東海道のマツ並木とうかいどう　　　　なみき

　1601年（慶長6）徳川家康は、東海道に宿駅を定め、つづいて1604年（慶長9）には、街道に一里塚を設置して、道の両側に並木を植えさせた。さらに1612年（慶長17年）の道路の補修、並木敷地等の定めをして、街道を直接管理した。

　こうして街道の松並木は、旅人に風情を添え、夏は緑の陰を作り、冬は風雪を防ぐのに役立った。幕府は保護補植に力を注ぎ、街道沿いの農民たちの出役によって、その清掃整備が維持されてきた。明治以降も重要幹線国道として管理が続けられてきたが、現在の国道1号ができた後は市道に移管された。近年風害や公害のため、その数を減らしているが、現存する百数十本のうち大きいものは、樹齢200～250年と推定される。