五葉山(ごようさん) 1,351m

・日 時  令和4年5月1日(日)〜7日(土)
1日  碧南 13:45 = 17:15 道の駅ながと(やすらぎの湯、車中泊)
2日  ながと 6:45 = 横川SA = 国見SA = 道の駅おながわ =
   16:30 道の駅上品の郷(ふたごの湯、車中泊)
3日  上品の郷 4:45 = 7:05 赤坂峠 7:40 〜 8:10 衣類調整 〜 8:35 畳石(小休止) 〜
   9:35 石楠花荘(小休止) 〜 9:50 日枝神社 〜 10:00 五葉山(三角点) 〜
   10:15 石楠花荘(休憩) 〜 11:05 畳石 11:20 〜 11:55 赤坂峠 = 道の駅さんりく =
   黒崎仙峡温泉 = 15:45 道の駅高田松原 16:45 −(バス)− 陸前高田(食事) 18:30 −
   高田松原(車中泊)
   ≪登り 2時間20分、下り 1時間50分、行動時間 4時間15分≫
岩木山に続く。…
・山行記録
 4月中下旬は天気が優れずに登山に行けぬまま、今年もゴールデンウィークに突入する。 今年は期間中の平日2日に休みを取れば、何と10連休になる並びになっている。 勿論わたぼうは2日間の休みを頂いて10連休にする。今年の狙いは昨年登れなかった岩木山のリベンジである。 わたぼうは五葉山と組み合わせて5泊6日の豪華プランを計画する。
 問題は今年も天気である。この時期は北日本の天気が不安定で、予報が目まぐるしく変わるのだ。 その中でも5月5日だけは安定したリッジ場になって晴れになる可能性が高く、
始めは明るい登山道も
山頂方面のみ黒雲漂う
わたぼうは5日に岩木山を登ることにして計画を組む。 4日以前は晴れの予報であるが上空寒気の影響で不安定な空模様になり、6日以降はリッジ後面になって悪天の様だ。
 最終的には一気に東北まで行くのが辛いため、往きの行程を2日に分割して6泊のプランにする。 初日、2日目で三陸海岸まで出向き、3日目は五葉山登山、 4日目は津軽に移動して5日目に岩木山登山、6日目と7日目で帰宅する。 わたぼうは妻と伴に計画どおりに5月1日の午後に自宅を発ち、先ずは長野県の道の駅ながとまで走って行く。
 1日は上空の寒冷渦が北海道付近まで南下し、雨が降ったり止んだりでこの時期としては相当冷え込んでいる。
賽の河原を登る
風は強いが未だ明るい雰囲気
わたぼう達は和田峠を越えて道の駅ながとまでやって来る。 道の駅ながとの隣には温泉施設があり、場内のレストランも遅くまで営業していて非常に便利なのだ。 わたぼう達は初日からビールで乾杯し、腹一杯に摘みを食べて爆睡する。

 2日目は朝から晴れ、沢山の気球に見送られながら佐久南ICから高速に乗る。 横川SAで朝食を摂ってから、北関東道を経由して東北道を北上する。 国見SAでお昼を済ませ、仙台手前からは三陸自動車道に入って道の駅おながわに向かう。 女川町の高台には新しい住宅街が形成され、港に近い道の駅には商店の入った共同施設が立ち並ぶ。
 わたぼう達は女川駅まで広がる新しい商店街を買い物がてら一周する。 おながわで車中泊しても良かったが、残念ながら隣接の温泉施設が昨年の地震の影響で休業中である。
五合目。背景は山頂
雪がチラつき暗い雰囲気
わたぼう達は景色が良い海岸経由で、車中泊予定の道の駅上品の郷に赴く。 上品の郷にも温泉施設と食堂があって非常に利便性が高い。今晩も酔っ払って早めに眠る。

