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<深沙の休憩室 見切の章>

・・・・・・・・・。
なんかこの春、このネタ使ったのが多そう。
♪ふふん〜
あ、ユナさん、こんにちは!
何見てるんですかぁ?

ポスター? ああ、これですかぁ〜
アタシが友達に頼まれてた
勧誘ポスターの描きかけですね!

流行のモノを色々悪魔合体してみました〜!
どうです、これ?
ツッコミどころは色々あるけど、
とりあえず肝心の団体名と活動日が
“見切れ”ちゃってるのが
勧誘ポスターとしては致命的じゃない?

ええと、ついつい真ん中の絵を目立たせようとしたら、
そういう文字がだんだんと紙の外に・・・
ってこういうのを“見切れる”っていうんですかぁ?
アタシが知っているのと違う使い方の気がするんですけどぉ・・・
えっ?
『本来画面や枠内に入っていなければならないものが入りきっていない』
状態を“見切れる”というはずだけど・・・
もしかして別の意味があるの?
ユナさんがアタシに質問するのは珍しいですねぇ〜。
普通、“見切れる”といったら、こういうことだと思うんですよぉ!

攻撃
ひらめき
見切り

つまりこの場合、『チャージは“見切れる”技だった』
みたいな感じで使うんですよぉ〜。
逆に『触手』みたいに本当は“見切れない”技を
“見切れる”と思って、延々と喰らい続けたあの日々・・・
あなたがいつもネタに走ることを“見切れない”で、
真面目に聞こうとしたわたしってホント、バカ・・・。

・・・例はともかくとして、確かに普通の“見切れる”の使い方ではあるけれど、
イラストに対しての使い方ではないじゃない。
あっ!そういえば。
ということはイラストとかにおける“見切れる”って
ユナさんの言われるような使い方しかないんですかねぇ。
なんだか最近それとは違う使い方をしているのを聞いた気がするんですけどぉ〜

・・・はぁい、花鶏絵の眼鏡の方、アトリです。
・・・中の人が某魔法少女にはまる前に、
本編で『アクセサリー』ネタを使ってしまって残念がってたのは気のせいよ。

次回、Many a true word is spoken in jest.(嘘から出た真実)
あ、店長、こんにちは。
でも、どうしたんですか、急に?
『嘘から出た真実』ということは
本当に“見切れる”に別の意味があるってことでしょうか?
あっ!!アトリさんのそのモノマネで思い出しました!

“見切れる”って『映ってはいけないものが映ってる』
みたいな意味で使いませんでしたかぁ!?
え?それは『13階なのにベランダのない窓の外に人影が映っている』
『廃病院の通路を撮影したら、白い影が複数浮いている』
というような暑い季節によく放映される恐怖映像の話?
・・・貴女までボケると収拾がつかなくなるからその辺で、ね。
そっちじゃなくて『人形劇ドラマで、操演の人の手が映ってしまっている』
『時代劇なのに背景にバイクが映ってしまっている』みたいな方のこと、ね。
『ミラーワールドなのに鳥や飛行機が映りこんでたので撮りなおし』とかそういうのですね!
実写だとどうしてもそういうことが起きちゃいますからねぇ〜
(・・・例はともかく、さり気なく本質をついたわね)
・・・そうね、アナタの言うように本来“見切れる”は映画や写真、演劇等において
この『映ってはいけないものが映ってる』の意味で使われていたの。
・・・それがいつの間にか『本来画面や枠内に入っていなければならないものが入りきっていない』
の意味で使われるようになったみたいね、語感的な誤解で。
でもアニメやイラストなどにおいては、こちらの意味の方がしっくりくるかしら。
・・・何故だと思う?
う〜ん、よくわからないですけどぉ〜
最初のアタシのポスターみたいに、
漫画やイラストの場合だと原稿用紙のサイズがあるから、そこに入りきらない、
『オレのポケットには大きすぎらぁ』みたいな感じじゃないでしょうかぁ?
(・・・なぜ、カリオスト□の城のルパソ?)
・・・写真や映画にだって規定のサイズはあるし、
それに入りきらないことを指して“見切れる”と言ったりしないかしら?
・・・例えば、プリ○ラで失敗した時みたいに。

プリ○ラ風味 そういえば、そうですねぇ。
こういう風に撮れちゃった時、よく友達に
「あたし、見切れてるじゃん!?」ってツッコまれますねぇ。
つまり写真等ではどちらの意味の“見切れる”も
よくおこるってことですね?

