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絹本著色 親鸞上人像
- 分類
- 市指定(第185号)
- 指定年月日
- 平成10年2月27日
- 種別
- 絵画
- 所有者
- 本證寺
- 時代
- 室町時代
- 形状
- 絹本著色
縦 95.2cm 横55.5cm
/掛幅装
親鸞の画像としては、存命中に描かれた「安城御影」が知られ、その後の親鸞の肖像画に影響を与えた。室町時代に本願寺が末寺へ下付するものは、ほとんど木像のような形態に定型化されている。
親鸞は、礼盤上に座す。礼盤は背が高く格狭間で装飾されており、その上には繧繝縁の畳が描かれている。黒衣墨袈裟を着けて、首には帽子を巻き、右向きの像であるが、念珠を持つ手が通例と異なり、左手が上になっていることから「左上御影」と呼ばれている。
「左上御影」は、他に10点近くが確認されているが、文明8年(1476年)に下付された画像が最後のものとされる。いずれも、首に巻く帽子が大きく描かれ、格狭間が正面に三つ描かれるのが特徴である。本像は、裏書きが剥落して年代の特定は難しいが、他の類例と同時代の作品と推定される。寺伝では本願寺第八代蓮如が、本證寺第六代光存に下付したと伝えている。