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和算免許状及び和算書
関孝和
によってはじめられた関流和算は、18世紀末から19世紀にかけて、市域でも盛んになった。
縦18センチ、横190センチの和算免許状は、斎藤九郎左衛門信芳が、1784年(天明4)12月に、松崎
與右衛門行乗
に授けたものである。この與右衛門は、五年後の1789年(寛政元)に、桜井神社に算額を奉納している。1805年(文化2)に、同じく算額を奉納した長谷部
宇兵衛延之は、清水三郎林直の門人である。林直と行乗とは、同門の和算家であり、その関係で長谷部家に伝えられたものと思われる。
また、延之が、学んだと思われる和算書には、「精要算法」上中下3冊、「古今算法」一〜五巻、「算俎」巻二・四の2冊、「
括要算法
貞享利3冊、の計13冊があり、いずれも木版
和綴の冊子である。