(・・・これは友達もつっこまざるをえないわね)
・・・そういうこと。
特に『映ってはいけないものが映ってる』という状態は
写真や映画、演劇等の実写のような被写体の動向を
完全に制御することができないから起るといっていいと思うの。
・・・さっきのアナタの例の鳥や飛行機のように、ね。
逆にイラストや漫画の場合、レイアウトやモチーフは任意で調整可能だから
想定外のものを枠内に描いてしまったなんてことは普通は起らず、
『本来画面や枠内に入っていなければならないものが入りきっていない』
状態が発生しやすいからその意味の方がしっくりくる、ということでしょうか?
(・・・先読み、お疲れ様)
・・・そんな感じ、ね。
あまり観念的な話をしていても面白くないから、
イラストにおける“見切れ”の例をいくつか挙げてみようかしら?
“見切れ”を上手く使った表現の説明って感じですか?
そういえば、なんでイラスト限定なんですかぁ?
漫画でも“見切れ”ってありますよね?
・・・その説明だと本編寄りすぎるから、というのと『配置ーず』と少し被るから、ね。
あくまで上手くない“見切れ”の結果、表現したいものの魅力が減った例を取り上げようかと。
・・・あと、漫画やアニメの場合、連続性があるから
1枚絵で表現しなくてはならないイラストとは許容される表現が異なるので、
話の焦点がぼやけてしまうからやめておこうと思って。
真面目に取り上げると長くなるから、こっちでは軽めにというのは分かったんですけどぉ〜
漫画とイラストにおける“見切れ”の許容される表現の違いが分かりません!
例えばお色気シーンの場合、漫画だと吹き出しで隠しちゃえばいいけど、
イラストの場合、花瓶や机の脚で隠さないといけない、みたいな感じですか?
(・・・日活□マン○ルノ的手法?)
・・・そういう意味の表現ではなくてイラスト、主にキャラ主体のイラストの場合、
漫画の一コマを切り抜いただけでは何がなんだか分からないってことがあるでしょう?

実際に例を挙げるとこんな感じかしら?

1コマピックアップ漫画全体

ああ、なるほど。
漫画の中の一コマとしてなら、特にその前に全身絵があるなら尚更、
目アップも演出の一つとして定番だけど、
目アップだけのイラストがあったら、目の練習か何かとしか思えないですね。
・・・勿論、背景効果等を工夫すれば、
目アップのみでも表現できることはあるだろうけど、それはおいておくわ。
ええと、それで結局、“見切れ”で魅力が減ってしまう例ってなんですかぁ?
例えば、野球バカの弟を電信柱の物陰からジッと見つけてる状態だと
魅力が下がってしまうとか、そんな感じですかぁ?
(・・・巨○の星の明子姉さん?アレはアレでいいと思うのだけど)
・・・そうね、とりあえず浮かんだのは、前方に突き出しているもの、
例えば手や銃口等は見切れてしまうと遠近感や迫力が減ってしまうわね。

全体 銃口見切れ 反対側見切れ

確かに前に突き出している部分が“見切れている”方は
迫力がなくなってしまっている気がします。
画面に入りきらない場合は、手前より奥側が“見切れている”方がいいということですね。
・・・そうね。
ただキャラ絵の場合は顔アップでも何とかなってしまう気がするけれど。

