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絹本著色 教如上人像
裏書
- 分類
- 市指定(第220号)
- 指定年月日
- 平成23年11月3日
- 種別
- 絵画
- 所有者
- 空臨寺
- 時代
- 江戸時代
- 形状
-
縦 96.5cm 横 39.5cm
軸装
小紋高麗縁の上畳に、左斜めを向いて坐し、黒衣墨袈裟を着け、右手を上にして両手で数珠を持つ教如
(1558~1614)の姿を描く。本紙上部には『顕浄土真実教行証文類』の総序より「弘誓強緑多生 叵値真実浄信 億劫叵獲遇獲 行信遠慶宿縁」と讃が記され、画面向かって右端中央に「教如」の銘が認められる。本図の裏書に「教如寿像 本願寺釈教如(花押) 慶長八年癸卯稔十二月七日 三州本證寺門徒幡豆郡 志貴荘高棚郷道場 願主釈明宗」とあり、1603年(慶長8)に教如より空臨寺の明宗に下付されたことが知られる。また「寿像」とあり、教如46歳の生前の像であることもわかる。
1602年(慶長7)に本願寺は東西に分立しており、教如は東本願寺の第十二世(初代)となって教団の確立に努めていた時期でもある。本図下付の経緯を考えるうえでも興味深く、かつ市内では確認されていなかった教如裏書を持つ教如像として本図の価値は非常に大きいものといえる。