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CZ-6FD5とMK-FD1を少し比較してみる



ジャンク初代のFDDメンテが終わったので、シャープ純正5インチFDドライブ「CZ-6FD5」と満開製作所の「MK-FD1」も序に、という事で引っ張り出してきたので少々比較を

外付けFDDは基本的に3.5インチFDD搭載のCompact XVI(92年2月発売、後発の030、030Compactでも使用可)用で、発表当時でもそれまで発売された5インチ市販ソフトどうやって遊ぶんだ?な謎仕様だったのだけど、本体より3ヶ月遅れで同年5月に純正外付けFDD「CZ-6FD5(標準価格99,800円)」が発売された
既に5インチゲームが沢山発売されていて、Compact XVI+CZ-6FD5では結構な金額となるので、おそらく中古5インチモデル本体購入という選択筋もあったのか、先のXVIが出た時ほどの盛り上がりは無かったように思う
そんな時代にゲーム制作育成学校が開校され、そこへ教材としてCompact+5インチFDDが使われていたのは有名な話で、後に学生が盗んで持ち帰って幾つか無くなったといった話も(酷いw
結局売れ行きは良くなかったであろう事から、満開製作所やツクモなどでCompact本体が安く売られるようになり、CZ-6FD5もその対象に


CZ-6FD5が発売された1年後、満開製作所の電脳倶楽部93年5月号(第60号)で満開ショップが開設され、そこに初めて登録された際にはCZ-6FD5が半額の49,800円で販売


その3か月後、満開製作所ブランドでMK-FD1が39,800円で初登場する


Oh!Xでは93年8月号の14ページに写真、62&63ページにMK-FD1の記事があり、「純正品と同じドライブを使用」となっている

当時の私はACE-HDを使っており、Compact XVIが新品で98,000円の時にMK-FD1とツクモのメモリ(コプロ付き)をセットで購入した記憶・・・今思えばそれだけで20万かw
あ、Cコンパイラ2.1NEW KITも買ってるわ・・・ボーナス全部突っ込んだんだよなぁ(懐
当時はメモリ取り付けるのにCompact分解するのが怖くてツクモの店員さんにお願いしたぐらいのヘボさだったよ(泣
因みにカラーモデルのMK-FD1は過去に紫を一度見たことがあるだけ


外観は当然違えど、大きく異なるのは接続ケーブルが別か直接かのみ
電源スイッチはCZ-6FD5が前面に対し、MK-FD1は後面にある
上記写真のCZ-6FD5用の接続ケーブルは満開製作所製のもので、純正はケーブルが黒色(持ってるのは確実だが恥ずかしがって出てきてくれなかったw)
ケーブル別と直付け、どちらがいいのか・・・一概には言えないが、別だとケーブル無かったら使えないし、直付けは接続できる機種が限定される
汎用性を考えれば、ケーブル自作前提だけど別々の方が若干応用が利くメリットはある?


やむを得ず横にして使う場合はイジェクトボタンが右に来るようにしないとダメ
逆にして動かすとディスク面にキズ付いたりヘッドが壊れたりするので、動作させる場合は注意


MK-FD1のが一回り大きく、CZ-6FD5がすっぽり入ってしまうぐらいの大きさ
カバーをオープンしたパッと見、どちらも68本体で使われている所謂ACE系ドライブを使用
ヘッドモーターのケーブル形状等から判別するに、CZ-6FD5は主にSUPERより前のドライブ、MK-FD1は主にXVI以降のドライブが使われているが、ロットによって異なるかもしれない
68本体と違い、どちらも円盤側が取り出す方向を向いているのは偶然か?・・・CZ-6FD5がベースモデルだろうからMK-FD1は合わせただけかな
CZ-6FD5はガワに直接ドライブが取り付けてあり、MK-FD1は68本体と同じように2台を固定カバーに取り付けてからガワに取り付けてある


よって68本体からドライブ2台分抜いてそのまま単純に置き換えることができる・・・ってCZ-6FD5もバラせば当然可能ではあるがw
固定カバー自体にもSHARP型番があるので提携していたと思われます(そりゃそうだ


フロントオープンしたところ
CZ-6FD5はガワの造型が凝っており、型作りだけでも拘ってるなぁな感じ
通常、単体のFDDのフロントにはドライブ上部の保護カバーを固定する小さなネジが前面に2つ付いているのだが、MK-FD1は設計ミスなのかネジの高さが考慮されていないようで、最初からネジが付いていなかったw
ドライブとフロントカバー内部がピッタリな感じで作られていて・・ネジが当たる部分に窪み入れればいいだけなんだけど、発注段階で考慮されてなかった可能性?(使用上は全く問題無い)