 ところが、わたぼうは23時過ぎにトイレに行ったきり眠れなくなってしまう。 前夜に長時間爆睡した上、身体を動かしていないため疲れていないのだ。結局、寝付けないまま朝4時の目覚ましを迎える。 今日は五葉山登山の予定であるが、不思議と眠くはなく快調に登山口がある大船渡に向かう。 天気も上々で、昨夜吹いていた強風も今は止んでいる。
 大船渡に着けば残念なことに五葉山の山頂付近にだけ、寒気の影響で黒雲が掛かっている。 最後に5km余りの狭い山道を行けば、赤坂峠の駐車場に到着する。 広い駐車場には数台の車しかなく、余裕で車を止めて支度をする。
標高1220m付近
雪に加えて風も強くなる
峠は風が強くて肌寒く、数日前の寒気で積もったと思われる雪が結構残っている。併設のトイレを借りたら早速歩き出す。
 やや肌寒いものの、わたぼうは歩けば暑くなると考えて半ズボンにスパッツである。 灌木に囲まれた登山道は傾斜が緩くて登るのが楽だ。 風が強いため雲の流れが早くて日射しがあったり陰ったりの繰り返しであるが、灌木の影になって登山道まで風の影響は少ない。 峠から40分程で賽の河原の平坦地があり、1時間弱で4合目の畳石に到着する。
 畳石にはベンチがあって休憩したくなるが、実際に休憩していると身体が急激に冷えて直ぐに休憩を切り上げる。 畳石からは登山道の傾斜が急になって樹林帯の中を登るようになる。 何かがチラホラと舞っていると思えば、何と雪が降り始めている。道理で冷え込む筈だ…。 ただ、暫くは風下になる尾根の東側を登って行くため、吹く風は穏やかである。
山頂直下は無木帯に
氷点下の冷え込みの中登る
 標高1100mを超えた辺りから急激に残雪が増えるが、登山道上の雪は良く踏まれていて問題は無い。 降雪は風に乗った黒雲が通り過ぎるとチラホラ降る程度で、雲間では日射しもあるような不安定な天候だ。 再び登山道の傾斜が緩くなって暫く行くと、意外に立派な石楠花荘が立っている。 ただ、全面土足禁止のため、外で小休止を取るだけにする。
 石楠花荘から緩やかに登ると、強風で吹きっ晒しの日枝(ひえ)神社に着く。 半ズボンのわたぼうには厳しい気象条件である。ここを山頂と勘違いして下って行く人が結構いる中で、 わたぼうは同じくここが山頂と思って油断している妻に声を掛け、吹きっ晒しの道を山頂に向かう。 わたぼう達が山頂に向かうと、後ろから他の登山者がぞろぞろと付いて来る。
 三角点がある山頂からは三陸海岸を見渡すことができ、酷い天気にも拘らず絶景に感激する。
吹きっ晒しの中山頂へ向かう
低木は一面の樹氷
山頂部一帯は草原状になっており、穏やかな日和だったらさぞかし気持ちの良い場所だろう。 未だこの先には五葉山最高点が控えているが、これ以上妻を歩かせるには忍びない天候のため、 三角点峰登頂をもって五葉山の登頂として引き返すことにする。
 わたぼう達は石楠花荘まで下り、併設のチップ制トイレを拝借しながら休憩する。 小屋の外の温度計は氷点下0.5℃を示している。 わたぼう達は畳石に向けて一気に下って行くが、下り始めには少しの間雪が激しく降り出して来る。 五葉山は非常に人気が高いようで、家族連れなどを含めて次から次へと人が登って来る。山頂部はあんなに酷い天気なのに…。
 わたぼう達は畳石のベンチで菓子パンのお昼にしてから、歩き易い道を下って赤坂峠まで無事に戻って来る。 朝と違って広い駐車場には車が溢れ、路上にまで止まっている混雑ぶりだ。
山頂から大船渡方面
辛うじて三陸海岸が見える
隣の車にはこれから登って石楠花荘で宿泊予定のパーティがいる。 そう言えば、重装備の登山者が何パーティか登って行ったので、石楠花荘は混雑していそうだ。
 片づけを終えて帰ろうとすると、大粒の雨が激しく降って来る。 こんな雨に当たったら堪らない…。わたぼう達は本当にラッキーだ。 雨は間もなく止むが、道路等はベタベタに濡れている。今日の車中泊は道の駅高田松原の予定である。 帰りは釜石方面に下り、途中で道の駅さんりくに立ち寄る。3連休初日だけに凄い人出で、帆立焼きを食べて次に行く。
 次なる目的地は黒崎仙峡温泉での入浴である。 三陸ICから更に三陸自動車道を走って行くと、大船渡北IC手前から事故渋滞に巻き込まれる。 大船渡北ICから先は通行止めで、下道を走る。ナビが指示する複雑なルートを通り、大船渡の街と半島の田舎道を抜けて行く。
山頂から日枝神社方面を望む
天気良ければ気持ち良い場所
黒崎仙峡温泉はほぼ半島の先端で、太平洋の荒波が岩礁に砕けている。
 入浴でサッパリした後は道の駅高田松原に赴く。 予定より早い時間に着いたため、巨大堤防と奇跡の一本松を周回するコースを巡る。 付近には震災遺構として、ユースホステルや旧道の駅の施設が残されている。 わたぼう達は夕食を食べるため、道の駅場内から陸前高田の市街に行くバスに乗る。比較的低い盛土地には商店や飲食店が立ち並ぶ。
 休日だけに目当ての飲食店が貸切や満席になっているのにガッカリしながら付近を巡っていると、 丁度鶴亀鮨が開店したため迷わず入店する。 刺し盛りや天盛りなどで一杯やってからお寿司をいただき、大満足で店を後にする。帰りもバスに乗って道の駅に戻る。 第1弾の五葉山登山を無事に済まし、今日も酔っ払ったわたぼうは床に就くなり爆睡する。
 後半、岩木山登山に続く…。