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− 崖急に 梅ことごとく 斜なり −
題記の句、 無粋の輩には、
「本当かいな?、だから何なんだ?」と、突っ込みたくなるような句だ。
この句は、明治の代表的俳人正岡子規が、梅の名所、水戸・偕楽園を訪れた時に詠んだもの。
約120年ほど昔の句である。
そもそも植物は、平地にあろうが斜面にあろうが、引力に逆らって真上に伸びるものではなかったのか。
杉山に生える杉が「ことごとく斜め」などとは、見たことも聞いたこともないし、、、
水戸生まれの私としては、ちょっと前から気になっていて、
いつか確認してみたいと思っていたのだが、ようやくその機会を得た。
そこで、「ことごとく斜め」の梅木の風景を探しつつ、偕楽園の南面を歩いてみたのだが、
斜面の「所どころ」ならともかく、「ことごとく」は意外となかなか見つからない。
ところがさて、やっと見つけたのは下の風景である。
2008.3.24-4.8