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桜皮巻き小形壺形土器
- 分類
- 県指定(考第21号)
- 指定年月日
- 昭和56年11月20日
- 種別
- 考古資料
- 所有者
- 安城市
- 時代
- 弥生時代終末期
- 法量
- 器高11.9cm
口径11.4cm(推定)
胴部最大径13.8cm(被覆状態)
底径4.8 cm
1973年(昭和48)の発掘調査で亀塚遺跡東町から出土した。壺形土器の周囲を、ひも状の樹皮で編み包んでいる。このように土器の周囲に有機質(樹皮)が残存している例は少なく、出土直後に奈良国立文化財研究所(当時)において、ようやく実用化されはじめた保存処理が実施された。
弥生時代終末期(約1,800年前)の土器で、有機質部分は、樹種鑑定の結果、サクラ属の樹皮と同定された。民俗事例などからヤマザクラの可能性が高いと考えられる。
この桜皮巻き小形壺形土器は、同様に樹皮で包まれた土器のなかでも、樹皮部分の残存状態が良好な資料である。
なお、内部に何を収納していたのかは、明らかではない。