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文字書きからくり人形
- 分類
- 市指定(第215号)
- 指定年月日
- 平成22年11月5日
- 種別
- 有形民俗文化財
- 所有者
- 安城市
- 時代
- 江戸時代
- 形状
- 高さ 62cm
(人形のみ24.5cm)
箱入り
からくり人形とは、糸やぜんまいなどの仕掛けで動くように作られた人形である。これには江戸時代後期の「茶運び人形」「文字書き人形」「弓曳童子」などがあり、西洋時計内部の技術を模して作られたと考えられている。
本資料は口と手に持つ筆で、左手のお盆に乗せた紙に「松・竹」と書いたものと推定される。また人形の動力は、ぜんまいではなく紐引きによる手動力で、日本固有の技術を活用している。6本のテコ棒がカムの形をたどり、中の糸に動力を伝えて顔や腕が動き、そして三段の歯車で速度を調節していたと想定される。本資料は現存する文字書きからくりとしては、日本で2例目の発見であり、江戸時代最高の技術水準を示す資料である。
本資料は、2009年(平成21)に古井町の個人より安城市に寄贈されたもので、1891年(明治24)に安城市小川町の実家より誕生祝いに雛人形とともに個人に贈られたものであると伝えられている。