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ホーム > 木造 慶円上人坐像 附台座天板一面

木造もくぞう 慶円上人坐像きょうえんしょうにんざぞう 附台座天板一面つけたりだいざてんばんいちめん

木造 慶円上人坐像1
分類
県指定(彫第114号)
指定年月日
平成13年8月24日
種別
彫刻
所有者
本證寺
時代
南北朝時代
法量
高さ 88.5cm

 慶円は本證寺の開基である。高田門徒の流れに属し、初期三河真宗をささえた一人である。教円とも書かれる。
 この慶円像は、寄木造よせぎづくり玉眼ぎょくがんを入れ等身大彩色像である。胸の前で手を密着させて合掌する姿は、時宗じしゅうの肖像彫刻を思わせるものがある。顔立ちは、ほおあごの張った四角い顔、思慮深い眼差まなざ し、固く閉じた口元など、老年の姿であるが力強い表現となっている。彩色はすべて後の補修でつけたもので、全体に平板化した印象を与えるが、側面から観察した場合、意外に奥行きがあって量感に富んでおり、耳や首の造りも写実的である。1996年(平成7)の調査では、体内から墨書銘が発見され、南北朝時代のものであることが判明した。