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三河万歳
- 分類
- 国指定(無第331号)
- 指定年月日
- 平成7年12月26日
- 種別
- 無形民俗文化財
- 所有者
- 安城の三河万歳保存会他
三河万歳の起源には諸説あるが、少なくとも室町時代には畿内の万歳が現在の安城・西尾両市に伝わっていた。1684年(貞享元)、陰陽道を家職とする土御門家の支配下に組入れられ、江戸を中心に関東一円を巡業してきた。明治維新後に廃仏毀釈の運動が起こり、仏教色の濃い陰陽道の影響下にあった三河万歳は苦難の時代を迎えるが、1886年(明治19)に万歳協会を結成し神道教導職として万歳を続けていった。明治時代末期から大正時代にかけて盛んになり、正月には広く関東各地の旦那場を巡業していた。
安城では東別所・西別所が万歳を伝える村であった。一時衰退したが、1972年(昭和47)、市内に三河万歳保存会が結成され、現在もその伝統を継承している。伝承演目としては、三羽鶴の舞、七草の舞、天の岩戸開きの舞、御殿万歳(七福神の舞)、三曲万歳が伝えられている。舞のなかには滑稽な要素も含むが、総じてゆったりとした祝言の色彩の強い内容で、祝福芸としての万歳の古い形式をよく伝えるものである。