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紙本著色 石川丈山像
- 分類
- 市指定(第109号)
- 指定年月日
- 昭和47年11月14日
- 種別
- 絵画
- 所有者
- 個人
- 時代
- 江戸時代
- 法量
- 縦 96cm 横36.4cm
丈山は江戸時代初期の文人、三河国碧海郡和泉郷(安城市和泉町)に生まれ、その家は徳川家譜代の臣であった。十六歳のとき家康に仕えたが、大阪夏の陣の後、家康のもとを去り、藤堂家(名張藩)つづいて浅野家(広島藩)に学問をもって仕えた。母の死後、京都に移り、洛北一乗寺に凹凸窠と呼ぶ屋敷を構えて住んだ。その一室に中国の詩人36人の画像と詩を写した板を掲げ、詩仙の間あるいは詩仙堂と呼んで、自ら学び、自ら楽しむ日々を過ごした。丈山は、駿河清見寺の説心和尚に禅を学び、また、藤原惺窩について儒学をおさめ、詩・書に巧みであり、作庭・茶道にも優れていた。
この画像は、海北派の絵師、海北有竹(1654~1728)が、狩野探幽筆の画像をもとに描いたものである。丈山八十歳の像といわれ、竹の如意を右手に、脇息に寄りかかる姿は、羽織の襟が肩からずり落ちるほど気楽な姿勢であるが、左前方を見る目は鋭い。