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紙本墨書 十字名号
- 分類
- 市指定(第186号)
- 指定年月日
- 平成10年2月27日
- 種別
- 書跡
- 所有者
- 本證寺
- 時代
- 室町時代
- 形状
- 紙本墨書
縦 95.8cm 横38.5cm
/掛幅装
- 作者
- 蓮如(一四一五〜一四九九)
本名号は、本願寺第八代蓮如より本證寺第六代光存に下付された「帰命尽十方無碍光如来」の十字名号と伝えられているものである。
蓮如は、継職後の1458年(長禄2)から門末に対して籠文字(双鉤填墨)の十字名号を書き与えているが、それは、親鸞によって示され、覚如などが継承し、流布させてきた十字名号を掲げることによって、親鸞一流の法義を明らかにし、教化を推進、本願寺教団の興隆を期したためであった。しかし、1465年(寛正6)の京都本願寺破却(法然のときより十字名号を禁じていた比叡山僧徒の反感を買い、坊舎を破却された事件)以後は、急激に増加する門徒の求めに応じるためもあり、草書体の六字名号を数多く下付するようになった。本名号は、晩年になって再び十字名号の下付を行った時の紙本に書された楷書体のものである。上下讃・蓮台は記されていない。