・・・いきなり特殊例で示してしまったから、次は普通にキャラ絵の場合について。
あ!それでしたら、過去絵の使いまわしじゃなくて、
中の人が気まぐれに新規で描いたユナさんのコスプレ姿を題材にしたらどうですかぁ?
・・・何その凄まじくメタ的な発言は?
確かに『撮った』といったら、“見切れる”の意味が変わってしまうから、
『描いた』と表現するしかないのだろうけど。

・・・ともかくそれを使って説明してみましょうか。

バストアップ 全身

えっ?このキャラのコスプレなの?
このキャラだったら、店長の方がよくない?胸のサイズ的意味で。
え?でも中身的にはユナさんの方があってると思いますよ?
本編キャラで唯一必殺技名を叫ぶ的意味で。
(・・・というかコスプレさせられてる点には疑問を持たないの?慣れっこ?)
・・・はいはい、脱線しないの。
・・・最初の例としては、髪形や服装等が特徴なのに顔アップにしすぎて、
それらの特徴的な部分が“見切れて”しまっているもの。
さっきの漫画の例のように、別の形で全体像が分かれば問題ないのだけど、
そうでないと“見切れている”部分を各々の想像に委ねた結果、
誤解されてしまう可能性があるわ。

顔アップ ああ、昔のスパ□ボの顔アイコンとかですね!
アタシ、ダイターソ3を見たことがなかったので
主人公の髪型は角刈りだと思ってたんですよぉ。
実際は某サイヤ人の王子みたいな髪型で
かなりびっくりした記憶があります!
この子の例は相変わらずよくわからないけど、
イラストの場合、顔アップの多用によって
特徴的な部分が“見切れ”てしまう危険性があることは分かりました。

目見切れ ・・・次は目、特に瞳が中途半端に“見切れ”てしまっている例。
確かにこれはあんまり良くないですねぇ。
表情がよくわからなくなっちゃってます!
『キャラ絵は目が命』ですからね!
でもどうしてもこういう配置になってしまう時は
どうすればいいんですかぁ?

目を省略 ・・・そういう時はいっそのこと、
“見切れ”てしまった目を省略してしまうのも手ね。
なるほど!
中途半端に誤解させる位なら、いっそアタシがこの手で・・・
ってことですね!?

この手で・・・何をするつもりなの?

それはともかくとして、バストアップ絵の場合の“見切れ”は
やっぱり髪型や顔関係がほとんどってことでしょうか?
・・・一応、他の説明用に下に3パターン用意してみたけれど、どうかしら?
個人的には俯瞰気味の構図の場合、
頭が“見切れ”ているよりは胴が“見切れ”ている方がいい気がするわね。
・・・強調したい部分によって異なるでしょうけど。
ただ女性キャラの場合、体のラインは重要だから、
それが分かりにくくなる“見切れ”は避けた方が無難、ね。

胴見切れ 頭見切れ 胸ライン見切れ

全身 ・・・残るは全身絵が“見切れる”場合。
といっても全身絵は入りきらないことが多くて、
上手く“見切れ”た結果が
さっきのバストアップ絵と言えなくも無いから、
あまり語ることはないような気がするけれど。
あ・・・オチが読めた。

もし、この時点でオチが読めないのなら、
悪い事は言わないから、ここで引き返しなさい。
いい?確かに忠告したから。
ユナさん?何一人で納得してるんですかぁ?

それはそうと、全身絵が入りきらない場合、
普通に“見切れ”るとしたら、こうですよね?

足見切れ ・・・そうね。
足部分が“見切れる”のが普通ね。
・・・・・・
ユナさん?急に黙ってしまいましたけど、大丈夫ですかぁ?

ということは上手くない“見切れ”は、こうですよね?

首見切れ ・・・あっ
つまりキャラ絵の命も命である顔が
“見切れる”のはもっての他ってことですよね?
これがやりたかっただけでしょ!!

・・・まさか、本編ではないのにこんなに長くなるとは思わなかったわ。
“見切れ”の話だけに“見切り”発車だったってことですね!?
・・・誰がうまいことを言えと(ry
すみません〜

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