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絹本著色 方便法身尊像
裏書
- 分類
- 市指定(第116号)
- 指定年月日
- 昭和47年11月14日
- 種別
- 絵画
- 所有者
- 蓮泉寺
- 時代
- 室町時代/1493年(明応2)
- 法量
- 縦100cm 横39cm
(方便法身尊像十二幅の共通解説文)
絹本で紺色の地塗りの上に切箔で中央正面に大きく来迎阿弥如来
の立像を描いている。法衣は同じく切箔で文様を入れ、螺髪は群青
で描かれている。48本の後光が描かれるがこれは弥陀の48の誓願にちなんだものである。この阿弥陀如来像は真宗特有のもので、教義上から方便法身尊像とよばれる。方便とは衆生あるいは庶民を教え導く手段をさし、法身は仏陀の本体と考えられる最高最大の存在を意味する。したがって方便法身尊像とは、仏の真実のすがたを仮にわかりやすく示す絵像といえる。
本願寺派では、15世紀以後、
法主−手次−道場主−門徒(信者)のつながりを明確にして、教団を強化していた。その過程において、本山が道場を公認した段階でこの尊像を授けられた。
市内では十二幅の方便法身尊像が指定を受け、そのうち十一幅の裏書の中に授けられた年代を確認することができる。蓮泉寺の例でいえば、下付年次が明応2年、法主は実如、手次は本證寺、道場主として了明の名が記されていたと思われる。
〔裏書〕
大谷本願寺釋□□
明応二年丑癸三月六□
□□□□尊形 三
□□
幡豆郡志貴□
□□本證寺門徒□□□
□□釈□応