ドライブ番号切り替え基板
多少部品や配置は違えど、まぁ同じだよね(当たり前


電源ユニットに関しては全く同じw
MK-FD1が出てからはCZ-6FD5は製造していないと思われるので、外付けFDDに関しては満開製作所にお任せして余った部品を提供したってところだろうか


因みに外付けFDDユニットの電力規格はCZ-6FD5、MK-FD1共に15Wとなっているけど、電源ユニット自体は30Wまでのキャパがあるみたい
どうでもいいことだけど、上記写真のはMK-FD1だけどメスコネクタが無駄にデカイw・・5ピンの在庫が無かったのかな
外付けドライブユニット自作したりする場合は参考に

な感じで、基本的に同じものだから特別どちらがいいとかは全く無いし、私はどちらも好きだw
チタンブラック好きな人もいれば木目のが落ち着いてて好きな人もいるだろうし、今では個体数自体少ないし高騰しているので、入手できればどちらでもいいんじゃないかな
MK-FD1の有料カラー版はほぼ見ないけど、幾つぐらい売れたんでしょうね?
そういえば3.5インチの外付けドライブも予定があったハズだけど結局SHARPからは出なかったなぁ
てことで比較終わり


【以下自作ケーブル関連のお話】

基本的にCompact(030含む)で使用前提の内容です
外付けFDDが何故高騰するのか、希少性や容に拘るなら全然ありだけど、単純に、Compactに外付けFDDとして繋ぎたいのであれば、5インチモデルのX680x0を購入したほうが良いでしょう
これ書いてる現在、オク等を参考にすると68本体買った方が安い場合が多々見受けられますw
当時を知らない人からすると、ん?そんなことできるの?と思う人もいるかもだけど、どちらか一方からアクセスするのであれば問題無く使えます(ドライブ番号はCompactが2、3固定ですが)
逆に両方からアクセスしてしまうとフロッピーディスクのFATが壊れる可能性があるので注意が必要です(ので、通常はドライブ側本体を起動してインタラプト押して止める)
それが怖ければドライブとして使う本体側のコントロール基板に刺さってるFDコネクタを抜いておけば単純にFDDドライブユニットそのものになります

CZ-6FD5だと用途はそれ以外使えません(部品取りは可かw)が、68本体なら、生きていれば68本体を2台所有できるメリットもあり一石二鳥です
てことで、クドイですが5インチFDDが使いたいだけの目的であれば無理して高い外付けFDDを入手する必要性は全くありません

と、前置きが長くなったけど、その場合はケーブルを作る必要があります
必要なのは、
MDR40ピンオスコネクタ - D-sub37ピンオスコネクタ
です
※Compact+CZ-6FD5の組み合わせならMDR40-MDR40のストレート結線で


説明書から抜粋
40ピン→37ピン・・・増えた38&39&40(GND)の3本工夫すればいいだけ(お好きなように)
(右クリックで画像開けば拡大)


ケーブル長は適宜、こんな感じで
このケーブルを作ればCompactに5インチ68本体繋げる目的以外に、5インチ68本体にCZ-6FD5(2、3固定)を繋ぐこともできます・・・利点は知らんけど(ぉ

D-sub37ピンコネクタの入手は難しくないでしょう
MDR40ピンコネクタはおそらく3M製のものなら購入できるハズ・・・と、これ書いてる現在調べでAmazon、モノタロウ、市場系で圧着用、はんだ付け用どちらも買える
アンフェノールハーフピッチコネクタとかミニチュアデルタリボンコネクタ、40ピン(40極)とかで探せば出てくるでしょう
昔は一時期3M製も40ピンのが無くて、SCSI用50ピンを切って使うという荒業系の人も居たらしい


因みにCZ-6FD5とMK-FD1で使用されているコネクタは、DDK製のアルミダイキャスト仕様コネクタで、重厚感があって良い
記録を見ると2003年に購入しており、2014年のイベントで幾つか頒布した事がある
購入当時も既に品切れ状態だったのを、地元の商社さんに無理言ってお願いしてDDKに製造(海外工場)してもらい、わざわざ家まで届けに来ていただいたという、もう感謝しかなかった
・・・勿体なくて全部使えないよねっ!(ダメじゃん
今では普通に絶版なので入手不可能です

てことで、ケーブル作れるのであれば、高騰しているCZ-6FD5やMK-FD1をわざわざ購入するより、5インチ仕様の68本体を買って外付けドライブとして使う方が利便性があるのでお勧めですw(何度目~
※この使い方だと外付け0&1、Compact内蔵2&3固定となります
心配な人はドライブだけ取り外して使うのもいいかもしれませんね
内蔵⇔外付けのドライブ番号入れ替え機能もICなど使わずに可能なので、本体からドライブ抜き取ってガワ自作するのも楽しいかもしれません


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c 2016, えくしみえむLast updated 2025/03/10