame: Trude Ballasch
Frau des Simon: Rosette Anday

Chor der Wiener Staatsoper
Wiener Philharmoniker
Ferenc Fricsay

Salzburg, Festspielhaus, 6. August 1947(以上22.02.26追記)

 

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