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桜井町の棒の手さくらいちょう ぼう  て 

桜井町の棒の手
分類
県指定(第34号)
指定年月日
昭和39年3月23日
種別
無形民俗文化財
所有者
桜井町下谷棒の手保存会

 棒の手は、村の祭礼に奉納されてきた農民武芸で、民俗芸能として県下に36(県指定は14)の伝承地がある。
その分布圏は猿投神社さなげじんじゃ龍泉寺りゅうせんじを中心とし、流派も10種を超えている。桜井町に伝わる棒の手は、桶狭間おけはざまの合戦(1560年)後、今川方の家臣式部大夫しきぶだゆうがこの地にとどまり、農民に伝えたのが起こりとされ、「式部流」と称し、今も二六種を伝えている。

 演技は、全員で行う「神前表棒しんぜんおもてぼう 」「くだき」と、2人から5人で行う「ちらし」と呼ばれるものがある。棒の他に、やり薙刀なぎなたかまかさ十手じゅってなどを使用する。

 古記録には1778年(安永7)に神前で奉納したと記されている。市内の数少ない貴重な民俗芸能の一つである。